宇宙艦隊オッパリオン027話「ウィルギヌス帰還」
楽しみにしていてくれる皆さんのおかげで、オッパリオンの成分は構成されております。
今回は27話。
アーリアが海賊艦脱出して、オッパリオン軍は形勢逆転なるか?
スケキヨ氏によると、Vガンダムだと3人くらい死んでるらしい状況だそうです。
Vガンダムってそんなにあっけなく死んでいくのかな(´・ω・`)?
取りあえず、27話行ってみましょう!!
【〇二七 ウィルギヌス帰還】
「くっ! こいつから離れないと……!」
バルフォングスに手足を掴まれたゼータリオンは未だにパワーが上がらないでいた。
それに反しバルフォングスの方は前回よりもパワーが上がっており、ゼータリオンの腕と足には損傷の可能性がある警告が出始めている。
「ショウヘイさん、落ち着いてください」
「でも早くしないと……!」
「焦りは心を鈍らせます。一度落ち着いて、Zリーヌンスを感じなおしてください」
「皇女様……わ、わかりました」
そうは言われたものの、この状況で落ち着くということは翔平には無理があった。
胸の奥の熱に感覚を向けてみるものの、それは未だにくすぶっているような状態で強い反応を示してはくれないでいる。
ゼータリオンのパワーゲージを見ても、変化はない。
「どうすれば……!」
こうしている間にも全体の戦闘は進んでいる。アーリアのことも気になるがオッパリオン艦体の動向も気になる。
目の前の敵に集中しないといけないことはわかるが、気になることが多すぎていた。
なにに集中したらいいかわからない、そんな状態に陥ってしまっている。そのことに気づけたものの、対策はわからない。
戦闘の経験が足りない、そんなことを翔平は痛感した。
艦への指揮を執りつつ戦場全体を見ていたアーリアはすごい人物だったのだと、今さらながらに深い尊敬の念が湧き上がってきた。
そんな時――モニター上に新たなマーカーが表示された。
「え!?」
それは高速でこちらに接近してきている。友軍機を示すマーカー、表記にはウィルギヌスと記されていた。
「ウィルギヌスだって!? アーリアさんの機体!?」
「アーリアの?」
後部座席にいたアティは身を乗り出して中央モニターを覗き込んだ。
『ゼータリオン、ショウヘイ、聞こえるかしら?』
聞き覚えのあるアーリアの声がコクピットに響く。
「アーリアさん! 無事だったんですね!」
「あぁ、アーリア……よくぞ……」
『そう簡単にやられるようなわたしじゃないわ。ショウヘイ、アティ様も一緒にいるのね?』
「アティです。ご一緒させてもらっています。わたしの母乳力がゼータリオンとZリーヌンスに力を与えるということなので」
「でも俺が上手く力を使えなくて……」
『大丈夫、今から加勢します!』
距離を示すマーカーの表示の減りが一段と加速する。アーリアが急加速をかけたのだ。
『この機体反応! あのメルクコアが脱走しやがったのか!?』
マシウスの声がコクピットに響くと同時、ゼータリオンを押さえ付けていたバルフォングスにウィルギヌスが斬りかかってきた。
『はっ! その程度の力じゃな!』
『ゼータリオンから離れなさい!』
ウィルギヌスの長剣がバルフォングスに振り下ろされるものの、ウィルギヌスの膂力ではバルフォングスの装甲に有効打を与えることはできなかった。
だが、翔平はアーリアが無事に戻ったことに安堵を覚えた。
「アーリアさんが戻ったなら……!」
目の前に集中することができる――そう思った瞬間、胸の奥の鼓動が跳ねるのを感じた。同時にゼータリオンのパワーゲージも大きな上昇を見せる。
「ショウヘイさん!」
「アーリアさんが戻ったのならもう遠慮はいらないってことだ……!」
アティの母乳力も吸い上げられ、ゼータリオンはパワーを解放する。
『くっ!? こいつまたパワーが上がってるのか!?』
引っ張られるままになっていた手足が徐々に引き寄せられはじめる。
「離してもらうぞ!」
『くそ!』
ゼータリオンの大剣が脚を掴んでいたツメに振り下ろされた瞬間、バルフォングスのツメはゼータリオンを解放した。
『今攻撃を食らうのはやばそうなんでな! でも逃がしはしないぜ!』
バルフォングスはゼータリオンといったん距離を取ったが、小さく旋回して再びこちらへと向かってきた。
『ショウヘイ、パワーが上がってるからって無理はしないで!』
「動きを止めてみせます!」
バルフォングスは加速をかけ突進してくる――のだが、翔平にはその動きがしっかりと見えていた。
閉じたツメを前面に出し、打突のような攻撃を仕掛けて来ていたのだが、ゼータリオンは接触の直前に大剣を振り下ろし、ツメの先を砕いた。
『なにっ!?』
「パワーはまだ上がる……!」
内側から起こる鼓動の熱がどんどん上昇しているのを感じていた。それに合わせゼータリオンのパワーも上昇していく。
「Zリーヌンスの力を……使う時だ……!」
溢れ出そうだった熱量を、翔平は解放した。
するとその熱は光となり、翔平の体から発せられ、ゼータリオンを包む。
「この力……これこそがZリーヌンス……!」
後部座席のアティもその力を感じつつ、母乳力を吸い上げられるのを感じていた。だがそれに伴う疲労感はなく、戦場に似つかわしくない心地よさすらを感じられていた。
『ショウヘイ……この光……』
ゼータリオンから発せられた光は広がり、アーリアの乗るウィルギヌスにまで届く。すると、光はウィルギヌスへと宿り、ウィルギヌスが発光をはじめる。
『Zリーヌンスの力がわたしにも……? ウィルギヌスのパワーゲージが……母乳力が上がってるということなの……?』
「アーリア、これがZリーヌンスの力のようです。わたしも母乳の力の高まりを感じます」
「アティ様も? なら……この力があれば……!」
翔平が見ているモニターに残像を残し、ウィルギヌスが急加速をかけた。向かう先はバルフォングスだ。
『こっちだってパワーは上がってるはずだ!』
バルフォングスがツメを振り上げ、ウィルギヌスの剣を防ごうとした。しかしウィルギヌスの振り下ろした剣は先端が砕かれていたツメの一本を斬り飛ばした。
『なんだって!?』
『まだまだ!』
『そう好き勝手させるかメルクコア!』
続いて攻撃を仕掛けたウィルギヌスに対し、バルフォングスは本体から無数の小型ミサイルを発射する。
アーリアは一度距離を取り、ミルキィフィールドでミサイルを防いだ。
爆風が舞い上がりアーリアの視界が塞がれる。
「アーリアさん!」
その爆風にバルフォングスが突っ込むのが見えたので、翔平は割って入るようにゼータリオンを加速させる。
『パワーだけで勝てると思うなぁーっ!』
打突を仕掛けたバルフォングスであったか、その攻撃はウィルギヌスには届かずに終わった。
ゼータリオンの大剣を盾のように使い、翔平がその攻撃を防いだからだ。
『受け止めただと!?』
「もう諦めろ! おまえに勝ち目はない!」
『この素人がぁっ!』
反対のツメを振り上げ、再びゼータリオンを掴もうとする。だが、そのツメは可視化したミルキィフィールドによって防がれた。
『馬鹿な!? フィールドは中和してるはず!? 中和可能出力を上回ってるってことかよ!?』
攻撃を防いだゼータリオンの後ろからウィルギヌスが飛び出し、バルフォングスの背後へと回り込んだ。そして背面にある大型のバーニアを切り裂く。
『くっ! 推力を持って行かれるのはマズい!』
バルフォングスはその場で方向転換をし、ウィルギヌスを正面に捉える。だが反撃はできず、ウィルギヌスの剣をツメで受けるのが精一杯だった。
ウィルギヌスの一撃一撃がバルフォングスのツメや装甲を切り裂いていく。
『くぅううっ! クソがぁーっ!』
バルフォングスは抵抗を見せるも、攻撃はウィルギヌスに掠りもしない。アーリアはバルフォングスの動きを完全に見切っていた。
バルフォングスの動きは目に見えて鈍っている。
そんな時、赤い光がゼータリオンのコクピットに降り注いだ。
「な、なんだ!?」
「信号弾です。でもこれはオッパリオンのものではないです」
「信号弾?」
『帝国のものでもないわ。ということは、海賊のものね』
『ちっ、撤退信号か! 俺はここで退かせてもらうぜメルクコア!』
バルフォングスは機体を旋回させ、翔平たちの前から去ろうとしていた。
「待て! 逃がすか!」
『待ってショウヘイ! 深追いしてはダメ!』
「でも――」
『他の海賊機も撤退するわ。スタティアはこれより帝国本隊との戦闘に参加します。首都を守らないといけないわ』
「わ、わかりました」
一目散に逃げる手負いのバルフォングス。その姿を見送るだけなのは悔しさもあったが、今はアーリアの言う通り首都を守らないといけない。
『アーリア機より各機へ。スタティアはこれより帝国本隊との戦闘に入ります。左翼から敵を押し込みつつ、中央突破を目指します』
「りょ、了解!」
翔平も返事を返し、ウィルギヌスの後に続いて帝国本隊を目指した。
後方のスタティアも進路を変え、ゼータリオンを追うように進行を開始する。
オッパリオンの戦いも遂に、オッパリオン軍と帝国軍の戦いになる予感。
果たしてこの母乳力の先には何が待ち受けるのか!?
次回もお楽しみに!!
「宇宙艦隊オッパリオン」をご覧頂き誠にありがとうございます。
小説家になろうの機能の評価とレビューの方も、お時間御座いましたら何卒宜しくお願い致します。
読者の皆様の声が、レビューが、評価が、「宇宙艦隊オッパリオン」の明日をつくる!!
面白い作品に仕上げていく為にも、些細な事でも気楽にレビュー頂けますと幸いです。
スケキヨとYOM、引き続き精進して参る所存です!!




