第二十章、思い出2
避雷針から..ファーストラブ オリジナル
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そして..ある日の出来事、それは突然おとずれた。
アルバムが出来上がり、店頭に並んだ。
アルバムの売り上げは上々だった。
アルバム発表イベントが、渋谷HNVで開催されていた。
関係者スタッフ達も控えている中、二人は流行と言う、世の中の流れに乗りかけていた。
女性の司会者が、「皆さんいよいよ、待望の初のアルバム発表です」。
ファン、ギャラリーがざわめいた。
言語障害ながら、香菜のかわいらしさもファンを煽いでいた。
司会者、「風間君お気持ちは」、聡にマイクを向ける。
聡は少し前かがみになり、「有難うございます、アルバムを制作する事が出来ました。
皆さんのお陰です」。
司会者、「そうですよねー、皆さんたくさんの支持を得て、完成する事が出来たんですよねー、
川坂さんの願いが皆に伝わりました」。
司会者は香菜にマイクを向けると、「はひはほう、ははひほふは、ひいへふええ」。
聡が、「有難う、私の歌聞いてくれて、だそうです」。
その時、拍手が沸いた。
聡君、「待望のアルバムに付いて、思い入れみたいな物も、あると思いますが、
やはり一口では、語りつくせない物が有りますよね?」。
聡、「ええ、僕達だけの力ではなくて、ここまで来られたのは、
元バンドのメンバー達が、僕達を支え、サポートしてくれた結果が、
今を作り出してくれました。なによりメンバー以外のスタッフ、
そしてその多くは、僕達を支持してくれた。ここに居る皆なさんが、
僕達を支えてくれました。有難う御座います。
これからも、その支持を励みに、努力して行きます。
今日は大勢の人に集まってもらい、感謝しています。有難うございました!」。
スタッフ一同と共に、聡、香菜が、会場にいたファンやギャラリーへ、深々と頭を下げた。
会場の皆がおおーっと、ざわめいた後から、拍手が辺りを包んでいたのだった。
イベントが終わり、会場を出た関係者と仲間達、皆お互いに握手を交わし、頭を下げていた。
そんな中、美紀が聡達に目を向ける。何気なく仲間達に近寄ると、
「ちょっと話が..」と、言い掛けた時だった。
安部が、「社長の和倉さんが、二人と話したいと言うんだ、会社まで来てくれるか?」。
無論社長命令、二人は、「はい、解りました」と、告げた。
すると店の前に、車が付けられた。
阿部は何も言わず、二人を車に導いた。
聡と香菜は、車の後部座席に乗せられた。
聡は乗った後部座席から、美紀が何かを自分達に伝えたい事が有りそうな表情を見て、
後部座席のウィンドを開けたが、車が走り出してしまった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




