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戴冠の楽園。五色の愛が繋ぐ独立宣言

ミーナという名の「偽りの太陽」が沈み、王国の呪縛が解けてから、世界樹の森は劇的な変貌を遂げていた。

 かつて『死の森』と呼ばれたその地は、今や空を突く黄金の大樹を中心に、瑞々しい生命力が溢れる神域と化している。その輝きは、国境を越え、海を越え、周辺諸国の王たちの強欲と畏怖を呼び覚ますのに十分すぎるものだった。


森の境界線には、豪華な装束を纏った帝国や連邦の使節団が、列をなして跪いている。

「……聖女アリシア。我が帝国は、貴女のその比類なき力を『世界の至宝』として保護する用意がある。どうか、我が国へ……」

 金に糸目をつけぬ貢ぎ物を積み上げ、甘い言葉で誘惑する使者たち。けれど、彼らの前に立ちはだかるのは、神の如き威厳を放つ五人の乙女たちだった。


「――お引き取りを。わたくしたちのアリシアを『保護』などと、片腹痛いわ。あんたたちの薄汚い国に、この子を捧げる価値など塵一つ分もありませんわよ」

 最前線で使者を見下ろすのは、エルセだった。銀青色の髪を潮風に遊ばせ、モデルのようにしなやかな長身を反らせる彼女。ボロボロだった聖衣は、世界樹の魔力によって、身体の曲線をこれでもかと強調する透き通った真珠色のドレスへと変わっている。

 彼女が優雅に指を鳴らすと、使者たちの足元から無数の『泡』が立ち昇り、彼らの言葉を物理的に封じ込めた。


「……お姉様殿の言う通りでござる! アリシア殿を再び籠の鳥にしようなど、派手な死に様を求めているとしか思えないでござるよ!」

 エルセの隣で、シノブが不敵な笑みを浮かべる。忍装束はより艶やかな漆黒の薄衣へと変わり、彼女が動くたびに、その自慢のEカップが大きく波打ち、使者たちの視線を釘付けにした。

「拙者たちの『主』は、世界でただ一人。……その主が今、この地を『国』と定めたのでござる!」


シノブが宣言すると同時に、森の奥からアリシアが静かに姿を現した。



アリシアの纏う衣は、世界樹の若葉と光の糸で編まれた、まさに「女神」の装いだった。

 彼女の歩みに合わせ、大地からは一瞬にして色とりどりの花が咲き誇る。その圧倒的な神性を前に、使者たちは誰一人として声を上げることすらできなかった。


「……私は、もう誰の道具にもなりません。……この森は、今日から独立した聖域国家『エデン』となります。……虐げられ、追放された者たちが、魂の安らぎを得るための場所。……それを邪魔するなら、たとえ全世界が相手でも、私たちは戦います」


アリシアの声は、風に乗って精霊たちの囁きとなり、世界中に響き渡った。

 それは、弱き少女が初めて示した、世界への決別と宣戦布告。

 背後では、ルナリアが長身の身体をアリシアに密着させ、その豊満で柔らかな胸で彼女を力強く支えている。


「……聞こえましたか? アリシア様の御言葉を。……さあ、愚かな羽虫たちは去りなさい。……これ以上この地を汚すなら、精霊たちがあなたたちの魂を根こそぎ食らい尽くしますわ」

 ルナリアの冷酷な、けれどアリシアへの愛に満ちた宣告と共に、使者たちは這うようにして森から逃げ出していった。



使者たちを追い払い、静寂を取り戻した楽園。

 緊張の糸が切れたアリシアは、ふらりと膝を突こうとする。それを、メイリンが弾丸のような速さで駆け寄り、その引き締まった腕で抱きとめた。


「アイヤー! お姉さん、よく頑張ったネ! ……あ、あ……今の、凛々しくて、すごく……カッコよかったアル……」

 お酒の力で羞恥心を誤魔化しながら、メイリンはアリシアの肩に顔を埋める。チャイナドレスを新調した彼女のBカップの胸は、激しい鼓動と共にアリシアの腕を押し返し、その生命力に満ちた熱が、冷えたアリシアの身体を温めていく。


「ふふ……ありがとう、メイリン。……みんなも、ありがとう」


アリシアを囲む五人の乙女たち。

 彼女たちは、世界樹の頂にある「女王の間」へとアリシアを運び、そこで至福の、そして官能的な祝祭を開始した。


「……アリシア。……独立のお祝い、まだ済んでいないわよね?」

 エルセが、アリシアのドレスの紐に指をかける。

 シノブの柔らかな膨らみがアリシアの手に触れ、フェリシアの小さな牙が首筋を甘く噛む。メイリンのしなやかな脚がアリシアの腰に絡み、ルナリアの熱い吐息が耳元を灼く。


五人のヒロインたちの愛が、熱が、魔力が。

 国家としての「力」となり、アリシアの身体を、魂を、どこまでも高く、深く満たしていく。

 それは、世界を統べる女王への、最も淫らで、最も清らかな忠誠の儀式。


こうして、世界は知ることになった。

 西の果てに、誰も侵すことのできない、五人の守護女神を従えた『黄金の王国』が誕生したことを。


聖女アリシアの本当の「伝説」は、この独立の夜から、さらに濃密に、美しく、幕を開けるのだった。

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