弥生二十四日
もう会わない そんな決意が 鈍りゆく
これから君は君の道を行くのだし、僕と一緒にいて、君に良い影響を与えることはない。
だから僕はもう、君には会わないんだって、決めたんだ……。
なのに君は相変わらずに、手紙を送って来るし、しまいには僕の家を訪ねてまで来た。
対して僕は冷たくしようとして、手紙は一通り読んで綺麗にしまうと、返事なんて書かない。君が家に来たって、居留守を決め込むんだ。
せっかく決意したんだから、惑わせようとしないでくれよ。
君は僕にどうしてほしいんだい?
一緒にいたいだなんて、そんな言葉、受け入れられるはずがないじゃないか。
僕も君も子どもだったからと、何も考えられなかったからだと、今はそれがいけないことだと、わかっているんだろう。
それならば、どうして、僕は君のことを忘れられないでいるの?
決まっている。まだ、好きだからだ。
別れは一方的に僕が告げて、君に嫌われてしまえたなら、苦しむのは僕だけで良いのになんて、だけどそれはひどく自分勝手で。
君に迷惑を掛けないことを望んだのに。
君が幸せになれるなら、僕は構わないのに。
寂しさで、愛しさで、胸が苦しくて、もう会わないと決めたはずなのに……。
もう君のことが嫌いになってしまったのだと、君を傷付けてしまうことを覚悟しながらも、確かに僕はそういった。
嫌いになってしまったのだと、自分にも言い聞かせようとした。
どうしてだよ、どうして君は、そんなにも僕に優しくするんだよ、ねえ。




