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元魔王の剣  作者: 鵙来 蜜柑
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疑問

「ところで……キミ達はどうして逃げられたんだい?」


「えっ? ですから、村の人達と協力して……」


「それはわかってる。そうじゃなくて、それ程に強いモンスターなら、逃さない方法もあったんじゃないかい? 遠くから魔法を撃つだけで腕の一本が簡単に斬り落とされちゃうんだろう? その魔法を何回か撃つだけでキミ達は全滅していたんじゃないのかい?」


「それは……その魔法が一回しか使えないような物だったとか……」


「頭がいいって言われているゴブリンキングが、出会い頭にそんな魔法を使うとは思えないよ。他になにか理由があったんじゃないのかって思ったんだ」


 グリュエールがどうして逃げられたのかってアンヌ達に聞いてるけど……

 アンヌも逃げるのに必死だったからか、いきなり聞かれて困ってる。


「あ、そういえば……」


「なんだい?」


「ゴブリンはあたい達に向かってくるっていうより、村を目指していたのかも」


「村を?」


 村を目指してたの?

 ビルギットには、人を狙ってるんじゃなくて、村を狙ってるように見えたってこと?


「そうそう。村の近くにいるときには襲われたけど、村から逃げて森の方へ来たときには追われることもなかったような気がする」


「確かにそうだったかもしれません……」


「初めから村を狙っていた? 人じゃなく?」


「本当にそうなのかわかんないよ? なんとなく、そうだったような気がするだけだから」


 ビルギットの話を聞いて、グリュエールが耳の先っぽを触りながら悩んでる。

 ゴブリンの目的がわからないから困ってるみたい。


 ゴブリンって基本的に、頭が悪くて女を攫うってイメージなんだよね。

 本能で動いているって感じ。


 それが、頭が良くなったら……どうなるんだろ。

 本能じゃなくて理性で動く?

 それなら人と変わらないんじゃないのかな。


 人なら、住む場所が欲しいもんね!

 だから村を狙ったんだ! きっとそうだ!


 あれ? それなら、一緒に住もうって言えば、仲良くなれるんじゃないのかな。


「……ダメだね、ゴブリンの目的なんて考えてもわからない。一先ずはこの後どうするかだね。

 そういえば、キミ達と引き継ぎをした冒険者達は? もうここにはいないのかい?」


「っ……あの人たちは……」


「わしから話そうかの」


 あ、村長のミド。

 ずっと黙ってたからいることを忘れてたよ。


「なにかあったのかい?」


「いや、簡単な話じゃよ。ゴブリンが普通より強いとわかったら、一目散に逃げて行ったのじゃ」


「逃げた?」


「ああ、そうじゃ。この子達と引き継ぎが終わった後に村で休んでおったんじゃよ。そこへビルギットがゴブリンが出たからと報告に来た時に、戦える者がゴブリンへ向かって行った後、のんびりとゴブリンへ向かっていき、誰よりも早く逃げて来てそのまま村を去って行ったんじゃ」


「それは……」


「別に恨んだりはしておらんよ。冒険者だって自分の命が最優先だろうしの。だからこそ、ここの四人には皆感謝しておる。こんな辺境にある村の為に命を張ってくれたのじゃからな」


「そんなこと……いいんですよ」


「そうだよ。ゴブリンが出たから戦っただけだし!」


 アンヌとビルギットが照れてる。

 人助けして感謝されると嬉しいもんね!

 僕もわかるよ!


「…………うっ」


「あっ、ジェイド!? 目が覚めた?」


「あ……ああ。ビルギットか。アンヌも。俺はどれくらい寝ていた?」


「半日くらいかな。あの人達が回復薬を分けてくれてね」


「それは……ありがたい。あの人達っていうのは…………えっ!? マリー!?」


「うん。久しぶり」


「あっ……ああ……おう。……久しぶり」


 ジェイドはマリーのことが好きなんだもんね。

 いきなり目の前にいたらビックリするよ。


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