さぁ、初めてのクエストを始めようか⑧
そして最初出てきたのはまたゴブリンだ。
よくわからない言葉でまた会話をしている。
それにボクたいちのことをほとんど気にしていないように思える。
うーん?
どういうことなのだろうか?
どうやらそれをシズエも思っていたのか構えていたバスターソードを背中になおす。
「おかしいよね」
「うん。
どう考えてもおかしい。
ゴブリンといえば他のゲームだったら知能が高くて集団で襲いかかってくるよね」
「うん、そうだよマヤやん。
基本的にゴブリンは集団で襲ってくるから強いんだからね。
だからこういう何かを……」
そこでシズエは何かに気づいたようだ。
そう、ボクも気づいてはいた。
ゴブリンとは特に群れをなして行動する知能の高いモンスターなのに、今は先程と同じで二匹ほどが固まって何かを話しこんでいる。
ということは……
「モンスターの間で何かが起こってる?」
「うん、ボクもそう思った」
「でもそれってなんだと思うのマヤやん」
「たぶん、何かがこの鉱山に封印されていてそれが復活しようとしている。
というのが解釈ではあるんだけど、それならこのゴブリンの行動がわからなくなってしまう。
だから、ボクが思うのは、完全には封印がとけてはいないけれど解けかけているその何かの封印を解くための何かを探していると思う」
「うん、あたしも同じ感じだと思うんだけど、も一個気づいたことあるよ。
それはね。
あのゴブリンの持っている道具が杖のように見えるんだよ」
「杖?」
ボクはもう一度ゴブリンを見た。
すると杖のような木の棒の先端が特殊に光っているものを持っていた。
あれはなんだか見たことあるような。
思い出せ、他のゲームの情報を……
そう例えばあの杖のようなものが他のゲームの儀式的なものに使われているとしたら、どんなものだろうか?
何かパターンがあるとしたら?
うん?
そこで気づいた。
杖の先端部分は光るものだが持ち手の部分に両方ともトカゲのようなものとコウモリのような何かがひっついていた。
トカゲ?
リザードマン?
コウモリ?
こうもリザード?
そこまで考えたところでまた地面が揺れる。
思考を巡らせていたボクはその揺れで閃いた。
この揺れを起こせる大きさって……
「ドラゴン?……」
ボクがそう呟いたのを三人とも聞いていたのか、ゴクリと喉をならす。
「だったらはやく行かないとねー」
そしてシズエがそう言ってバスターソードを構え直してボクたちは更に進み始めた。




