第14話少女たちの決意
咲幽のクロッキーブックの新しいページには、一つの未完成の「残念」が描かれていた。中央には、見慣れた応援部のドア。
ドアの中では、優凛部長が「必勝」と大書された顔で腕を振るい、ドアの外へと向けた指は、走り書きの緑の波線(植物園を象徴して)を指し示していた。
伶はスケッチブックを抱え、かすかな期待を込めた怯えた眼差しでドアの外を見つめ、小さな空白の吹き出しにはたった一つの孤独な「?」が浮かんでいた。
夏橘の片足は、既に勢い良くドアの外へと踏み出しており、元気いっぱいに手を振っている。
そして、ドア枠のもっとも深い影の部分には、濃い筆致で、窓際の椅子の輪郭と、暗がりに溶け込みそうにうつむく、はっきりしない横顔が描かれている。
隅には小さな鉛筆書きの文字:「植物園奇襲作戦——失敗!」
ドアの外の空白は、まるで無言の空白のようだった。
拒絶の余波が、静かに部室に満ちていた。変化は、微細ながらも明らかだった。
「伶!咲幽!緊急招集だぞ!」
優凛部長がソファからジェット噴射のように飛び起き、手にはカバーが派手で五芒星とアフロヘアが描かれた古びた手引書をがぶがぶと振りかざしている。
「『超能力開眼:念力入門マニュアル』!古本屋で掘り出した宝だ!これは天啓だ!我ら応援部、本日より『精神力特訓キャンプ』開始決定!部魂復活、今日この時なり!」
伶は何かを書きながらうつむいていたが、「特訓」という言葉を聞いて、細い指が思わずペンを止めた。
彼女は顔を上げ、その目は驚いた子鹿のように、素早く窓際——私のいるコーナーへとチラリと走った。その眼差しには、慎重な探りがくっきりと浮かんでいた。
夏橘の反応は全く違った。
「超能力?! 念力?!」
彼女は優凛のもとへ一歩飛び出し、目をまん丸く見開き、純粋な光を輝かせている。
「部長! これで特訓して、もしうまくいったら、三丈もジャンプできる? まるで…見えないバネがついたみたいに? そしたらレイアップシュートも空を飛ぶ感じだね! それとも…」
両手を空中でぐるぐると回し、興奮して身振りを交えて言った。
「ボールを曲がりながら自分でゴールに入れられる?! 念力で得点?! 無敵じゃん!!」
優凛部長は瞬時に燃え上がった。
「オーッ! 夏橘、グッドポイントだ! ポテンシャル! 我ら一人一人には無限の可能性が秘められているのだ!」
パンとマニュアルを開き、もっともらしく朗読する。
「重要な第一歩:極限の想像! 渦巻く嵐の如き渴望を凝縮せよ! 自分自身が——」
深く息を吸い込み、体を後ろに反らせ、突然、大げさな投げ飛ばすようなポーズを取って、声を裏返すほど張り上げた。
「——天を切り裂く『ドッカーン』雷撃となることをイメージせよ!!」
伶のペン先がわずかに止まり、紙面に小さな黒い点ができた。すぐにうつむいてごまかし、消しゴムを慎重に動かした。
咲幽の鉛筆が動き、微笑んだ。
伶のあの躊躇いと沈黙が、一つの棘のように刺さっていた。彼女は恐れていた。またあの冷たい「行かない」という言葉を突きつけられるのを。かろうじて保たれていた平穏は、薄い氷のように脆かった。
僕は相変わらずの場所に座り、視線を書物のページに落としていた。
伶の薄いブルーのカップは空っぽで、文字を書くことに集中していた。彼女は眉をひそめ、無意識に乾いた唇を舐め、かすかにのどを鳴らした。
誰も話さない。僕は黙って本を閉じ、椅子が「キーッ」と小さくため息をついた。立ち上がり、給水器の方へ向かった。水が「サラサラ」と空のカップに注がれ、澄んだ音を立てる。
八分目ほどのぬるま湯が入ったカップを手に、彼女の机の脇に戻り、そっと置いた。
伶の身体がわずかに震えた。顔を上げて僕を見ると、澄んだ瞳にまず驚きが走り、それがすぐに純粋な感謝の色へと変わった。
彼女は素早くうなずき、口元に一瞬、とても淡く、とても短い笑みが浮かんだ。それはまるで水面に投げ込まれた小石が作る波紋のようだった。その短い笑みには、感謝だけでなく、ほんの少し…確認できたような安堵が混ざっていた。
平穏は長く続かなかった。夏橘が再び小型台風のように部室へと突っ込んできた。
「伶!咲幽!これ見て!」
彼女は皺だらけの光沢紙のポスターを伶の机に「バンッ」と叩きつけ、大げさに言った。
「新しくできた室内クライミングジム! めっちゃかっこいい!」
伶は、ポスターに描かれた険しい岩壁に近づいて見ると、眉をひそめ、ノートに書いた。
「高い…安全じゃなさそう…」
文字には躊躇いが滲んでいた。
咲幽はあごに手を当て、何かを考えている。
「クライミング?!」
優凛部長の熱血が瞬時に沸騰した。
「挑戦!征服!最高じゃないか!」
すぐにポーズを取り、腕を振り回した。夏橘の視線がようやく窓際へと向き、その熱意に少し水が差されたようだった。
彼女は表情を整え、笑顔を作り、声のトーンを無意識に落とした。
「あの…北辰先輩…今度の週末…ちょっと…行ってみます? 超…ストレス発散になるよ!」
気軽さを装おうと強調した。
「お昼にいけばね! 人…本当に少ないって!」
目は慎重な探りを宿していた。
その言葉が終わるや、部室は真空のように静まり返った。伶はペンを止め、咲幽はスケッチブックの縁にかけていた手を離し、優凛さえも腕を振るのを止めた。三対の視線が、一斉に僕に注がれた。
沈黙はわずか数秒だったが、やけに長く感じられた。僕の視線は夏橘の無理に作った笑顔、伶の無言の期待、咲幽の静かな観察、優凛の息をのんだ様子をなぞった。指先が本のページの端を撫でた。
「行かない」
声は、はっきりと、平坦で、冷たかった。
夏橘の顔の明かりが「パッ」と消えた。電球が切れたように。
「…あっ…」
かすかで詰まったような返事。肩が落ちた。怒りを晴らすかのように、ポスターをグシャグシャに丸め、ズボンのポケットへ乱暴に押し込んだ。
伶は無言でため息をつき、咲幽は黙ってあの「失敗図」のページを開くと、最も黒い木炭ペンを握り、僕がいたはずの影の部分に、さらに何本か濃い線を力強く加えた。
「ケッーリ!!!」
優凛部長がついに爆発した。手をテーブルに叩きつけて(大きな音で)!逆立った猫のように跳び上がり、僕を指さした。
「北辰先輩!それは…それは青春を殺す行為だ!我らが集団としての征途を遮っている!」
彼女は腹を立てて腰に手を当てた。
「ダメだ!絶対に負けるわけにはいかない!今回ばかりは…お前が絶対に!絶対に!断れない作戦を立てなくては!」
彼女は狭い空間の中を焦りながら歩き回り始めた。
「要素!人が少ない!静か!どうしても行かざるを得ない理由も…」
視線が僕を通り越し——本、空の机、窓の外を見つめる横顔へと向かった。
「…彼って…本当は何が好きなんだろう…」
窓の外では、運動場が騒がしい。視線はその向こうの、塀の後ろの小道沿いに、列をなして静かに立つイチョウの木へと飛んだ。深い緑の葉は、まばゆい金縁取りされている。
「あーーーっ!!!」
優凛がぴたりと足を止め、眼鏡のレンズに光が反射した。
「イチョウだ!金のイチョウの葉!」
興奮して身振り手振りを交えている。
「学校の裏だぞ!人が少ない!葉っぱの落ちる音が聞こえるくらい静かだ!」
彼女は自信満々で、僕を指差した。
「こんなに静かで金色の葉っぱを見に行くぐらいのことで、断るはずないだろう?!」
腰に手を当てて宣言、その気勢は虹のようだった。視線は他の女の子たちもなぞる。
「伶!咲幽!夏橘!応援部の団結魂のために!今回は絶対に成功させろ!全員出動だ!」
伶と咲幽は顔を見合わせ、くすりと笑った。
夏橘はたちまち元気を取り戻し、がっかりした様子を一掃し、力強く拳を握りしめた。
「はい!必ず任務を遂行します!今回は引きずってでも連れ出します!」
挑発的に一瞥を僕に投げかけた。その瞳には「今度はどんな言い訳をつけてくるんだよ」という小賢しさがきらめいている。
はあ…無事に済めばいいけど、と僕は思った。




