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元魔王の剣  作者: 鵙来 蜜柑
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自己紹介

「えーと……回復薬を譲ってくれたってな。ありがとう。助かった」


「ううん、回復薬を譲るって決めたのはグリュエールさんだし」


 そう言って、マリーはグリュエールを見る。


「気にしなくていいさ。戦力になるって思ったから譲っただけ。病み上がりでも働いてもらうからね」


「ああ。出来うる限りやらさせてもらうよ」


「よし。じゃあ自己紹介しておこうか。そっちの子たちにもちゃんとしてなかったからね。

 あたしはグリュエール。見てわかると思うけど、エルフだよ。一応冒険者ランクはミスリルランクさ。魔法が得意だよ」


「ミスリル……」


 ジェイド達がびっくりしてる。

 アンカの町でも驚かれてたし、やっぱりミスリルランクって凄いんだね。


「マリーはもう顔見知りなんだろう?」


「はい、そうです」


「じゃあ次、ほら。モーティマ」


「ああ。俺はモーティマだ……」


 グリュエールは冒険者ランクまで言ってたけど、モーティマは言わなかった。

 モーティマはまだ筆記試験に合格してないから、銅ランクのままなんだ。

 ミスリルランクって聞いた後に銅ランクって言い難いよね。


 次は僕かな。僕はね……


「じゃあ次はこっちだな。俺はジェイド。冒険者ランクは金だ。基本的にはパーティの壁役だな。ま、こんな状態で壁役もなにもないけどな」


 そうだよね、僕の話なんてしないよね。ちょっと寂しい……

 ジェイドパーティの紹介が始まっちゃった。


 ジェイドはボロボロになって、ベッドで寝込んでたからね。でも護衛依頼の時には皆から信頼されていたし、きっと凄い人なんだ!


「あたい達はさっきもちょっと話したけどね。あたいはビルギット。冒険者ランクは銀。あたいはパーティの補助って感じかな? パーティ内では索敵とかもやってたし、前衛でも後衛でも戦うよ」


 ビルギットは女の子なのに短髪。燃えるような赤髪!

 小柄ですばしっこそう。


「じゃあ最後に、わたしはアンヌです。冒険者ランクは銀。グリュエールさんと一緒で魔法が得意です。得意と言っても、エルフの方には敵わないと思いますが……」


 アンヌはおっとりした感じだね。

 茶髪で、前髪が真っ直ぐキレイに揃ってる。

 ビルギットよりは背が高いけど、マリーよりは低そうだね。


「さて、とりあえず自己紹介は終わったから、今後どうするか決めようか」


「どうするって……今はどんな状況なんだ? 俺が寝ている間になにか変化は?」


「村はゴブリンに占拠されてしまいました……村人は皆、避難出来ましたが、いきなりだったので食料等で不足しているものがいっぱいあるそうです」


「まあそうだろうね。この村には何人くらい住んでいたんだい?」


「そうじゃのう。大体じゃが、百人とちょっとかのう……」


「約百人分の食料ってだけでも問題だな……」


「食料云々もそうだけど、これからするつもりなんだい? 村長さんはどうするのか決めているのかい?」


 どうするって、村を取り返すんじゃないのかな?

 あっ……もしかして……

 このまま逃げるってこともあるのかな……?

 テッド村を捨てちゃう……?



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