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久遠の海へー再び陽が昇るときー  作者: koto
第3章 赤い極東
12/24

3-1

 6月25日、北朝鮮は突如韓国へ侵攻を開始した。

 ソ連から援助を受けた朝鮮軍は数多の戦車や自走砲、トラックなど機甲師団さながらの重武装でもって侵攻を開始し、軽武装の韓国軍を文字通り蹴散らしていた。


 第2次世界大戦を経験した人類は、これが人類史上最後の戦争だと信じ、その悲惨さを糧に平和を享受していた。

 一方、戦勝国として終戦を迎えたにもかかわらず、彼らは失われたアジア植民地の独立を許さない。彼らにとっての平和とは、戦前を維持することに他ならないのだ。インドネシア、ベトナムといった国々はなおも独立戦争を続けている。


 朝鮮半島の戦いは、それら独立戦争とは全く異なる次元の戦争である。この戦争は米ソ両国が軍政を引く南北の、それも同じ民族同士が開始した、社会主義と資本主義の戦いだった。

 7月の初頭、GHQは日本進駐軍の内、一部を半島へ派兵することを決断し、先遣隊として釜山へ出立した。

そして、このことを不服として、大規模なゼネストを日本共産党と組合組織が実行を発表したのだった。

 

「どういうつもりだ!」

 時の総理大臣、三好 一郎(ミヨシ イチロウ)は突然の米軍派兵に戸惑いを隠せなかった。外務省からの報告では、半島へは国連軍を結成し調停にあたるとされていた。にもかかわらず、その実は進駐軍の一部を派兵することとなったのだ。

「GHQは日本を共産化させたいのか!!だいたい進駐軍を派兵して、どうしてソ連の侵攻を防ぐと言うのだ」

 三好にとって最大の不安は、このゼネストが武力革命となる事だ。

 戦勝国の多くが独立戦争を許さずアジア各地に再侵攻している中、ソ連はそれらの行為を非難し続けていた。むしろ、独立側を共産陣営に引き込むため、積極的に後方支援を行っていた。

 そして、北海道が分割統治されている以上、彼らが日本の共産党員を支援することは難しい事ではない。それは、いくら国境線が米軍に封鎖されているとしても、だ。

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