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勇者パーティーを追放されたので、魔王を取り返しがつかないほど強く育ててみた~の感想

【あらすじ】

ライゼルはある日勇者召喚されるも、戦闘力測定器の誤判定により追放されてしまった。

しかし実際は、彼は世界中のトップクラス戦闘者を100人集めても敵わないほどの圧倒的強者。

ライゼルは追放された後、旅をする中、魔族も悪い奴ではないと知り、一緒に組むことにした。

世界情勢が逆転してから彼の実力に気づいても、もう遅い。

ライゼルを仲間にした魔族は瞬く間に栄え、ライゼルを追放した王国は急転直下で落ちぶれることとなる。

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【感想】

主人公は転移前の世界で世界最強を目指しており、そのために「狂乱一族」とやらを倒すことを目指していたそうです。

「狂乱一族」というのはけた違いの強さを持つ存在で、ドラゴンが100匹集まったところで一瞬で全滅させられるほどだそうです。

そんなやばい奴らを倒すことで世界最強を名乗ることを目指していたそうですが、なぜそこまでして強くなるかという理由は語られません。

まあ、語られないというのは文中で明言されていないという意味ですが、続きを読むと主人公のクソっぷりと共に理由がわかりました。

一言でいうと、「作者による、箱庭に自身の分身である最強設定の主人公を配置して暴れさせるお人形遊び」です。


異世界に行った主人公は戦闘力を測られますが、転移前後の世界でそれぞれ戦闘力の測定法が異なるため、転移先の世界で雑魚扱いされます。

自分の力を示すため、何か高度な魔法を使って見せましたが、現地人に理解されず結局追放されました。

このことから転生先の世界は元の世界より文明のレベルが低いことを確信し、調子に乗り始めます。


追放されて行くところがなくなった主人公は、「もしかしたら魔王のほうがいい奴なんじゃね?」という、使い古された従来のなろう特有逆張り設定を持ち出し、魔王に会うことに決めました。

この時点で魔王も弱いと決めつけ、いつでも殺すことができるから、一度会ってみて敵かどうか判断しようという、なろう史上例を見ないレベルで調子に乗っています。


魔王城の門番に対し、不躾に魔王に会わせろとほざく主人公。

当然、人間の身で魔王に会わせるはずなどないため断られます。

普通なら引き下がる状況ですが、これはなろう主人公。当然のように魔王のいる部屋に、何の断りもなく瞬間移動して侵入します。

そんなことをしたら、まともに話し合いなんかできるはずはありません。

なので、「部屋に貼ってあった結界を破壊せず、すり抜けて入ったので許してほしい」という、本気で言っていたら正気を疑うレベルの斜め上の弁解をして心情をよくしようとします。

当然そんなことで絆されるわけはなく、戦闘態勢に入る魔王に対し、敵対する意思がないことを証明する手段がないとほざきます。

とっとと王様の首を持ってくれば信用を勝ち取れると思うのですが、王様は追放もの特有の自滅エンドのためのお人形なのでそんなことはできません。


言葉で信頼を勝ち取れないと判断した主人公は、作戦を変更し「いつでも全員殺せるから、平和に話し合ったほうが得だぞ」作戦に移行しました。

もはや、魔王を殺して地位を乗っ取るのと何も変わらないのですが、「話し合いで解決する度量がある」という体裁を取り繕いたいのでしょう。

そんなことをしても主人公の小物さは隠すことができないのですが、そんなことに気づかずにこの陳腐なお人形遊びは続きます。


魔族に自分の力を示すため、二人の近衛騎士の首を一瞬で切ったのち魔法で回復しました。

てっきり死んだものだと思った魔族に対し、「人間、首が飛んだくらいで死なないだろう」「なんでそんなに魔術に疎いんだ?」とイキり散らす主人公。

お前は首が飛んでも死なないなら無惨に死ねと言いたいところですが、これは作者の話……ではなくお人形遊びなので、読者に口を出す権利はないでしょう。そろそろ辛くなってきましたが。


主人公に対し抵抗することは無駄と悟った魔王は話し合いに応じました。

それに対し、「計算通りだ!平和的に話せる状況に持って行けた!」と見当違いも甚だしい結論を出して有頂天になる主人公。そのままどっか飛んで行けよ。二度とツラ見せんな。


その後、実は勇者召喚というのは強力な個体を生み出すための生贄を呼び出す行為だったことが語られ、「やっぱり人間はクソ!魔族側につくわ!」と結論を出す主人公。

魔王が言ったことに証拠はないのですが、魔道具の高貫通力解析機能(笑)とやらを使ったところ、魔王城にいながら王宮の中を調べられ、そしてその強力な個体の戦闘能力はなんと主人公の20%に及ぶことがわかりました。


なんだって⁉最強主人公の戦闘力の20%もあるのか⁉

もう駄目だぁ……おしまいだぁ……。







……あのさ……もうちょっとハードル上げようよ……

いくらお人形遊びだからって、最強の敵の強さが主人公の五分の一って、逆に面白く書くのが難しいだろ⁉

そこまでして主人公が強くないと納得しないのかよ⁉

同等の強さの敵が出てきたらストレスで自殺でもするのかよ⁉


で、最終的に異世界に転移させた女神を敵認定し、「女神が困ることをして元の世界に送還しないと碌でもない結果になると認識させる作戦」を思案し始めます。

私が女神サイドなら、元の世界に返すと嘯いて地獄に放り込むところですが、2000%そんな展開はないでしょう。

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