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俺に自堕落な生活を下さい   作者: 土ノ子
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6−5 1ヶ月の修行

 ヒカリが驚きすぎて倒れてから3日。

 貧血に寝不足にと中々身体に負担をかけていたようだった。

 そして最後の最後で俺がトリガーとなり、ヒカリは寝込んでしまっていた。


「ごめんね、迷惑かけちゃって。」


 今回はヒカリだけが悪い!とは流石の俺も思っていないので看病は俺が申し出ていた。

 最初はエリカが名乗り上げてくれたがやんわりと断った。


「ねーねー、私たち夜ご飯の買い出し行くから今日の夜ご飯ユウキ作ってー。」


「はいはい、気をつけて行ってこいよ。」


 インドラ達は晩御飯何にするか相談しながら家を出た。

 一応このパーティーだと1番料理できるのが俺、次がヒカリ、アルデバ、エリカとインドラである。 というかアルデバがエリカに料理をさせるなって言っていたあたり過去に酷い目にあったんだと思う。あいつの忠告だ。聞いておいて損はない。


「あ、そういえばね、あたし大剣辞めたんだ。」


「は?」


 ヒカリは思い出したかのように物凄い話をぶち込んできた。


「エレボスさんに言われたの。無理に大剣を使わずとも片手剣を使えばいいって。大剣を振るのになれるとそれこそ別の武器を使えないって。いざ今の武器が壊れた時にその場に武器が落ちているとしたらやっぱり片手剣が多いって。」


 確かに一理ある。しかもヒカリにはそれなりの速さがある。それを大剣を使うことで勿体無いことになっている気がする。


「まぁ、それは俺も思ってた。何か大剣に拘る理由が無いなら片手剣でいいと思う。」


「そうねぇ、大剣の方が適当に振り回しているだけでも当たったら大ダメージだから?」


 俺はヒカリがそうね。と言った瞬間表情が曇ったことを見逃さなかった。

 が、隠したということは知られたくない何かがあるのだと思い俺は深く聞かなかった。


キュー


「おま、もう。なんか作ってやるから待ってろ。」


 ヒカリの腹の虫が鳴いたので消化の良いものを作ってやった。

 食い終わるまでヒカリは耳を赤くしてこっちを向いてくれなかった。







 ヒカリはこっちを向かないまま腹が膨れたらすぐに寝たので俺は庭に出ていた。

 本当は外に予定があるのだが、インドラ達は帰ってこないし病人をおいて行く訳にも行かないので庭に出て軽く特訓することにした。


「確か…あ、あった。「「神風の渦(テンペスト)。」」 」


 俺はギルドの2階にある図書倉庫に仙化に関する本を借りてきた。

 その中には属性を使用した表現方法なんかも記載されている。

「「太陽の光(サンライト)。」」なら火、雷、雷。

「「火炎(フレイム・タワー)。」」なら火、火、火。


 今回の「「神風の渦(テンペスト)。」」なら風、風、風、土。


 属性で表現しているのでイメージがしやすい。


仙化。


 仙化は見た目の変化は大きくはなく黒目が青色に変わる。そして瞳の中にバツ印が入る。

 が、これが最終形態では無いようだ。この先は字が掠れて見えなくなっている。


 環境エネルギーを取り込みつつ魔力を混ぜ込む。

 外に魔力。中に環境エネルギーを合わせる。


フワッ


 消えてしまった。「「火炎(フレイム・タワー)。」」もだいぶ緻密でだいぶ苦労したがそれを遥かに超えそうだ。


 もう一度。天界にいた時に「「ウォーター。」」をやった時のようにグルグル回してみる。


「ねぇ。」


フワッ


「何してるの?」


「ん?あぁ。妖術の練習だよ。てかもう平気なのか?」


 ヒカリは勿論!と言いながら剣を持ってくる。


「見てみて!マスターに頼んで片手剣作ってもらったの。ここに魔石を埋め込んで魔力を供給できる用にして貰ったの。」


 ヒカリが見せてきたのは刀身が黄緑色に輝く片手剣。

 刀身の付け根に赤色の魔石が埋め込まれていた。


 それにしても軽そうに振るなぁ。まぁ大剣が重かったんだろう。


「あ!そういえばオリジナル剣術もこの1ヶ月で作ったんだよね?教えてよ。」


 俺はヒカリに剣を借り、庭の端にある木人形に剣を構える。


 一気に剣を持ちあげ振り下ろす。


「「飛斬。」」


 一直線に飛んでいった斬撃は木人形の首をスパンと切り落とした。


「おぉ。斬撃飛ばすってまた凄いことしたね。」


「そうか?でも意外と簡単にできるよ。」


 ヒカリはまたまたーと言いながらも剣を構えた。


「いいか?剣先を飛ばす対象に向ける。そのまま剣を肩まで持ち上げる時に手首を返す。手のひらが外に向く感じ。」


 ヒカリは俺の言った通りに動く。


「そう。そのまま剣術として発動するのを待つ。光ったら手首をグルンと回して一気に振り下ろす。今!」


 ヒカリは俺の声に合わせて剣を一気に振り下ろした。が、「「飛斬。」」は発動しなかった。


「出ない…。」


 う、そんな寂しそうな顔しないでくれ。それにしてもこっちの世界に来てから教えてもらってばっかだったから、いざ教えるとなると難しい。


「イメージ…そうか!ヒカリ!剣の周りにどんなイメージしてる?」


 ヒカリはイメージ?と言って少し考えた後、剣先!と答えた。


「剣先じゃなくて剣全体に薄く力込める感じ。」


 ヒカリは剣全体…と呟きながら再度構えた。

 そして型通りに剣を振る。


ビュン!


「ウォフ。」


 まさか2度目で発動するとは思っていなかった俺は思わず変な声が出た。


「ヒカリ!まだ終わってない!」


 ヒカリの片手剣は一撃振っただけでは光は消えずにいた。


 ヒカリは驚いたように剣を見たあと、もう一回振る。


ビュン!


 もう一撃出たが剣の光はまだ消えない。


 少しヒカリは半泣きになりかけながら3撃目を振る。


ビュン!


 ここで「「飛斬。」」いや、「「飛連斬。」」は終了した。


 ヒカリは一気に疲れがやってきたのかペタリと地面に座り込んでしまった。


((オリジナル剣術のことをギルドでは特殊技術と呼ぶんだ。それを進化した場合その剣術を特別技術と呼ぶんだ。))


 なるほど。そもそもレアだったものがよりレアなものになると一気に価値が上る的なやつか。


「私指名手配されないよね?」


 こいつはなんの心配をしてんだか。

 俺はそう思いつつ「「飛連斬。」」が飛んだ地面を見ると地面がだいぶ抉れていた。

 一回試しで地面に放った時でもここまで地面が抉れてはいなかった。


「ただいま。晩御飯冷しゃぶがいい。」


 真後ろに立ったインドラが買い物袋を突き出しながら言ってきた。


「まぁ、いいか。」


 俺はそう深く考えるのを辞めた。


「よし、今日はとっとと食って明日からまたクエストするぞ!」


「えー。」


 俺の掛け声に反対の意を示したインドラは後で軽く小突いた。








ステータス


 浮島(うきじま) 優樹(ゆうき)  Lv.1

 能力(アビリティ) ??

 技能(スキル) 無し

 剣技 肩並行斬(進化)肩斬

    ビクトリースラッシュ

    スレイヤー

    空断

    スマッシュ

    ダブルエッジスパイク

    飛斬

 魔法【初級】

    ファイヤー

    ウォーター

    アース

   【中級】

    ゲイル

    ライジング

    コリエンテ

    クエイク

   【準中級】

    フリーズ


 龍化 ドラゴンブラスト

    ドラゴンブレイカー


 仙化 太陽の光(サンライト)

    火炎(フレイム・タワー)

    太陽の光雨(サンライト・シャワー)

    ?????

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