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猫っかぶり(2)
読んでいただきありがとうございます。
「トントントン」
私はドアをノックした。
「はい。どうぞ」
いつもの声がして私は緊張した。
仕事なんだから。「切り替えろ、私」。
「失礼します」
いつもと変わらぬリオン王子がそこにはいた。
「ありがとう。そこに置いておいてくれたまえ」
王子は私を、チラッと横目で見ると、そう言って読んでいる書物に、再び目を落とした。
「は、はあ・・・」
もしかしたら、いつぞやの続きがあると思った私は、何だか拍子抜け。
もういったい何なんでしょう。
みなさんどう思います?
(おわり)
ありがとうございます。




