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「ダルス!この俺がわからないのか」

「死ね。兄上。お前が死ねば、時期王は我となる」

「ダルス。俺の目を見ろ」

 切っ先と切っ先がぶつかりあいながら二人の攻防は続く。

「ダルス。お前ダルスではないのか。お前いったい誰なんだ?」

「黙れ。我が名はダルス。王都コウリア国において王となる男」

 剣と剣がぶつかり合って、一旦二人とも後方に下がった。

「死ぬがよい。我が野望を邪魔するものよ。その名聞いておこう」

「俺の名はリオン。王都コウリア国第一王子にして、第二王子ダルスの兄なるぞ!」

小賢こざかしい」

 再び二人の切っ先と切っ先がぶつかりあって火花が散った。

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