第五章 9
『アコウクロ・・・って・・・?』
『この写真・・見てごらん』
『これが アコウクロ?』
『あぁ・・俺もこの間・・初めて見てきた・・・とても綺麗だったよ』
『その時の写真にしては・・・少し古っぽいね・・これ』
『その写真はその時の写真じゃないんだ、ある人が昔撮った写真や・・・』
『思い出の・・写真・・なんだね・・・』
『きっとな・・・』
千佳は何か意味があるんだ・・そう感じたが聞く事は無かった。
『あと・・これ、ちぃの家族の写真・・・』
『あっ・・ありがとう・・あれ・・あなたが写ってる(笑)』
『ちぃの家族の写真をくれと言ったら、一緒に撮ろうと言われてな・・それで(笑)』
『何か複雑、私が写ってるみたい(笑) 本当に双子なんだね』
千佳は自分の過去に向き合う事に切なげな表情を見せていた
『ごめんな、ゆっくり思い出せばいい。と言っておきながら写真を見せて・・・』
『ううん・・。いいの、家族も心配してくれているって事だもんね・・・』
『あぁ・・・心配していたよ、でも今のちぃの現状を話してあるから何も心配する必要はないよ 焦らずにな・・』
『・・・うん』
『さぁ 部屋に戻ろう』
二人は病室に戻った
室内の時計を見るともうすぐ夕食の時間になるところだった
『そろそろ夕食時やな、俺はそろそろ帰るな』
『待って、一緒に食べていって、一人のご飯はとても寂しいの・・・特に今日は・・・』
『そっか、分かった・・・もし・・あれなら部屋の方一人部屋じゃなくしてもらおうか?』
『・・・部屋はこのままがいい・・・ たまに・・泊ってくれない?』
千佳の声はとても小さかった
『ちぃ、さえ良ければな(笑)俺は帰っても一人だし』
『じゃあ、今日!泊って!』
『今日か(笑)良いよ、ただ毎日は無理やで』
京介は子供の我儘みたいだと感じた・・
だが、どこか妙に嬉しい気持ちだった
『うん、あのね急に寂しくなる時があるの・・・それは・・何でか分からなくて・・・その・・だから・・そう言う時だけでいいから・・・』
『それが今日なんやな?』
『・・・うん』
『ちぃがそれで満足するなら。』
『ありがとう(*´∀`*) でも・・・何でそんなに私の事を考えてくれるの?』
『・・・昔、沢山世話になったのもあるしな・・恩返しや(笑)』
『そう・・・じゃあ・・・もう少し ワガママになっても大丈夫?(笑)』
『そうだな、もう少しなら(笑)』
『(*´∀`*)』
『じゃあ、俺は自分の飯買ってくるよ』
『うん。・・・必ず戻って来てね』
『ハハハ、どうしたん?戻るよ(笑)』
『何か・・いつもどこか不安で・・・』
『馬鹿だな(笑) 直ぐ来るから』
京介はコンビニに行って弁当を買ってきた
『ほら コーヒー豆乳。』
『ありがとう(*´∀`*)』
二人は食事を始めた
食事を終えると京介は鞄から薬を出して飲んでいた
『それ何の薬?』
『これか?頭痛薬や定期的に飲まないと激しい頭痛に襲われるんだ』
『ここの病院で診て貰ってるの?』
『いや別の所だ』
『大丈夫なの?』
『心配ない、もう直ぐ必要無くなるから』
『治るところなんだね(*´∀`*)』
『そうだな・・・明日、この薬を出してくれている所に行って来てもう大丈夫か聞いてくるよ』
『お願いそうして、何か不安だから・・・』
『俺の事より自分の事だぞ!ちぃ(笑)』
『はぁーい』
千佳は舌をペロッと出しながら笑って見せた
その晩、千佳の病室に京介は泊ることにした
薄明かりの中、京介の事を見る千佳・・・
『ちぃ・・・眠るまで起きているから安心して休みな』
『うん・・・ありがとう・・・おやすみ・・・』
千佳は京介の握る手を見ながらいつの間に眠りに着いた・・・
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