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脇役剣士の成り上がり英雄譚  作者: みにん
成り上がってく編 ~エルフの里~
22/22

22:結局最後まで締まらない

遅れてすいません。

昨日の夜投稿するつもりだった分です。

「さて!行くか!」


と、格好をつけたのはいいのだが、直後に問題に直面する。


……入口、何処や…………


すると、師匠が呆れ顔で

「締まらないやつじゃのぅー」


とか言ってくるが、ほら?その場のノリって大切じゃん。なんかあの新しい冒険に出る!みたいな空気の中、行くかー(棒 、 みたいな言い方だったら興ざめでしょ?


………多分今の方が興ざめだったかもしれない。

というかアニメだったら確実に今ので視聴率5%落ちるくらい興ざめだわ。


我ながら自分の行動が恥ずかしすぎて泣きそうになる。しかし、今は周りに幸い師匠しかいないので、ギリギリセーフだ。セーフだと思う…。


「師匠…今のは忘れてくれ…。」


「う、ううむ。あいわかった。」


「まぁ置いといて。「いやお主立ち直りがはやすぎであろう!」……いや、師匠は約束を守ってくれる人だと信じてるからさ。それよりも、入口何処にあるんだ?」


「おぉそうじゃの。じゃあまずはワシと手を繋がんとな」


ん?……師匠が壊れた?何?それとも師匠にデレ期来た?あらやだぁーあんなにツンツンしてた師しょゔっ!あぐっ!ぐげっ!痛い痛い、辞めて師匠!お願いだから心を読まないでくれ!師匠の筋力値で叩かれると俺でも死んじゃうから!


「アホかお主、世界樹の入口は、管理人を任されたエルフという種と、エルフの認めたものしか入れんのじゃ。なので今回は、認めたということを手を繋ぐという方法で示すのじゃ!」


ほへぇーそういう事かー、というか世界樹ハイスペックだな!結界なしでも大丈夫だったんじゃないのか?うーんまぁ細かいことを考えるのは後でいいか。


じゃあ早速。ほいっと、手を繋ぐと何となんと!目の前に大きな門があるじゃないですか!それこそ幅50mはありそうだ。さてと!今度こそ、世界樹行ってきますか!


あとなんか、師匠が、これは認めた証を示しているだけ…これは認めた証を示しているだけ…とかなんか顔をちょっと赤くしてぶつぶつ言ってたけどよく聞こえなかった。熱でもあるのか?まぁいいや。


俺が世界樹のダンジョンに入って第一に思ったこと。広い!広すぎんだろ!天井がすごい高い!上霞んで見えないんだけど!


これ、攻略できる人なんているのかな……?


少なくとも俺なんかに無理じゃない?

心配する目で師匠を見るとまだぶつぶつ言っているがダンジョン内でそれをされると主に俺の命が危ないから、ゆっさゆっさ揺すって目を覚ましてもらう。


「おーい師匠ー!」


「はうぇ!?」


師匠が普段全く出さないような声を不意打ちで出してきたので笑いそうになるがぎりぎり堪える。…いつものツンツンしてるのにそんな声出すとか反則だろ!


何とか師匠の声に打ち勝った俺は早速質問をする。


「師匠。これ、無理ゲーじゃない?」


まださっきのが恥ずかしいのかわからないが、顔を赤くしながらゴニョゴニョ返事してくる。


「む、むりげぇ?よ、よくわからないがワシが援護してやるから心配するな………」


そっかしまった。無理ゲーなんて言葉こっちにはないのか。まぁ師匠の援護があるなら大丈夫だろう。


それにしてもまだ師匠はゴニョゴニョ言っているが、中身はおばあちゃんでも外見からしたら完全に幼女だから俺がロリコンだったらやばかった。今の俺でも、師匠の性格を知らなかったら危なかったかもしれない。………と思ってしまった俺は末期かもしれない。


ご、ごほんっ!


それじゃぁ、取り敢えず今までの事忘れて早速、冒険を始めますか!


やっぱり冒険って、男の子なら1回は憧れるよね!俺なんかラノベを見て何度冒険者に憧れたことか!


そんなことを考えながら、やっと立ち直った師匠を連れながら歩いていると、ふと、あることを思い出す。


「あ、索敵と気配察知使ってなかった!」


「お主、すでにスキルを自発的に手に入れていたのか…相変わらず成長が早いのじゃな。」


まぁでも、称号脇役のせいで手に入れられても、レベルは滅多に上がらないんだけどね。


まぁそんなこんなで、忘れかけていた索敵と気配察知を使うと、おびただしい数の赤い点があった。例えば俺の後ろとか。…って後ろ!?


とっさに振り向いて師匠に予め渡されていた剣をステータスの速度任せに振り抜く。


手応えがない


「クソッ外したか!」


咄嗟のことで目を完全につぶりながら振り抜いたので当たらなかったのだろう。追撃を食らわせるために、再び速度任せに踏み込もうとし、目を開けると衝撃的な光景が目に入ってくる。


その光景とは……もはや元の面影が微塵も感じられない、ただの肉塊とした、恐らく魔物であろうものだった。まぁ元の姿を見ていないので元の面影もくそもないんだが。


その光景を呆然と見ていると、また師匠が呆れてため息をつく音が聞こえた。


「言ったじゃろう、今のお主の力は勇者並みだと、力任せに振り抜けばそうなるのぅ。」


どうやら俺は生き物を粉々の肉塊に出来るほどには、人間を辞めてしまったらしい。


ば、馬鹿な…

師匠のヒロイン力が高い…だと……?

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