24.発想が貧困すぎる
お待たせいたしました。遅くなり申し訳ございません:;(∩´﹏`∩);:
あわわ、もう3月じゃないですか。
2月はどこ行った?!
さて、爺さまもあぁ言ったことだしお掃除でもしましょうか。
取り敢えず、このままもう少し近くまで行ってみよう。
爺さまも一緒にいることだし、二十数人いても何とかなるでしょう。
と、姿と気配を消したまま近寄ってみると盗賊達の声が聞こえてきたーー
「しっかし、あの貴族のガキは殺すなって言われてるけど、他の奴らは別にどうでも良いんだろ?面倒だからぶっ殺しちまえば良いじゃねーか」
は?!何言ってんのコイツ、人の命を何だと思ってるのさ。
「馬鹿やろ、護衛の女を見たか?二人ともなかなかいい女だったぜ?ヒヒヒ」
「ぎゃはははは、お楽しみってことだなぁ」
「でもよぉボスが飽きるまではお預けなんだよなぁ、くー我慢出来ねぇ!」
……マジ男って、どいつもこいつも。
どこの世界でも……女性とみたら直ぐコレ、下半身に脳みそ直結してるんじゃ無いの?
まぁ、全員がそうとは言わないが。
ウチの爺さまみたいに格好良くてー、優しくてー、強くてー……あれ、私ってジジコンだったのかな。
「じゃあ、あのガキはどーだ?殺さなきゃ何したって良いんだろ、案外良いかもよ?ぎゃはははは」
あ゛?!何言ってんだコイツ。
これはアウトでしょ。
ヤっちゃっても良いかな?いいとも!
爺さまの方を見ると、いつも穏やかな爺さまもさすがに怒りの表情を浮かべていた。
「爺さま」
「うむ、こ奴らには手加減は無用じゃ」
んじゃ、サクッとヤっちゃいましょ
「女の敵、加えてショタとはね。はいギルティ」
「あぁん?誰だ…………ぐぁっ?!!」
ーースパン
「なに?!うわぁぁぁぁぁ……」
ーースパパン
「く、くそっ!ぐぁぁぁ……」
ーースパパパパパン
・
・
・
はい、終了~
ん?派手な戦闘シーンを期待した?
あ~残念、か弱い私にそんなのムリムリ~
精々、切れ味抜群なこの刀でちょちょいと切っちゃうくらいだよ。
どこを切ったかは……な・い・し・ょ☆
あ、なんかお母さんみたいな事言っちゃった。
さて、取りあえず子供と護衛騎士のお姉さん二人の縛りは解除っと。
もう一人の従者(改め盗賊)の人はそのままで。
「あ、あの……貴方達は……?あ、いえ、先に此方からですね。ボクはクリス・ハーヴェイと申します。助けて頂きありがとうございます」
ふむ。貴族の坊ちゃんなら助けられて当たり前だのクラッ・・・げふげふ、当たり前だなんて傲慢な態度に出る子が多い中で、この子は相手が誰であれちゃんとお礼が言えるんだねーうんうん、偉いねー。
おばさん、そんな偉い子にはなでなでしてあげたくなっちゃうねー
…………って、ん?クリス・ハーヴェイって言ったかしらこの子・・・クリス・ハーヴェイ君?
同じ学校で、公爵家で、【白銅】持ちで、P4(笑)で見目麗しく女の子に大人気の?
あのクリス・ハーヴェイ君?
やっばー関わりたくない人物筆頭の子じゃん。
本人、良い子らしいのは垣間見れたけど、極力関わりたくないなぁ
爺さま、爺さま後はお願いプリーズ。
「あの……?」
「ゴ、ゴホン。あぁ、私はルファと言います。冒険者で今日はこの子を含めた3人パーティーでこの森に来たのですが、入り口の方で怪我をした人や馬を見つけ、こちらに様子を見に来たのですよ」
「!! あの、その者達は!?」
「あぁ、もう一人の連れが回復魔法を使えるので、そちらで対応している筈です」
「ほっ……あっでも、森の入り口と言っても魔物も出ますし、怪我人も数人居る筈。お一人で向かわせて大丈夫だったのですか?お連れの方にもしもの事があったら……」
「あー連れならそれ位は大丈夫。ふむ、どうやら此方に来たようだね、ナディ!」
「おや、此方も片付いた様だね」
「ばー・・・あっ、とナディ?」
おっと、婆さまって呼ばない方が良いよね。
今は二人とも若者バージョンだし、爺さまもさっきから口調を変えてるし。
爺さまがルファで婆さまがナディ、かぁ……結構まんまやん!?あ、愛称か。
んじゃ私は何にしよう……ユーキ、ユーキ……うーん略しようが無いなぁ……
漢字違いで勇気……カレッジ、ブレイブリィ、ボルドネス、クラージュ……?うーんイマイチ。
短くしたらユキ……雪……冬……12月……クリスマス……ノエル……! お、ノエル、ノエルで行こう。
発想が貧困過ぎるが仕方ない。
「えっと、わたしはノエル」
クリス君に自己紹介する振りして爺さま婆さまに目配せしておきますよー
さすが二人ともしっかりと(目で)頷いてくれましたよ。
……急に自己紹介とかちょっと変だったかな。
「あぁ、こちらがナディでこの子はノエル、今日はこの三人で来たんですよ。で、ナディ怪我人の様子はどうだい?」
おぉ、さすが爺さま。ナイスフォローありがとうございます!
「えぇ、多少の怪我の違いはあれど、もう大丈夫よ。簡易的だけど魔物除けの結界も張ってきたから入り口近くの魔物なら寄りつかない筈よ」
「あ、ありがとうございます! それで……「あの~すみませ~ん、私は何時までこのままなんでしょうか~」」
声のする方に振り返るとそれは縛られたままの従者(改め盗賊)だった。
てか、普通、主が話しているところに割り込む従者なんていないよね? 従者じゃないけど。
「あ、そうですね。すみませんがこの者の縄も解いて頂けませんか?」
この子ホントに良い子や!
下の者に話を遮られても怒らないし、さっきから「自分を助けろ」「何時までこんな所に居るんだ」「早く家に帰せ」なんて周りを見ない発言も一切無いし、それどころか下の者の心配をして、それに対してのお礼もきちんと言えてる。
かなり家格の高いお家の子なんだけど、我が儘にならず、謙虚にして驕らず……
いや、逆に中途半端のお家の子の方がそうなりやすいのか。
会社でも上司に媚びへつらい、部下には偉そうにする中間管理職って沢山居たものね。
んーこのまま真っ直ぐ成長してね。
関わり合いにはなりたくないけれど、おばちゃん影ながら応援するわ。
しかし、家柄が良くて、才能もあり顔も性格もイケメン……こんなヒーローみたいな人漫画か小説にしか存在しな……く無かった、そういえば。
ウチの爺さまも、(恐らく)お父さんもそっち系だった。
おまけにお母さんもヒロインじゃん?みたいな感じだった。
周りに結構いるやん!?
おっと、話が脱線したよ。
「それは出来ないね」
「「えっ?」」
クリス君と従者(改め盗賊)の人がポカンとした顔をしている、そりゃそうか。
結局ステータスを詳しく見る限り、スキルでは無く魔道具での擬装っぽい。
ん~・・・あ、首飾りだ。
魔力の波動がそこから来てる。
爺さま首首。
とりあえず爺さまにサインを送る。
ここで自分が出張る事はしない、こんな子供が見抜いたなんて知れたら目立って仕方ない。
「君かそちらの護衛の方で鑑定が出来る方はいるだろうか」
「あ、はい。ボクとそちらのエマが出来ます」
「じゃあ、念のため二人ともあの者の職業を鑑定してくれないか?」
「はい……えっと、いつもと同じく「従者」となっておりますが……?」
「少し待っててくれ」
爺さまは従者(改め盗賊)の人に近づいて首飾りを外した。
余裕ぶっこいた顔をしていた従者(改め盗賊)は慌てて身体を捩ったが爺さまの方が速かった。
公爵家ですら見抜けなかった魔道具をこんな一介の冒険者に見破られるだなんて、夢にも思ってなかったんだろうな。
もふもふになり切れない白い毛玉「てか、ユーキちゃんだって元々の家柄も良いし、銀髪の美少女で、才能も実力もあるじゃん。それに今は平民だけど、それってヒロイン路線の王道だよねー・・・性格は残念だけど」
孫バカその1「ユーキはいつでもワシらのヒロインじゃ~」
孫バカその2「そうさね、あんなに可愛い子は他にいないさね」
親バカ神「当ったり前~☆うちのユーキちゃんはぁ(異)世界一なのよ~☆ ブラン、今回の映像記録もしっかり送ってねぇ☆」




