俺じだ 15ー2 セルンドに迫る怪しい影
「君が今日のダンジョン捜索の子かな?」
うわ。ガタイが凄い人が話してくると迫力が違う。
「そ、そうです。お願いします。」
「ああ。今日のダンジョンはランク45は欲しいんだけど大丈夫そう?」
((たんねぇなぁ。まあ俺いるから45は超えてると思うけど。))
あ。まぁランク45は超えてないけどおそらく45以上の敵と戦って勝ってるからな。
「大丈夫ですかね。」
ムキムキのお兄さんはなら安心だって顔をして去って行った。
さて、そろそろ時間だろうし俺も行くか。
「ユウキさん。少しよろしいですか?」
ん?ギルドのお姉さんが呼びかけられたのでそちらの方に向かう。
「実は今から行ってもらうダンジョンなんですが、あのパーティ以外全員帰ってこないんですよ。」
中でモンスターにやられたのか。
「実はあのパーティ、ユウキさんのところより弱いんですよ。それなのに腕利き冒険者だけが亡くなるなんて。」
中であってはならないことが起きてるってことか。
「うちのギルド職員も何人か行ったんですけど還らぬ人となってしまって。」
そうなってくると怪しいな。
((ああ。しかもさっき話しかけてきた時軽くレベルを覗かしてもらったが28だぞ。))
「すいません。ダンジョンのレベルってどんなもんですか?」
「あそこは未解決ですが大体40ですかね。」
この人よく俺に勧めたな。
「とりあえず気をつけてください。」
「分かってますって。いつもクエスト受ける時言われてますから。」
((一応お前が前歩いてろ。その間俺が後ろを見てる。何かあったら剣をすぐ抜けるようにしておけ。))
確かにな。レベルがそんなもんなのに唯一生き残るパーティはそう無いはずだ。気を付けておこう。