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ある作家の死
【あらすじ】
若い作家の死は不幸なのか?
ある作家が亡くなった。
「可哀想!まだ若いのに!」
「まだまだたくさん本を書けたでしょうに、もったいないね」
「彼も悔やしいだろうね。きっと、もっと本を書きたかっただろう。」
本当にそうだろうか?
まだやり残したことがあるだろうか?
書きたい本があっただろうか?
志半ばで逝ったことが悔しいだろうか?
・・・・・・・・・
いや、満足してるだろう。
だって、彼に会いたくなれば、いつでも
「ねぇ!コレってどう思う?」
気軽に話しかけるように、
彼の作品を開く。
そこに彼がいる。
文字で応えてくれる。
きっと、人生で、やり残したことは無い。
言いたいこと、やりたいこと、は、全て本の中に、言霊として、込めてある。
だから安らかに、満ち足りて、逝っただろう。
だって、時間を超えて、未来にまで、
彼は生き続けるのだから。




