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性癖全開!キャンティマロン~◎セイシをかけて、勝手に戦え!◎~  作者: 石鬼 輪たつ
第2章 VS.マ・ラ 双成町・鈴ノ口鍾乳洞編
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第40話  場外戦ふたたび!?

 ついにたどり着いた、鈴ノ口(すずのくち)鍾乳洞しょうにゅうどう深部の意味ありげな空間。


 ただし、そこにマ・ラの姿も足跡そくせきたりえる証拠もなく、トリニティたちはまっていた。



あきらめるのは早いワ! まだ大きな()()が残ってる。マ・ラはどうやって、ここに来ていたのかナ?」



 先ほど、みずから「糸口ヒント」とは名ばかりの絶望的事実を示したにもかかわらず、ペルウィアは居直いなおって明るい声でさけんだ。

 

 一方のトリニティは徒労感から、まじめな思考をやめて小さなリアクションをとるにとどめた。



「まあ、そりゃ、当たり前にどっかで地上とつながってるんだろ。そうでなくともマジカルパウアーでマジカルな感じにマジカルできるだろ」


「投げやりに答えるな! 移動の方法じゃなくて、()()()()()の話だヨ。いくら方法があっても、こんな暗ければ手間もかかりそうな場所に、デカいカエルは何度もたがらないでしょ?」


「そういやマ・ラってカエルなのか……」



 もの思いにふけるトリニティをよそに、ペルウィアの発言意図を、アルウゥスはしはかった。



「確かに、アクセス(移動)のしやすい場所があやしいよね。でも……マ・ラは、人間が暮らすような環境が好きなはずだし……それこそ、()()()()()()()みたいな! ボクはそう思うなあ」


双成そうせい町にいる、っていうのはワタシも同意だワ」



 マ・ラにくわしい尻の大きな宇宙人たちが、捜索の方向性をいっせいに決めてしまった。


 トリニティもここまでの長ったらしい話に辟易へきえきする。

 そして深呼吸の後、宣誓せんせいするように口を開く。



「住宅地ってのは考えたくないが……双成そうせい町にいるとしたら好都合だ! 双成そうせい町は俺のにわだ、マ・ラだろうと何だろうと絶対ぜってえ見つけ出せる!」



 トリニティの強気つよきな発言が、議論に決着をつけた。


 3人は巨大バエのマジモスを中央にゆるやかな円陣えんじんを組み、覚悟が決まった表情でうなずき合う。



「じゃあとりあえず、トリニティ(ニンゲン)とアルウゥスは双成そうせい町で足の調査。ワタシはHCC(エッチシーシー)で、監視かんしとデータ精査せいさの頭の調査」


「ああ。わかった」


「それじゃあ……作戦開始ッ!」



 アルウゥスが号令する。


 ペルウィアは悠然ゆうぜんたる笑顔をり直し、トリニティたちを「ワームホール」の()()()()()()()()()へとみちびく。


 岩陰いわかげにかくれた「ワームホール」へ、ペルウィアがさきんじて入っていく。

 残り全員もそのうしろに続いた。



 場所からはすべてのかりが消え、完全なるやみへと沈没ちんぼつした。



 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



 時刻は、午前10時を少し過ぎたころ。


 「ワームホール」という超時空ちょうじくう的現象を使って、暗い洞窟どうくつの中を一瞬にして出ると、トリニティの体内時計はきしみを上げていっきに朝日あさひ差す景色に順応する。


 時差じさぼけにも似た感覚が全身を駆けめぐった。



「どこだ? ……かわか?」



 トリニティが日光にくらむ視界をゆっくり開くと、まずアスファルトの色。

 次に、大きな透明とうめいな水の流れが、きらきらと光をはじくようすが認識できる。


 河川かせんらしい場所の上を見ると、護岸ごがんブロックがめられ、そのまた上にフェンスしに人のう道路があった。



「おいペルウィア、ここどこだよ……」


「えっとぉ……ごめんネ、(『穴』の)出口をつくる場所、間違えちゃった! 双成そうせい町ではあるんだけどネ」



 臆面おくめんもなく開き直るペルウィア。


 トリニティが急いで近くの護岸ブロックの斜面しゃめんをのぼる。

 道路に出る。


 それは主要な自動車道路から見た、脇道わきみちのような場所であり。

 民家を越え、歩いて5分程度のところに、()()()()()()()()()屋根付き通路(アーケード)が広がっている。



「……確かに。ペルウィア(お前)でもぼんミスすることあるんだな」



 むしろ、これから調査を始めるうえでこの場所は中継ちゅうけい地点ちてんとして都合がよかった。

 ペルウィアは苦笑にがわらいしているが、何か深い考えがあっての判断なのかもしれない。


 からだをピンクに発光させ、自身らの来た「ワームホール」を抹消まっしょうしたペルウィアは、トリニティのにわとりマスクへ向き直った。



「気を取り直して。ワタシは動物園にいるから、マ・ラのことで何かわかったら――()()()()にッ!! 行動する前に連絡れんらくしてネ?」


「わかったよ……。ク・コロのこと、悪かったな」



 ペルウィアの威勢に負け、トリニティはついに謝罪した。


 それから、各人はざっとそろって、各人に背を向ける。

 互いのために。

 互いの仕事ぶきを手にとって。


 屋根付き商店街(アーケードがい)の方角へ歩くトリニティの姿は、まさしく「戦士」のいさましさと自信をかもし出していた。

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