表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
147/147

No.142 最強は討たれた

1万字超えそうだったので分けました。

だいぶ時間かけてもこの話の後半部分書きあがってなかったのでちょっとありがたいとか思いつつ

龍人の身体が爆散する。


〔これで終わった……が〕


配信に映るのは空から落ちるユウさんの姿。


〔なぁ、アレ落ちてねぇか!?〕


〔流石にあの高さから落ちればひとたまりもありませんよ!?クエスト終了で全快したとはいえ、フィールド扱いですから不死属性じゃありませんし……!〕



コメント:


:なんで姫姿勢制御しないん?

:それは確かに

:羽の魔法使ってたから姿勢制御はできるはずだけど

:とりあえずやばいって

:やばいって!!

:流石にあの高さはやばいって

:姫の配信から報告、姫意識飛んでるって!!

:なんかやっと終わって意識吹っ飛んだっぽい

:嘘でしょ

:マジで言ってる?

:配信暗転してるからガチで意識ぶっ飛んでそう

:それが一番やばい

:意識飛んでる中あそこから落ちるのはやばい

:いくら姫でも耐えられるか……!

:初期大盾の防御力強化なんてたかが知れてるんだから……!

:地上側でなんとかできない!?



〔地上側は───〕


そう言って地上側からの視点に変えた時。


落下するであろう場所に白銀の毛並み。



コメント:


:あれは……

:ヨウちゃん!!

:ヨウちゃん!?



〘クルルルル………〙


小さく唸るような声を上げながらユウさんを見据えるのは妖狐状態のヨウさん。


〔まさか……受け止める気ですか!?あの高さのユウさんを!?〕


そんな声が聞こえたのか聞こえてないのかわからないけど、ヨウさんが口を開いた。


〘───“弐ノ尾・狐雪”〙



コメント:


:本気!?

:マジで言ってる!?

:いくら味方だからってあそこからの落下衝撃は殺しきれないでしょ

:思った

:てかヨウちゃんのコユキって攻撃じゃなかったっけ

:……

:…………

:明らかに攻撃態勢に見えるんだよな



〘“増幅”〙


増幅により雪そのものの増加。


〘“壱ノ尾・狐火”〙


放出されずに火の術式への変更───ということは待機状態。


〘“減衰”〙


減衰により火の威力を低減。


〘“混成”〙


混成で水へと変化。


〘……“設置”、“双成形”…っ〙


空間へと水を設置し、見えにくいけど少し辛そうな表情を見せつつも円形に成形する。



コメント:


:設置?

:設置……?

:成形とか減衰とかは前から聞くけど設置は初めて聞くな

:んね

:せやねぇ



〘“漆ノ尾・狐影”〙


次に使われるのが影。


〘“多重幻影複製”〙


円形の水が多重化される。


…と、それを見たところで表情を変えるヨウさん。


〘……多重複製してもまだ妖力が有り余るのか。なら、“漆ノ尾・狐影”〙


〔……解説、アレ横からも見せてくれ。真正面からだけじゃ分かんねぇ〕


〔は、はい〕


運営さんの操作で横からの視点に変わる。


〘“多重実像複製”〙


円形の水がさらに多重化される。


……宣言が違うってことは何かが違う?ここからじゃ分からないけど。


〘“漆ノ尾・狐影”〙


さらに重ねられる影の術式。


〘“多重虚像複製”〙


円形の水がまた多重化される。


〘“漆ノ尾・狐影”〙


四度重ねられる影の術式。


〘“多重真影複製”〙


円形の水が四度多重化される。


〘“漆ノ尾・狐影”〙



コメント:


:待って待って待って

:組み立てがクソ速ぇ!!

:ヨウちゃんこんな早かったっけ

:てかあれってバレルとか言うのにも似てない?

:バレル……?

:バレルってーとウイちゃんとななみちゃんがやってたアレか

:あー……

:確かに



言われてみれば構造としては砲身(バレル)みたい。


ただし、環状じゃないからまた別のもの。


〘“多重拡張複製”〙


多重複製が5度目……だけど、“拡張”……?


〘これでもまだ余るのなら───“幻影変成”〙


円から蔓のようなものが伸び、網のようになって───


〘───揃い咲け、“青綿花”!!!〙


その叫びと共にボンッと花が開く。


〔のわっ……!〕


〔これは……綿!?〕


綿……っぽい。


……青いけど。



コメント:


:青いけど綿……なの、か?

:めんか、って言ったから多分綿

:でも現実に青い綿花があるかって言われると

:んー……

:んー…………

:ないよね

:ないねぇ

:一応このゲームにはあるか?

:んーと……

:どうだっけ

:“マリンコットン”っていうのがあるはず

:海綿があるはずよ

:海綿……

:海綿……

:せめて“の”を入れようぜ



そんなチャットが流れる中でボフン、という音がする。


〘……ふぅ。なんとか……なった、みたいだね〙


そう言った後、跳躍して花が開いた方に飛び込むヨウさん。


少しして、花……青い綿の中からユウさんを咥えて外に出てきた。


気絶してるっぽいユウさんを優しく地面に寝かせて綿花の方に視線を向ける。


〘えーと……“全消失”、で全部消えるよね〙


その言葉の通りヨウさん作り出した綿花と円形の水は全部消える。


〘ん、これで術の方はよしと……〙



コメント:


:すっげぇ

:凄い……

:ヨウちゃんの本気を見た気がする

:ねー

:マジで今回の参加メンバーってかわいい・かっこいいだけじゃないんだなぁ……



〘“閉結晶化クローズ・クリスタライズ”〙


その宣言と共にヨウさんの姿が狐から人間に戻る。


その直後、ヨウさんが小さく首を傾げる。


〘なんかしばらくぶりに人間態に戻った気がするけど……まぁいいや。とりあえずこっちでやれることは全部おしまい。あとは姫が起きてくれさえすれば……〙


〔その後俺が終了を宣言してイベントのクエストとしては完全に終わり……だな。…予定外のクエストだったが。〕



コメント:


:あとはそれか

:それか……

:それで全部終わる……

:姫……

:大丈夫、だよね……?



〘姫……〙



コメント:


姫華日奈子:唐突に気絶したということはだいぶ負荷がかかってるでしょうから目覚めるのにどれだけかかるか分からないわね……

:え

:え……

姫華日奈子:6回戦までがどうなのかは知らないけれど7回戦からの負荷が途轍もなく大きいはずよ

:……大丈夫、ですよね

:姫…ちゃんと起きますよね…?

姫華日奈子:さぁ……どうかしら

:怖いんだけど!?



「……」


ママ、険しい顔……



コメント:


姫華日奈子:正直なところ確約はできないわね

姫華日奈子:ななみちゃんと同規模の想撃を連発したんだもの、下手したら明日……明後日とかまで目覚めないわよ

:うぇ……

:嘘……

姫華日奈子:ユウさんの回復力に頼るしかないわね



〘……〙


ヨウさんがユウさんの右手を取る。


〘……お願い、どうか〙


〘……〙


返答はない。


〘……〙


〘……みんなのためにも……あかりんさんのためにも……ななみちゃんのためにも。どうか……お願い、目覚めて……〙



コメント:


:ヨウちゃん……

:ヨウちゃん……

:……そういやななみちゃんは?

:そういえば

:すっぽり抜けてたけどななみちゃんは今どこに?

:まだ空にいる

:まだ空にいるっぽいな

:多分まだ降りてきてないんじゃないかね



〘………ぅ〙


〘……!〙


小さく漏れた声にヨウさんが顔を上げる。


〘っ……?ここ、は……〙


〘っ、姫!!〙


〘へ───うわぁっ!?〙



コメント:


:起きた!!

:起きた!!

:姫が起きた!!

:やった、起きたよ…!!

:よかったぁ…!!姫起きた…!

:それにしてもヨウちゃん大胆……

:ヨウちゃんってば大胆ね



〘…ヨウちゃん、苦し……〙


〘よかった……よかったよぉ……!ひめぇ……!〙


〘……〙


苦しくて抗議してたけどヨウさんの声を聴いてそれを止める。


そして優しくヨウさんの背中を撫でる。


〘……ごめんね。心配かけて。〙


〘ほんとだよぉ……!〙



コメント:


:てぇてぇ

:てぇてぇっすわ

:やっぱ幽妖よ

:もしくは妖幽よ

:いやこれは幽妖やろ

:うーん…

:うーん

:一応二人とも正規CPいるからな?

:2人とも正規CPいる定期

:いや正規CP否定はせんが

:正規CP否定はせんよ

:正規CP=結婚相手定期

:正規CPは置いといてこの二人はマジで尊いんじゃ

:それな



〘……あの、お2人とも…?ずっと見られてますけど大丈夫そうですか…?〙


〘〘あっ……!!〙〙


モノさんの言葉に慌てて離れる2人。


〘〘……///〙〙


〘……あの、愛し合う二人に水を差した気分ですごく申し訳ないんですけど〙


〘〘愛し合う二人って違うからね!?〙〙


〔息ぴったりやろがい〕


〔実際そんな感じ…ではないはずなんですけどね〕



コメント:


:んねぇ

:それぞれの奥様旦那様との関係とは全く違うんだよな

:なんか学生同士の恋模様?みたいな感じで甘酸っぱいんじゃ

:ずっと前から他人の距離感じゃないよね

:ねー

:家族っぽい



〘ボクとしてはヨウちゃんのこと妹みたいに見てる節があるから…なんとも〙


〘……私も、姫のことお兄ちゃんみたいに見てる部分あるし……あかりんさんのこともお姉ちゃんみたいに見てる部分あるから……多分、それで距離が近めなんだと思う〙



コメント:


:あー

:あぁ…

:なるほど

:なるほどぉ

:ここも似るのか

姫乃あかりん:確かに妹っぽいところある…

:あかりんさんも似るのか

:そーいやヨウちゃんって姫より年下だもんね

:せやったヨウちゃん姫より年下だ

:いやリーダーズん中で一番年下やぞ

:年齢順だとシン様、姫、マナちゃん、ヨウちゃんだかんな



〘もう、それはいいから先に進めようよ!!ねぇ姫!〙


〘うん、そうだね……〙


そう答えた後、()()を見つめるユウさん。


〘……〙


〘……どう、したの?〙


〘……ううん、何でもない。〙



コメント:


:おん?

:どしたんだろ

:なんか気になることでもあったんかね



〘それより、ななみちゃんは───〙


〘───見事なり、ヒメミタマ〙


ユウさんが言うとほぼ同時にお姉ちゃんがふわりと着地する。



コメント:


:おわ

:なんつータイミング

:んでかなり神々しい気がする



〘───これで、全員揃ったね。〙


〔だな。つーことで……〕


ユウさん達の方にウインドウが出たところで実況さんが大きく息を吸う。


〔戦闘終了ー!!1時間を越える激闘ノ果て、規格を超える強さを持つ龍騎士と対峙し勝利を収めたのは49人のプレイヤー達!!コイツらついにはタダ1人の犠牲も出さズニ勝利を掴み取っタ!!〕


そこまで言って表情を微妙なものにする。


〔……マァ、何一つ犠牲がないといえバ……嘘にはなるガ〕


〘……〙



コメント:


:……

:姫…

:犠牲がないといえば……か

:………大丈夫かな

:心配



何を言われているのか察したみたいでユウさんがふわりと笑う。


〘……あの子のことは、気にしないでよ。…あの子の意志に、ボクは応えただけだから。〙


〔…そうカイ。アー、それとよ?予定外だった上に今回のイベントとは別のシステムで動いてるカラ報酬用意とか全くできてネーんだワ……許してくれるか?〕


〘ボクは別にいいけど……〙


ユウさんが今回の参加者達に向き直る。


〘……無事に帰してさえくれれば、それで……〙


〘にゃー……(ねー……)〙


りりにゃんさんの言葉に全員が頷く。


〔……あぁ〕



コメント:


:あぁ……

:あぁ……

:なるほど

:言いたいことは分かる

:そういやこの人ら3時間以上ぶっ通しでやってるわ…

:姫達Vtuberに関しては11時間くらいか…?

:普通の配信者もVtuberも長時間配信してる人それなりにいるけど11時間ぶっ通しはそうそういないぞ

:やってる人も耐久配信くらいだぞ



〔それは……解説〕


〔クエスト自体が終わったからかシステムもだいぶ安定してるので全員ログアウトさせることは確約します。……が、ログアウトのシステム自体が壊されている現状は変わらないので……〕


〔……ッテことで、もちっとななみちゃんに頑張ってもらわネーといけないわけなんダガ…〕


そこまで言って微妙な表情。


〔……非常に申し訳ねぇって思うノは俺だけじゃねーよな…?〕


〔自分も同じことを思っていますから貴方だけではないですよ〕



コメント:


:大丈夫よ同じ気持ちだから

:今のななみちゃんにこれ以上無理させたくないよ…

:ななみちゃんってもう意識失ってんだっけ?それでこれ以上無理させるのはちょっと……

:……でもななみちゃん以外にできる人はいないんだよな

:それよなぁ……

:そもそも意識失ってる現状でそれをできるんかね

:あ

:あ……

:言われてみれば



〔……そーいやそうだな。〕


〔……本当にどうにかなるんですかね?〕


問題はそこかぁ…

前話の終わり方がなんか違和感あったかもしれないんですが、お姫様いきなり意識吹き飛んでます。

なんか7回戦からお姫様と主人公が無理・無茶するの多かった気がする

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ