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遠い記憶の中で~second memory~:06

 



 ・・・ゼウスの思考が読める。だが、なぜか頭がもやもやする。


 タケミカヅチはその事に違和感を覚えた。

 確かにこのままなら勝てるだろう。


 ・・・だが、これは自分の力なのか?


 この誰かに操られているかのような感覚。

 タケミカヅチはその事が気にらなかった。

 先ほどから神力の出力が上がったことはうれしいし、視野がひろがったことで今までの経験を思い出すことができたことに素直に感謝している。


 ―――雷神:トール。


 ケルト神話における雷神にして最強の戦神。その伝承は多い。

 そして彼は同一視される2つの神がいる。


 ギリシャ神話の主神にして万能神、ゼウス。


 ローマ神話主神にして天空神、ユピテル。


 これらの神格はある種の共鳴を起こし、相手の思考を読みやすくする。

 読みやすくするといってもゼウスは熟練の神格使い。

 思考支配の対策はお手の物ですでに身体のみでの回避が難しくなってきている。

 一方タケミカヅチは主軸としてタケミカヅチを使っていることによりより何とか共鳴による思考支配返しを回避してはいた。

 だが、トールがまだゼウスとの共鳴を利用して思考支配をしようとしているのが感じ取れた。


「これは恩返しの戦いだ、・・・神格が勝負の邪魔をするな!」


 刀でゼウスを弾き飛ばしたタケミカヅチは肩の柄頭でトールの神紋を雷を込めてぶっ叩く。


『なっ!なんで?相手の思考を呼んで最も効率よく・・・』


『おいおい、お前さん。わかんねえのか?』


 タケミカヅチはの神格が呆れたようにトールに語りかける。


『・・・どういうことだ?』


 一方、トールの神格は不満そうながらも自信に満ちたその言葉に説明を求めた。


『さっきからお前さんの思考誘導は機能してねえ。なのにあのゼウスの攻撃がさばけるのはなぜだ?・・・簡単だ。『《・》()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』今こいつに必要なのは純粋な力だ。今お前が思考支配に裂いてるリソースを全部こいつの神力生成にまわせ!そうすれば、こいつは化ける!』


『・・・くッ、わかったよ。信じてやる!』


 すると、頭に残っていたもやもやとした感覚が消え、奥底からさらに力があふれてくるのを感じ、雷の威力が上がる。


「・・・ありがとう」


 これで、ゼウスとの神力の出力は同じ、いや、それ以上になった。


「・・・ほお、共鳴を切って思考を読まず神格のリソースを自身の強化(神力)に使ったか。神格のなじみ切っていないお主の体は必然的に神力の出力は弱いのを補うために2神を全てを強化にまわす。わしでも同じことをする。よく、私の思考支配下であったトールの目を覚まさせたな。・・・さて、これで決める気じゃな?」


 ゼウスは微笑気味にそう言った。

 ゼウスの言葉にタケミカヅチは驚きしかなかった。

 思考支配を仕掛けているつもりがトールだけだが逆にあさりと支配されていて、先導されていたというのだから。

 ゼウスはあれだけの攻防を繰り広げながらそれをする余裕があったということに他ならない。




 彼は余力を残している。




 しかし、―――それでも決める。




「もちろん」


 タケミカヅチは力強くそう言い切った。

 その言葉に、ゼウスは嬉しそうに口角をあげながら槍を捨て、背中の剣を抜く。


「・・・」


「・・・」


 互いににらみ合い、神力を練り上げて技へとつなぐ。


 練り上げられた神力から漏れ出る雷は真っ暗な宇宙においてきれいに光る。


 双方の練り上げられた神力がどんどん膨れ上がり、互いにぶつかった瞬間、二人は神速を超えた斬り合いを始める。


 音が重なって聞こえるほどの速度。


 二つの雷がぶつかり合い、激しく放電を起こす。


 それを見ている者の大半は驚嘆の息を吐き、残りの内の半分は畏怖で声が出ない。

 そして、残った四分の一は観察するように2人を見ている。

 二人は互いに強烈な一撃を放ち、距離ができると強烈な一撃を放つ。


「―――ワールド・ブレイク!」


「―――雷闘神の一撃!」


 二つはぶつかり、大爆発とすさまじい衝撃波が起こる。

 それは神の力を使っていた覗き見していた者たちを追い出すほどの力があり、観戦者たちは再びエデンへとつなげようとするが何者かによって妨害が入り移せない。


 この時、エデンへ動き出した者たちがいた。


 除きを妨害した彼も例外ではなく、背後に完全武装した配下をを見て口元を三日月に変えにやりと笑う。



「・・・さあ、原初の星を我々も手に」



 怒号のような歓声と共に彼はエデンへと門を繋げた。







最初から6話ほどまで誤字を修正、少し加筆させてもらいました。

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