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眠るばかりのカケル



【カケルさん起こしてA班 出発しない?】


【そうね♪】【そうしよう♪】【【【うんうん♪】】】

彩桜の提案で皆が動いた。

が、カケルだけは動かなかった。


なので皆でカケルを囲んだが目を開けそうにない。

【コイツまたフツーに寝てる?】【寝てるねぇ】

【やっぱり変わってな~い♪】【ないよね~♪】

【ホント困ったお兄ねっ!】【そうだよね】苦笑。




 それでも どうにかカケルを起こし、この日はサミル王国が在った地の調査と発掘をしに行った。


響とソラ、力丸とショウ、カケルとモグがペアになり、彩桜は友達2神を連れて来ていたので一緒に調査を始めた。

しかし、すぐにカケルが地面に手を当てたまま動かなくなったので、モグは単独で調査を続けなければならなくなった。


ショウが違和感を見付けたので皆(除カケル)で発掘し、ルサンティーナの両親であるサミル王と王妃を救出する事が出来た。


彩桜がルサンティーナとアミュラを連れて来て感動の再会となったので調査は中断した。

すると彩桜は気になる所があると、ソラを連れて行ってしまった。


【ちょっと休憩したら向こうを調べるわよ】


【【うん♪】】【団長、いいのか?】


【ソラと彩桜くん? それとも~】

まだ動かないカケルを見た。


【両方。一緒に行かなかったのは馬鹿者を見張らないといけないからかと思って】


【その通りよ。

 お姉ちゃんが人世で待ってるから見捨てられないのよ。

 でも……もうソラは見捨てたのかな?】


【見捨てたと思う。

 彩桜と一緒が楽しいから行ったと思うし】


【ま、それならそれでいいよね♪

 私もソッチが楽だし~♪

 それじゃ調査再開よ♪

 モグは私と一緒にね♪】


【うん♪】【離れるから乗ってくれ】

【アッチ行こ~♪ 一緒に行こ~♪】




 それから暫く。

響達が水晶玉に見える避難所を掘り出してはアミュラが結界を解いていると、古い神々が増えに増えてルサンティーナが成した治癒結界ドームが満員御礼になってしまった。


【次の結界を成しますね】


【待ってくれるかいルサンティーナ。

 もう この際だから都の避難所みたいな救護所を作っちまおうじゃないか。

 マヌルの里はカリュー国民で溢れる程になっちまってるからねぇ】


【そうですね】

【アミュラ様~♪ 俺達ただいまなの~♪】


【いい所に帰って来たねぇ。

 救護所を作るから手伝いな。

 弟子達、王族を頼んだよ】【【はい!】】

此方側を1国とする為に王族を説得していた彩桜の友神(ゆうじん)達はアミュラの弟子だったようだ。


【カーリ待って~、俺も運ぶ~♪】

【彩桜はコッチだよ!】【ほえ?】

【アタシの向かい! 決まってるだろ!

 大勢が待ってるんだからねっ!】


【ほえ~い】



 そうして出来上がった救護所にサミル国民を全て運び、各々が放った強い治癒でスッポリ包むと、アミュラが思い付いたとA班の皆を集めた。

【次はカリューに救護所を作るよ。

 マヌルの里に運んだ人神達を移したらA班は終わりだ。

 気張りなよ】

皆を連れて術移した。



――カリュー王国の中心部。

【カリューのお城は?】


【ややこしくなってるからねぇ、オーロの痕跡を全て消さないとねぇ】


【そっかぁ~】【僕がやってみます!】

【カーリだいじょぶ?】【もちろん♪】

【光で反転?】【うん、試してみるよ】

【後押しお手伝い~♪】【ありがと♪】


 彩桜はソラを、カーリはカイを引っ張って行き、城の跡を囲んだ。

【禍々しさを纏いし闇の神力を清々しき光の神力に!】

【昇華光明煌輝!【【【反転光化!】】】】

地の気から漂っていた禍々しさが消えていく――

「あっ!」

――かと思いきや、禍が噴出して集まり、人らしい形を成した。

『カーリ……我が神力(ちから)……』


「もうオーロには負けない! 浄滅する!」

【昇華維持、闇障闇化、闇呼吸着、光明光化!

【【【滅禍強浄破邪の極み!!】】】】


轟くような低い叫び声が響き渡る。

『カーリ……我が弟よ……』

その中から言葉が拾えた。


「兄弟だなんて思ってない! 禍よ消えろ!!」

カーリが叫び、各々が更に浄破邪を強めた。

彩桜が闇呼(あんこ)吸着もしているので、禍の塊は小さく小さく(しぼ)んでいった。


禍塊にオーロザウラの意思が憑いているだけだとは理解しているが、それはまるでオーロザウラの魂そのものを浄めているかのようだった。


『……カーリ……兄弟……仲良く……した、かっ、た……』


「え……」



 清々しく晴れた空に戻った。


「最後の最後に……ズルいよ……」


「カーリ、泣きたい時は思いっきり泣いていいんだよ」


「イマチェリー……」

両手を広げた彩桜の胸に飛び込み、声を上げて泣いた。


【アミュラ様、離れるね。

 お城、お願いします】

彩桜はカーリの背を撫でながら瞬移した。



 アミュラの隣に居た響が

【アミュラ様……さっきのが本心なんですか?】

信じられないと首を傾げた。


【アレはオーロの意思塊だけどねぇ。

 さっきの強い浄化で、ようやく母親の呪縛が解けたのかもしれないねぇ】


【そうですか。でも、同情なんて無理。

 私は神様じゃないから許さない】


【それでいいんだよ。

 それだけの事をしちまったんだからねぇ】


【あれ?】


【また何だい?】


【ブルー様は禍を全滅してくれたんですよね?

 でもサミルでも出たし、さっきも】


【ブルー様が浄滅したのは闇禍だよ。

 異界の禍さね。

 オーロは闇禍を受け入れて利用しようとしたんだ。だから一緒くたさ。

 サミルシシスのは別もの。

 さっきのは城に仕掛けてたんだろうねぇ。

 誰かが城の地に踏み込んだなら発動するようにねぇ。

 城を奪われたくなかったんだろうよ】


【どうしても王様したかったんですね】


【そうなるように縛られてたのさ】


【魔女の呪縛、ね……あ!!】


【またまた何だい?】吹き出す寸前。


【カリューの王様!

 さっきのカーリ様ですよね!?】

サミル王族を説得しているのが聞こえていた。


【その事かい。

 彩桜が何やら考えてるようだから任せておきな♪

 ザブが気がつかなきゃあ始まらないけどねぇ】

とうとう笑い出した。


【そう、ですか……】???


【さ、城を復元するよ!】【はい!】一斉。


【あっ、はいっ! あれ? お兄は?】


【アッチで寝てる~♪】【サミルで!?】


【ほっとこ~♪ お城が先~♪】【そうね♪】



―◦―



 B班と交代したA班がマヌルの里に戻ると、ソラは眠ったままのカケルをベッドに運んだ。

彩桜はカーリを連れて離れたままで、たぶん暫く付き添うのだろうと考えて部屋で瞑想しようと決め、瞬移しようとした時、

【たまにはユーレイも眠るべきだよ。

 何にしても効率が悪くなってしまうからね】

穏やかな声が聞こえた。


【青生先生? それともドラグーナ様ですか?】


【どちらの方が聞き入れてもらえるかな?】


【もしかして】ブルー様?


【間違った事は言っていないよね?

 だから誰でもいいよね?】


【あっ、はい! 次の活動まで眠ります!

 おやすみなさいブルー様!】


【【おやすみね】】くすくす♪×2。


ちょっと嬉しくて、なんだか恥ずかしくて、急いで部屋に戻ったソラだった。



―◦―



 アドバイス通りに眠ったソラだったが、起きるべき時刻より早くに何やら気配を感じて目覚めてしまい、ベッドから出た。

悪い感じはしないがと神眼を巡らせていると、カケルの部屋にブルー達が居た。


 まだ何かあるのかな?

 だからユーレイも たまには眠るべきだとか

 言われたのかな?

 それなら邪魔になるだけかもだけど……。


と躊躇ったが、カケルの部屋前へ。

【ブルー様、お兄は まだ呪われているんですか?】


【そうじゃないよ】【入っていいよ】


【失礼します】


また少し躊躇したものの、入ると、ブルー達は満足気に微笑んでいた。


【彩桜が困っていたし】

【展開を早めるべきだから】

【【能力を開いておいたよ】】


【能力? お兄の? 強くなるんですか?】


【それは能力だからね】【強くなるよね】

【【でも闇禍と戦う為の能力じゃないよ】】


【って……?】


【彼はトリノクス様の神力を持っている】

【その中から音神の神力を開いたんだ】

【でも開いただけでは使えないから】

【指導をお願いね】


【解りました。今日からユーレイ探偵団のドラムはお兄なんですね。

 頑張って演奏できるようにします】


【【ありがとう】】

【それと、彼が見つけたものを】

【後で彩桜と一緒に掘り出してね】

【【それも重要な鍵だからね】】


【もしかして、お兄がサミルで掘っていたものですか?】


【そうだよ】【トリノクス様は蛇神様だからね】


【ええっと、それって……あ! トリノクス様に確かめます!】


【賢くて】【勘がいいね♪】

【【だから君の能力も開いてあげよう】】


飛んで来た光に包まれた。


【なんかスッキリ……ありがとうございます!】


【じゃあまた】【うん、また会えそうだね】

笑いながらブルー達は消えた。



「お兄、起きてよ。急ぐんだから」

ゆさゆさしながら繰り返す。

同室の力丸達が先に起きて寄って来た。

【お兄!!】【馬鹿者 起きろ!!】

ショウとモグは笑う。


「んんっ? わあっ!?」

大型犬×3が飛び乗った。


「急ぎだから起きて」


「ナンだよぉ~」


「寝てばかりのお兄が悪いんだからね。具現化」

ドラムセット完成。

「浄化」ぶわっ!「叩いて」


「おい、初めてなんだぞ、俺は」


「知ってる。でもトリノクス様も音神様だから」

分身してギターとベースとキーボード。

「ボーカルは奏お義姉さんとメーアだから。

 嫌なら神世に置いてくからね」


「奏が歌うんならヤル!

 けど見本くらいしてくれよな」


「じゃあ通しで1回だけね」ドラムにも分身。


演奏を始めた。


 いつになったら覚醒するんだろ?

 復興が終わるのに間に合わないとか?


そんな事を思いつつ。







すぐに眠って、なかなか目覚めないカケル。

鍵にされかけたのは解決した筈なのに、またまた何なんでしょうね?


さておき、今度は音楽活動するようです。

神世の復興中なので割り込み作業ですが、邦和に戻ります。



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