魔女の拠点巡り②中東で財宝発掘
「ダラジャ博士♪」ハグ♪
「マルハラ博士も居る~♪」
大きなテントから顔を見せたマルハラにもハグ♪
「私達、いつも、一緒♪」「一緒ね♪」
ダラジャとマルハラ、肩を組んでニコニコ♪
「ん♪ でも……」キョロキョロ。
「博士達だけで発掘?」
「昨日、悪霊、出た」「みんな、怖い、帰った」
「あらららら~」
【【サクラお兄ちゃん! オバケあっち!】】
【うんうん、ありがとね♪】【【うんっ♪】】
「お祓いするから集めてもらえる?
来たヒトみんなにも憑いてる言ったら来るよ♪」
「それ、いいね♪」「祓う、マーズ?」
「じゃあマーズで♪」
【【【マーズする~♪】】】【うんうん♪】
「マルハラ、集めよう♪」「そうだな♪」
博士達はテントの中へ。
【コッチの発生源も探すからね。
先に向こうで、コッチ後。
調査隊の皆さん運ぶの手伝ってね♪】
【【【マーズで?】】】
【マーズで♪ サーロンにも伝えたからね♪
マーズなって待っててね~♪】
【【【は~い♪】】】
3人一緒にクルンとチビッ子マーズ。
印を結んで大喜び♪
楽しそうなチビッ子達を見ながら探る。
彩桜も桜マーズになった。
不穏禍コッチ来てるね。
ターゲット、俺?
……じゃなくて獣神力だねぇ。
コッチのが獣神そのもの居るもんねぇ。
結界あった~♪
魔女の呪禍が怨霊発生源かにゃ?
ヒト入ってないもんねぇ。
一般霊が触れちゃったかにゃ? 今どこ居る?
向こ~のも結界ナカに呪禍?
入ってそぉだねぇ……。
「サクラ、皆、ベースキャンプ」
「すぐ集まる。待ってね」
「うんっ♪」
彩桜は探り続けた。
―◦―
調査隊メンバーが揃うと、桜マーズとチビッ子マーズ達が運んで空マーズと忍犬ショウが待っている場所へ。
横並びで各々が自己紹介した後、桜マーズが前に出た。
「先に此処を祓います。
この下には墳墓盗賊が隠した財宝があります。
それだけでなく近隣からも盗んで埋めています。
墳墓の遺物か、最近の物かの見分けと警察への連絡をお願いします。
遺物には霊が憑いています。
お墓から離されて埋められたから怒っています。
その関連で発掘現場でも霊が出たんです。
そもそもは悪い霊ではありません。
なので怒りを鎮めて天に昇ってもらいます。
他にも盗賊の悪意に触れて怨霊・悪霊になってしまった霊も居ます。
いいと言う迄は、こちらには来ないでください」
アラビア語で話した後、英語で繰り返した。
「記録撮影、いいですか?」
「どうぞ」
なんだか とっても大喜びだ。
首を傾げていると、
「テレビ局、悪霊、聞いて、来た」「いいのか?」
博士達が説明してくれた。
調査隊員が呼んだらしい。
それならと東邦テレビに連絡すると、見田井はオフだったので最小限の撮影クルーと一緒に連れて来た。
異国の撮影クルーは、それすらも大喜びだった。
「では始めます」
地面に両掌を当てて最終確認。
【結界には、わざと穴開けてる。
不穏禍 見せて、人が怖がって近寄らないよぉにしてるみたい。
不穏禍いっぱいなったら、ちょっとだけ出るの。
だから解いたら一気に溢れるからね。
ショウは網で霊を捕まえてね。
紗蘭、飛鳥、羽龍。
俺と空を真似て破邪の剣で不穏禍と戦ってね。
凶暴だから気をつけて。互いに護り合ってね】
話しながら地面には不思議な模様を描いていた。
また落書きでしかないのだが、これも効果的な演出だ。
魔法円的な模様を円心として囲み、皆で印を結ぶ。
時代劇も好きなショウは巻物を咥えて囲みに加わっていた。
桜マーズが唱えていると、付近を漂っていた怨霊達を連れて発掘現場な遺跡の方から不穏禍が戻って来た。
霊や禍の類も見えるように半具現化しているので、これもまた調査隊員を震え上がらせ、撮影クルーを喜ばせるのに十分だった。
【出るよ!】「悪しきもの全てを浄めん!」
噴出!
粘度の高い黒濁液にも見えるモノが高く上がり、纏まって塊になる。
その塊が空中に増えていく。
だけでなく地面から顔を出した影のような『人』も地上に出ようとしている。
「破邪の剣! 乱舞!」【投網ひゅ~ん♪】
不穏禍の大きな塊へとマーズは跳び、ショウは怨霊化した霊へと網を放った。
向かい合っていた桜と空は、より凶暴で巨大化した不穏禍へと跳んでは交差する時に剣の軌跡を煌めかせ、黒々とした塊を無数の光点に変えて昇らせている。
チビッ子マーズ達も真似て跳んでは不穏禍を斬り、光に変えている。
桜マーズは護り合うようにとは言ったが、龍神姉弟は大丈夫だとしても、と羽龍だけは空マーズと共に護っていた。
【そういう事ね】エィムが戻った。
【もう怨霊もいいよ】
【は~い♪ サーロンせ~のっ♪
【滅禍浄破邪大っ輝雷、連射!!】】
空中で翼を広げ、切っ先から雷撃を連射した。
神力封じ網が絡んでいる怨霊達に刺さった雷撃は、ビシバシ弾けて怨霊を半透明な普通霊に戻していった。
【網、消す~♪ 行ってらっしゃ~い♪】
普通霊達が次々と昇り、エィム率いる死神達に連れられて天へと召されていく。
しかし数人、何も知識がなくても古代を思わせる装束の霊達は昇らずに残っていた。
「王様の財宝はお墓にお返しします。
ですが混ざっているので調べる時間をください。
今、生きている人達の財産もありますので、どうかお待ちください」
『そうか。長き時を経たのは知っておる。
我等の言葉を話す者も居たのだな。
其方ならば信じよう。
存分に調べ、伝えてもらいたい。
我等が生きた世の事を』
「はい、必ず。
皆様を元の場所にお連れする前に、この場所には残り2つの穴に財宝を隠していますので、同じく浄化させて頂きます」
『我が家族、臣下達も巻き込まれておろう。
頼む』
「はい。それでは――」
古代の言葉だと大喜びなのは博士達だけ。
調査隊員は驚愕の連続で気絶寸前だ。
撮影クルーは別な意味での大興奮状態。
そんな生き人達と古代霊達に見守られて、小さな忍者達は魔女の結界を解き、噴出した不穏禍と戦うのだった。
―◦―
ナディアールの宝箱は霊達とタネ禍と一緒に結界で包まれ、神力で地下に埋め込まれていた。
この場所で待っていた間にサーロンとショウは彩桜と相談して、盗賊なら地下通路が必要だろうと紅火に頼んで造ってもらっていた。
全ての普通霊を昇らせた後、少し離れた場所に穿って、隠しておいた地下通路入口へと空マーズとショウが案内した。
「霊を出すには真上が最善なので向こうで出しましたが、盗賊団の地下宝物庫への入口は此処です」
英語で話したので、桜マーズがアラビア語に。
「宝箱は、さっきの3箇所の真下です。
調べるのは明日からにしてください。
これから発掘現場のお祓いをします」
目印に旗を立てた。
今度は発掘現場へと古代霊達も生き人達も運ぶ。
そしてナディアールが財宝の代わりに埋めた発掘妨害用の禍を浄滅し、巻き込まれていた霊達を浄化して昇らせた。
地縛されていた古代霊も解放した。
「昇りますか?」
『調査とやらを見届けたい。
その後で昇ろうと思う』
「では保護珠にお入りください。
霊体が保ち易くて、普通の人とも話せます。
言葉は博士達から教えてもらいましたから♪
あ、居心地は良いと思います」
『ふむ。皆、共に入れるのか?』
「中は広いので大丈夫です♪」
『ふむ。では頼む』
「はい」詠唱。
古代霊達は手を繋いで楽し気に保護珠に吸い込まれていった。
『ふむ。確かに居心地は良い。
我が声も聞こえているようだな』
「はい、聞こえております。
埋もれていたお屋敷とお墓が発掘されるのをご覧になってくださいね。
保護珠は博士達に預けますからね」
『其方は?』
「ずっと東の国から来ました。桜です。
博士達は友達です♪」
『ふむ。友か。ならば信じよう。
また来てもらいたい。よいか?』
「はい♪ また来ます♪」珠を掲げて礼。
博士達の方を見ると、エィムが降りていて話していた。
【死神師匠?】
【その言葉を伝えたいんだよね?
マルハラにも心話が出来る程度に僕の命の欠片をあげたよ。
それと依頼の二人。
ロークス様が保護していたからユーレイだよ】
保護珠を飛ばした。
キャッチ♪
【ありがとございます♪】
駆け寄って博士達と握手♪
古代語と王の言葉を伝えた。
「サクラ、任せて♪」「ありがと、サクラ♪」
「うんっ♪ あ、皆さん浄化しないとね~♪」
並んでもらってキラッキラにした浄治癒を浴びせてスッキリしてもらった。
「完了です。それでは「サラバです♪」」
「「「サラバです♪」」」ワン♪
見田井達を連れて邦和へと瞬移した。
――東邦テレビ本社の空いていた会議室。
「見田井さん 撮谷さん、まったね~♪」
「また呼んでくれるかな?
他の仕事していても行くから!」
「ちゃんと仕事してぇ~」にゃはは♪
「でも呼ぶからね♪ じゃサラバ♪」理俱へ瞬移。
――稲荷堂の作業部屋。
【理俱師匠、どして此処?】
向かいに居た紅火と並んで正座した。
サーロンとショウも並ぶ。
チビッ子達は台所に直行してオヤツを貰っていた。
【紅火に相談してただけだよ。
里だったら彩桜は結界に弾かれてるぞ】
【そぉでした~。狐儀師匠は?
休診時間だよねぇ?】
【急患だとよ。総合病院でな】
冗談から出た真。本当に呼ばれた。
【じゃあ追加のお話、伝えてね♪】握手♪
【それとチビッ子達、お昼寝タイムだからお願いねっ♪】
(次のは見せたくないのぉ)
【了解。分かったよ】
【カケルさん……修行せずに奏お姉さん見てるだけ!?】
【ま、兄様が戻る迄な】
【カウントダウン始まってるのにぃ】
【アレも妨害の一環なんだろ?
仲間外れにもしないし、封じもしないから安心しろ】
【サクラ~、僕、残ってもいい?
お兄のお守りしないとだから~】
【うん。仕方にゃいよねぇ。
じゃあショウ、また明日ね♪
チビッ子達もお願いねっ♪
サーロン行こっ♪】庭へ。
【え? ソッチ?】でも追う。
彩桜はマーズなまま力丸とモグを撫でていた。
サーロンもマーズのままだったと思いつつ一緒に撫でる。
少しだけお喋りもして、修行を頑張っている2匹を励ましてから次へと瞬移した。
サーロンは響の神眼視線を感じていたが、申し訳ないと思いつつも今の最優先を選んだのだった。
災厄の鍵は彩桜とサーロンが追っている案件だけでなく、カケルとトシもなようです。
トシも勝手にウロウロして事故を多発させたり、ショウに重なっていた者達を強引に分離させないといけなくしたりと混乱させてくれましたからね。
そこから単独になったカケルが手枷足枷に……。
困った妨害源です。
さてさて、ナディアール=盗賊として財宝を発掘して霊達を成仏させた彩桜とサーロンは次へと動きます。




