No.140 華蝶狂奏
7枚目。
〘ウググギギ………〙
唸る龍人。
〘……〙
対してお姉ちゃんは何も言わない。
〘…〙
ユウさんはユウさんで何か考えてるみたい。
コメント:
:ついに7枚目……
:最後か……
:泣いても笑ってもこれで終わる
:大丈夫だよね……逆転されたりしないよね…!?
:最後まで何があるか分からんぞ!!
:お願い、どうか……
〘グァァァァァ!!!!〙
咆哮とともに展開されるは───
〔8体の人形……ということは〕
コメント:
:マシンガンドール!!!
:マシンガンドールか!!
:選ばれたのはマシンガンドールでした
〘〘───“マシンガンドール”か〙〙
“マシンガンドール”。マガジン廃棄以外は自機狙い。
人形が撃つサブマシンガンの残弾数に気をつけていれば攻略は簡単、とはお姉ちゃんの言葉。
コメント:
:てか人形の造形よ
:こだわってんなぁ
:人形くっそ可愛いんだが
ミトロジア辻本:だいぶこだわりましたからねぇ
:実際にこだわったんかい
:実際にこだわりポイントだったんか
ミトロジア辻本:テーマは人形遊びですので
:あー
:あぁ……
:にしては物騒だけどね
人形遊び……これどっちかって言うと人形劇じゃないかなぁ?
〘───“辯ノ舞”〙
と、ここでお姉ちゃんが動いた。
お姉ちゃんを中心に花びらが舞う。
〘───“蝶ノ舞”!!〙
続いてユウさんも。
ユウさんを中心に蝶が舞う。
……いつの間にか“蝶の長杖”を背負ってる。
コメント:
:!?
:姫!?
:姫が続いた!
:姫が積んだ!!
:ななみちゃんが暴れ出す……!?
:なんの話してんだよお前ら!!
ホントになんの話してるの……
〘───私に、ついてこれるか。ヒメミタマ。〙
〘もちろん!わざわざ見せてくれたおかげで、大体わかったから───〙
そこで一瞬迷うような表情をして。
〘───私と一緒に!踊ってくれますか!?〙
コメント:
:へ
:へ!?
:わざわざ見せて……って
:待って待って今の姫の声何!?
:すっごい可愛かったんだけど何今の!?
:姫の……女の子モード!?
:姫の女の子モードだとしても聞いたことない声してたんだけど!?
───今の、声。
今の声は───ユウさんの声じゃ、ない。
ユウさんから発せられた声なのは間違いないけど、“姫川ユウ”の声じゃない。
……でも。
私は今の声を知っている。
いや、知っていないとおかしい。
だって。今の声は───
「───ママの、声」
ママの声。つまり、“花神奈々”の声なのだから───!!
「……複写、演技」
「……ママ?」
トレースパフォーマンス……?
「……私達が得意とする、相手の特徴を正確に捉え自分自身に投影する演技術」
演技術……
「その中でも彼方さんと弟のそれは暗示と“七色声帯”も重なることで“成り代わり”に近いのだけど……他にも使える人がいたのね」
……ユウさんの雰囲気が少し変わったのもその“成り代わり”なのかな
でも、表に出てくることが少ない可愛いママに。そんな簡単に成り代われるの……?
〘───いいだろう。遅れないように気をつけることだ。〙
〘キミに合わせるよ!〙
なんか……何かが違う、気がする。
なんというか……可愛いママのようで可愛いママじゃない。ユウさんのようでユウさんじゃない。
曖昧、というか───
「───混ざってる?」
姫川ユウ side
彼女の隣で一呼吸。
……一瞬。私が声を発した時に彼女が驚いた表情を見せた。
『……』
もしかしたら、一瞬で気づいたのかもしれない。
今の私は、姫川ユウと姫華日奈子を混ぜている。
一瞬でそれを見抜いたとしたら流石だけど、それを気づいていながら何も言わないでくれているのは本当に優しいと思う。
『はじめようか』
『うんっ!』
使うべきは私の、いや日奈子さんのキーワード。
『───さぁ、私達と一緒にもっともっと遊びましょう』
『───さぁ、私達と一緒にもっともーっと遊びましょー!』
「グァァァァァ!!!」
コメント:
:!?
:!?!?
:あっ
:ア゛ッ!!
:ぎぇっ!!
:
:
:やべぇ何人か死んだぞ!!
:ひ、瀕死っす……
:唐突なそれはやばいっす姫!!
:初期勢でも死にかけるんすけど
:貴女は我々に死ねと……?
そんなこと言われても……!!
コメントを読みながらも龍人を間に挟むように展開。
『───“節目時告 -雨桜-”』
彼女が弾幕を展開する。
雨桜。トレースした限りでは、桜の雨を降らせる弾幕。
なら、私が選択するべきは。
『───“節目時告』
彼女の弾幕が桜の雨で花を散らすのであれば。
私は───
『-桜道-”!!』
私はいくつもの桜の木に花を咲かせればいい!!
私の宣言と共にいくつもの桜の木が生えて───
『……っ…!!』
───激痛。
……わかり、きってた……ことだけど……すさまじく、負荷が大きい……!!
けど───たえる!!じゃないと彼女のとなりに立てない!!
『───咲き誇り、乱れ舞え、千樹桜』
「グォォォォ!?」
激痛に耐えている間にバリバリ音がしたのと龍人の悲鳴のような声。
それから抱えられるような感覚。
『無理はしないことだ』
激痛が引いて目を開けると近くに私を抱える彼女がいた。
コメント:
:うぇっ!?
:いつの間に……
:いつ来た!?
:そーいや羽使ってるわけでもないから羽音も何もしないんだよな
:そういえばそうね……
『あり、がと……』
……でも正直な話、私も同じ事言いたいけどね……キミも相当無理してるはずだから。
『1人で飛べるか』
その言葉に頷く。
『そうか』
そう言って彼女は私から離れた。
───“節目時告 -雨桜-”と“節目時告 -桜道-”の弾幕はまだ続いている。
それを認識して龍人の周りをくるくる回る。
コメント:
:綺麗……
:やね
:千本桜と桜ノ雨……
:すごいな……
:サクラサクとサクラチルって言葉が頭に浮かんだんだがなんだ……?
:なんだっけそれ
:志望校合格とかの隠喩じゃなかったっけ
咲いては散り、また咲いては散るの繰り返し。
節目時告───出会いと別れの節目となる時を告げる。
出会いと別れの節目とは───即ち、卒業の3月と入学の4月。それはちょうど桜が咲く時期で……だからこそ、この弾幕は桜なんだ。
『『“術式破棄”』』
そんな術式を2人揃って破棄する。
そのまま龍人よりも高くまで飛んで彼女と合流。
『“華蝶楓月”』
『“狂火酔月”』
弾幕起動は同時。
彼女が“華蝶楓月”で私が“狂火酔月”。
負荷は強いけど……元となるのが水、だからだろうか。少し軽い。
『残弾が切れたな、気をつけることだ』
そんな声が聞こえると同時に人形からマガジンが投げられる。
───投げられたマガジンの軌道を読んで回避。
コメント:
:っぶねぇな!?
:マガジンぶん投げる奴がどこにいる!!
:ここにいるんだよなぁ
:一応ななみちゃん書いてくれてたぞ……
:空になったマガジンはぶん投げて攻撃にするんだと
『銃弾は全部自機狙い、廃棄マガジンはばら撒き……』
正直な話、一番面倒なのはばら撒き弾幕。自機狙いは動いてれば当たらないし、2人で戦う場合片方を狙うのは4体。
……バラけた分、彼女の位置も把握してないと難しくはなるけどこの弾幕は平面じゃなくて立体。逃げる方向は平面の時より多い。
とはいえ、人形達もじっとしてるわけじゃないから難易度はそれなりにあるんだけど……
『っ』
後。下。前。左上。右回転。後回転。
龍人を中心に90°左旋回。さらに龍人を中心に縦方向90°旋回。
コメント:
:おぉ
:おぉ
:やばいぐわんぐわんする
:姫酔わんのコレ
:うぅ
姫乃あかりん:酔いそうな人は酔い止め飲んでおくか離脱しておくんだよー
姫乃あかりん:集中してるみたいだから私が代わりに言うけど酔い止めって酔ってからでも効くのあるからもう酔っちゃった人も飲んでおくといいかも
:ありがと
:あかりんさんありがと……
:3D酔いに酔い止めって効くの?
姫乃あかりん:効くって話
:効くんだ
:効くんだ……
:つーかこの構図だと姫のスカートめくれてるんじゃ……
:確かに
:それだと運営配信は……
:いや大丈夫だろ
:朔ママだから大丈夫でしょ
:そもドロワ履いてるけぇ
:でも興奮する
:それな
『ヘンタイっ!!』
コメント:
:ぐはっ
:( ゜∀゜)・∵. グハッ!!
:( ゜∀゜)・∵. グハッ!!
姫乃あかりん:( ゜∀゜)・∵. グハッ!!
:おふっ……
:唐突な変態は心に来ますぅ……
:今回はカワボだから余計に心にクる
:カワボっつーか……うん
:幼女だな
:ロリボっすね
:ロリだねぇ
:女児だねぇ
:女児やね
女児じゃないと思うけどとりあえず放置。
『『“術式破棄”』』
術式を破棄。
ボス弾幕の欠点として、弾幕起動中は自機弾が撃てないっていうのがある。
それはボス弾幕は相手を倒す弾幕ではなく誰かを魅せるための弾幕だから。
だからこそ破棄してから自機弾を撃つ必要がある。
……変なこだわり、って言われたらどうしようもないけど。
『“蝶ノ舞”』
蝶が舞う。声は聞こえなかったけど起動したのか彼女の方では花びらが舞う。
私が起動した“蝶ノ舞”と彼女が起動していた“辯ノ舞”はゲーム上に設定されているエクストラスキル。
私の場合は“蝶の長杖”に付与されているスキルで、彼女の場合はまた想撃化したんだと思う。
コメント:
:これでCDS2段階上昇か……
:ねー
:ななみちゃんはまた暴れてんなぁ
:暴れに暴れって重ねられるんだっけ?
:んーと
:どーだっけ
:多分無理よ
:てかななみちゃん混乱してないってことはマイペース?
:かねぇ
:さぁ
……何の話してるのかよくわかんないけど触れないほうが良さそう。
あとななみちゃんは……マイペースなのもそうだと思うけど、一番は鈍感じゃないかなぁ。
何に、とは言わないけど。
ということで弾幕説明。今回は4つですね
“節目時告 -雨桜-”
花園ななみが使ういくつもの種類に分かれた弾幕の中でも“花”に分類される弾幕。姫華日奈子も同じものを使用する。
生成した花びらを用いて桜の雨を降らせる弾幕。完全ばらまき型。“節目時告 -桜道-”と組み合わせることでより攻撃的な運用が可能。
元となったのは桜が散る光景ともいえる桜吹雪。
“節目時告 -桜道-”
花園ななみが使ういくつもの種類に分かれた弾幕の中でも“花”に分類される弾幕。姫華日奈子も使用する。
生成した桜の木から桜の花を咲かせる弾幕。“節目時告 -雨桜-”と組み合わせることでより攻撃的な運用が可能。
元となったのは桜が咲き誇る光景とも言えそうな桜並木。
“華蝶楓月”
花園ななみが使ういくつもの種類に分かれた弾幕の中でも“蝶”に分類される弾幕。
名前の元は“花鳥風月”だが大本の意味との関連性は薄い。
蝶と共に花びらと楓の葉が飛ぶ。
“狂火酔月”
姫川ユウが思い付きで放った弾幕。
名前の元は“鏡花水月”だが大本の意味との関連性は薄い。
まるで泥酔したかのようにふらふらと飛ぶ火炎弾が特徴。
なんかおかしいって?いいえ、これで正常ですよ。
あと弾幕の設定ってこれくらいなんですよね……“永く悠き恋せよ乙女、遥か姫巫女の花占術”がだいぶ異質




