第六部 第九次元人の「あなた」へ。⑨-2 しんちょくほうこく!
「いらっしゃいませおきゃくさまこんにちはー!」
スマートフォン、またはタブレット、あるいはパーソナルコンピュータの画面、そこに表示された文字の羅列、インターネット・ブラウザのとあるページに表示されたそれ、手紙を読む「あなた」の目の前で、白と黒の2色だけで構成された、猫の耳と尻尾を生やした店員が、虚空へ愛嬌を振り撒いている。
「おまたせしましたー。第九次元人のナイン・エルナさま!」
その店員は、他の誰の目にも認識されていないにも関わらず、こそこそこそ、と目を盗むように「あなた」に近寄り、声をかける。
「ただいま春と夏の境目、5月のついたちとなっています!」
「あなた」は店員を横目で見る。
そんなことはわかっている。
しかし
彼女おおとろべふこが、わざわざ5月1日ではなく、春と夏の境目と呼んだ。
その理由もわかっている。
これは作品世界での表記方法だ。
彼女は、作品世界と現実の時間をリンクさせている。
第十三次元人が新たな作品世界に破綻を与えにくるのは、
「ふふーん!現在星姫2人の足跡を表す記録はその行程のちょうど境目にかかりました!」
つまり原稿の半分をやっと書けたという事になる。
A、「そんな報告をしに現れる前に本文を仕上げて欲しい。」
そう、次の熱量移動が起きる前に。
A、─「ふっふっふ!それはその通りなんですけど、こちらをご覧ください!やっとイメージラフが描けたんですよ!」
見る。
よくわからない。
「とーりーあーえーずですね!いい感じにカウルのデザインも思いつきましたので、描けましたらこっちも軽く着色をしてお届けします!」
B、「早く続きを書いてほしい。」
次の熱量移動が起きる前に。
第六部 第九次元人の「あなた」へ。
⑨-2 星姫奪還作戦 補完 進捗報告 終わり




