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365個の物語  作者: ひなた
弥生 ホワイトデーの涙
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弥生二十一日

  会えないの? 募る不安が 悔しくて


 あれだけ素敵な手紙を送ってくれたのだし、会いに来てくれると思ったのだけれど、そんなのって独り善がりかな。

 だけど、仕方がないじゃないの。

 返事を返そうにも、私から会いに行こうにも、彼の家を知らない。

 住所もわからないから、どうしようもないの。

 手紙を送ってくれたからには、彼は私の家を知っているのでしょうし、会いに来てくれたって良いのに……。

 もう会うこともないからと、私からは会いに行けないからと、冗談半分にこのようなことをしたの?

 彼はそんな人じゃないとわかっているのに、不安から私はそのようなことを思ってしまっていた。

 悔しくて、申しわけなくて、彼を信じられない私が、とんでもなく醜い存在かのように思えて、仕方がなくて。

 どうしてと、私は問いを投げるの。

 だれに問うのかも、何を問うのかも定かでない、ただ理由を求める問いを投げるの。

 答えなんて返るはずもないのに。

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