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365個の物語  作者: ひなた
弥生 迷いと別れ
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弥生二十四日

  もう会わない そんな決意が 鈍りゆく


 これから君は君の道を行くのだし、僕と一緒にいて、君に良い影響を与えることはない。

 だから僕はもう、君には会わないんだって、決めたんだ……。

 なのに君は相変わらずに、手紙を送って来るし、しまいには僕の家を訪ねてまで来た。

 対して僕は冷たくしようとして、手紙は一通り読んで綺麗にしまうと、返事なんて書かない。君が家に来たって、居留守を決め込むんだ。

 せっかく決意したんだから、惑わせようとしないでくれよ。

 君は僕にどうしてほしいんだい?

 一緒にいたいだなんて、そんな言葉、受け入れられるはずがないじゃないか。

 僕も君も子どもだったからと、何も考えられなかったからだと、今はそれがいけないことだと、わかっているんだろう。

 それならば、どうして、僕は君のことを忘れられないでいるの?

 決まっている。まだ、好きだからだ。

 別れは一方的に僕が告げて、君に嫌われてしまえたなら、苦しむのは僕だけで良いのになんて、だけどそれはひどく自分勝手で。

 君に迷惑を掛けないことを望んだのに。

 君が幸せになれるなら、僕は構わないのに。

 寂しさで、愛しさで、胸が苦しくて、もう会わないと決めたはずなのに……。

 もう君のことが嫌いになってしまったのだと、君を傷付けてしまうことを覚悟しながらも、確かに僕はそういった。

 嫌いになってしまったのだと、自分にも言い聞かせようとした。

 どうしてだよ、どうして君は、そんなにも僕に優しくするんだよ、ねえ。

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