表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜使いのラーシャ  作者: 紅月
卒業と試練と騎士団
91/935

合格者リスト

 円卓の間にはその名の通り、大きな円卓があり二十三脚の椅子が並べられいた。

 その中で一際、豪華な装飾が施された椅子があり一目見ただけで女王が座る椅子だとわかる。 

 もう既に他の騎士団の団長、副団長は席についていて最後の方になってしまったデイル達も自分の席へと座る。


「まだ第十騎士団の方が来ていらっしゃいませんね」


 フリーラの言葉に、デイルは席に置かれていた他の地区の合格者リストを目に通しながら頷いた。


「第十騎士団が管轄するスノウコルドは最北端で一番ここから遠いからね。…フリーラ、皆さんにリストをお配りして」


 フリーラは頷くと席を立ち、持って来ていた第八騎士団が管轄するジルジの合格者リストを配って行く。

 デイルはリストを眺めながら唸る。


「今年はやっぱり合格者が少ないね…」


 フリーラはリストを配りながら、内心同意した。

 リストを見る限り、今年の合格者は五人から多くて七人くらいだろうか。

 毎年、十人以上は合格するのに今年は半分くらいしかいない。

 これは単に受験者の質が落ちているのでは無く、女王が提示した課題が難しすぎたのだ。

 フリーラがリストを配り終えて席に着くのと同時に扉が勢いよく開かれ、体格のいい男が入って来た。


「すまない、遅れた」


 第十騎士団団長、イヴァンと華奢な身体の女の副団長ノエルだ。


「大丈夫だよー。まだ女王陛下も来てないし」


 デイルの言葉に“そうか”と短く返してイヴァンはさっさと自分の席につき、ノエルは合格者リストを配る。

 ノエルからリストを受け取った者はそれを見て顔をしかめて、ざわめきだした。


「合格者一人って…」

「合格基準は各団の判断に任せるって言ってもこれは…」

「厳しすぎるんじゃ無いか?」


 他の者からの非難めいた言葉にイヴァンは鼻で笑った。


「我らが守るスノウコルドは雪と氷に覆われた土地であり魔物も他の地区と比べて遥かに強い。生半可な優しさで合格を与えたところで遅かれ早かれ弱者が死ぬのは目に見えている」


 イヴァンの言葉にシンっと水を打ったように静かになった。そのことに慌てたノエルがイヴァンの肩を掴んでガクガク揺らす。


「団長!!もっと他に言い方が…」

「無い」

「そんなぁ…!」


 ノエルが全く周りの目を気にしないイヴァンの為に何とか取り繕うとしているのを見て、デイルは内心ものすぐ笑っていた。

 イヴァンとノエルの二人組は見ていてすごく楽しいし、飽きないでずっと見ていられる。

 そんな事を考えているのはデイル以外いないだろうが。

 その時、再び扉が開いた。


「皆さんお揃いのようですね?それでは始めましょうか」


 そう言って中に入って来たのは、白金色の長い髪を高い位置で結えた女性。

 女王の周辺と王城を守り、竜の国の騎士団全てを統括する騎士団。

 第零騎士団団長、ベル。

 ベルはこの国の騎士団の最高権力者だ。

 そして、その後に入って来たのは薄水色の髪の青年、副団長レト。

 レトの次に少女が入って来た瞬間、空気が一変した。

 青みがかった美しい長い黒髪の少女こそ竜の国の王、リーツェだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ