俺じだ 9ー7 武道国家
「ようこそ、武道国家へ。私はフーマッタだ。」
俺たちはこのフーマッタと呼ばれる男に呼ばれ、大きい広間にやってきた。
「俺は浮島優樹だ。簡単に言う。俺に二刀流の許可をくれ。」
「おいおい。それは無理だな。」
ん?俺のパーティにこんな声の奴はいないな。
「二刀流なんて言っちゃ悪いが誰でも使える。俺でもな。」
「おい、サド。客人に向かってそう言う無礼は良くない。」
まぁ、そうなんだけどさ。いきなり現れてガツンと言われても若干頭に入ってこないんだよね。でも、腹が立つ。
「おお。そう言っちゃうか。じゃあ俺とやるか。二刀流で。この場なら許可を取らなくても責任者はいるもんな。」
「ほう。ユウキ殿いい考えをお持ちですな。いいでしょう。今ここで二刀流の立ち合いを認める。」
いいね。気がきく。そうこなくっちゃ。
「じゃあ剣、選ぼうぜ。」
「いや、もうあるから。」
コイツからは見えてないけど分身体的なものが現れるし。
「さて、両方準備はいいかな?」
キーン。
お互い甲高い剣の音を響かせる。
「始め!」
サドは勢いよく掛かってきた。
ほい。ほい。ほい。
正直動きが単調すぎる。全部読めるぜ。
「お前、そんな受けてばっかでいいのか?」
コイツアホだな。人を煽るとか。
「あ、もう本気出していいのね。」
俺は軽く左で弾き、右で寸止めをする。
「そこまで。」
ああ。弱。