第13話 戦いの前
コルトバ軍がルブリンに到着してから2日後、井上たち勇者パーティと第三騎士団はルブリンが見えるところまで来る。井上が小室に声をかける。
「どうだ。」「ルブリンの前に敵が陣取っているようだ。」
小室は魔力探知をした結果を伝える。
「規模は、勇者パーティか?」「数は俺たちと同じ位だ。魔力が大きい者が二人いるから勇者パーティがいるかもしれない。」
「そうか。そろそろ勇者パーティが出てくると思っていたよ。」「まだ、確証はないよ。」「分かっている。」
バルトが話に割り込んでくる。
「敵が何者でも構わないぞ。踏みつぶしてルブリンへ行くだけだ。」
井上はうなづくと小室に言う。
「罠かもしてないから魔力探知を任せるぞ。」「はい。」
井上は小室の魔力探知を高く評価していた。これまでも小室の魔力探知に助けられてきた。魔力探知で伏兵は全て見抜けると信じていた。
井上たち勇者パーティと第三騎士団は真直ぐ道を進んで行く。しばらくすると敵の姿が見えてくる。バルトが独り言のように言う。
「騎士団と勇者パーティか。相手に不足はない。いいぞー」
バルトは振り返って騎士たちに言う。
「お前たち、やっと俺たちと戦える敵が現れたぞ。俺たちの力を見せてやれー」「「「うおおおおおー」」」
騎士たちはやる気満々のようだ。
コルトバの騎士団は、逃げてくる人々から井上たち勇者パーティと第三騎士団の動きを掴んでいた。すでに配置は済んでいる。後は、敵が飛び込んでくるのを待つだけだ。
第一騎士団長は雪島に確認する。
「聖女様、伏兵は気づかれていませんでしょうな。」「大丈夫ですよ。」
雪島は自信をもって回答する。第一騎士団長は答えを聞くと配置につく。雪島は井上たちに気づく、同じ学校の生徒だが今は愛するルイス王の敵なのだ。
谷垣も井上たちに気づくが気持ちは揺るがない。元の世界では、自分は変態扱いだったが、この世界では勇者として称えられている。谷垣にとってこの異世界がすべてだった。




