俺じだ 16-2 いざカエラへ
「なるほどな。意外と喧嘩しがちなのか。カポエラ族は。」
「はい。なので町に入ってすぐ殴られるなんてこともあるかもしれません。」
困ったなぁ。武術の町だから剣を抜くわけにもいかないもんなぁ。
俺たちはそんなことを話しながら森を歩いていた。
バキバキ。
((戦闘準備。来るぞ。))
木々を倒してやって来たのはブルーベア。討伐ランクはB。ということはそこそこ厄介。オーガくらいだったかな。
「一応カポエラ族の技をいくつかお教えします。」
エリカはそう言うとブルーベアを挑発した。
「グァァ。」
ブルーベアはまるで人間がやっているのを見たかのごとく正拳突きをした。
「まずですね、こちらです。」
「「吸手」」
2つの拳がぶつかったと思ったらブルーベアが体勢を崩した。
「この吸手は相手の一撃を体全身に逃がして無力化に近い状態にする能力です。そして腕を少しずらしたのでいまブルーベアが倒れたって感じですかね。ただ、一撃が強ければ強いほど体に少しはダメージが残ります。」
イメージはスライムとかかな。こう広がる感じだと思う。
「もう1つが、」
その瞬間ブルーベアがもう一度正拳突きをした。
「「軟手」」
さっきと同じように拳がぶつかったのだが、今度はブルーベアが仰け反った。
「これが軟手です。これは相手の腕を柔らかするって感じですかね。いや、なんていえばいいんですかね。骨を砕くために筋肉を軟体化させたって感じですかね。」
これに関しては感覚なんだろう。
「なのでいきなり町で殴られそうになったらどちらかを使うか、完全に避けちゃって下さい。」
なんて恐ろしい町だ。




