ギルドについて
今回はお喋りメインです
「取り敢えずギルドに登録したい。どうすればいい?」
チームを作ったばかりで気が早いかもしれないが俺は早くクエストをやってみたいのだ。
「ギルドについて説明してからでお願いします」
そうだった。ギルドというものに関して俺は無知だった。
「すまない、まだ気が早かった」
ユークリゥドは苦笑している。少し、恥ずかしいな。
「では。ギルドに登録するのは簡単です。ただギルド会館のある街に行き、ギルド会館で受付嬢に言えば登録してくれます。その際渡されるギルドカードがあります。これは自分はギルドに登録した、という証とともに自分のギルドランクを表します」
カードか。やっぱり魔法のかかったカードだろうな。
「ギルドランクとはなんだ?」
「ギルドランクとはその人の強さ、有能さを表すものです。最低でランクEそこからD、B、C、A、S、SS、SSS、Xと上がっていきます。普通の方がなれるのはどう頑張ってもBまでです。Aからは才能です。SSならば1000ほどの歩兵と同等、SSSになると軍隊相手でも戦えます。Xは世界に2人しかいません。天を穿ち、地を割ると聞いておりますが幾分見る機会がなく確かな情報ではありません。全員最初からランクEというわけではありません。受付で魔力を測り、適正ランクにされます。ランクを上げるには次のランクのクエストを幾つかクリアすることで上がります。ちなみに私はSランクです」
ふむ。魔力か。俺には無さそうだな。
「大体分かったが、ギルドカードにランクが表されると言っていたな。それで何の得があるんだ?」
「道具屋や食事処でギルドカードを提示すれば割引されます。そしてその人のランクに応じて割引割合は上がったり下がったりします。ああ、あとギルドカードをなくすと再発行に2万キル掛かります」
確かに便利だな。しかし再発行に2万キルか・・・。・・・ん?
「悪いが俺の元いた世界では金の単位はキルではなく円というものだったんだがキルの価値について教えてくれ」
説明を要約すると1円=1キルと考えて良さそうだ。再発行に2万円か。高いのか安いのかよくわからないな。
「他に質問はありますか?」
「いや、ない。説明してくれて感謝する。今日はギルド登録はやめておこう。疲れた」
ユークリゥドが頷き俺が学園長室を出て行く。
「イル、シュウさんのことどう思った?」
「良い方かと。しかし今まであまり人と接することが無かったように感じました」
「そう・・・」
ユークリゥドは机に頬杖をつく。
「イル、シュウさんに伝え忘れことがあるから伝えてくれる?明日校門前に10時集合だと」
イルは頷きシュウの部屋へ向かう。そして女子生徒相手にするようにいきなり扉を開けて入ったらシュウに組み伏せられ、捩じり上げられるという今後気まずくなるような展開があったのは別のお話である。