第二章 10
京介は大阪、梅田を目指した。
タクシーの運転手は距離が稼げると思い上機嫌で走っていた。
『お客さん 大阪の人じゃないでしょう?』
『・・あぁ・・京都や 』
『ずっとかい?』
『いや・・関東に仕事で数年・・』
『大変やね~・・大阪は良い街ゆっくりしてってくださいな(笑)』
『・・あぁ・・』
数十分走るとタクシーは梅田に着いた
京介は金を渡し
『釣りはタバコ代にでも・・』
『悪いね、にいちゃんまた乗ってな(笑)』
タクシーを降りた
京介は携帯を取り出し連絡を取った。
『今、梅田に着いた』
『こっちに来れる?』
『少し飲みたい気分なんや・・出て来れないか?』
『・・・うん。いいよ 待ってて・・』
京介は少し目眩がして歩くのが辛かったのが本音だった。
歩道のベンチに座りタバコを吸いながら空を見上げた。
「今日は・・星は 見えへんねんな・・」
少し頭痛がしてきた・・下を俯いていると相手は現れた・・
『しばらく・・』
『ん・・お・・悪いな・・「ひとみ」』
「佐々木 ひとみ」が目の前に居た
『ううん・・何かあったん』
『なんも無いわ・・』
『相変わらず・・嘘が下手ね』
『フッ・・お前だけや・・そんなん言うのは・・』
京介は立ち上がった。
『晩ご飯は?』
『まだや・・少し気持ち悪くてな食べたないねん』
『もう、休んだら?』
『・・ええねん・・飲みたいねん 』
京介とひとみは十数年前に付き合いがあった
京介のよき理解者であった
二人は軽く食事を済ませると、京介は薬をだして飲んだ。
『なんの薬?』
『・・風邪薬や・』
『そう・・顔色悪いよ』
『そうか・・?まぁええやないか、ほら行こうや・・』
ショットバーに入り、酒を飲み始めた
『関西に戻ってきたの?』
『いや・・違う』
『仕事?』
『仕事は辞めたんや、今は無職や・・』
『・・・』
少しの沈黙があった。
『京都には?』
『寄ってきた・・』
『それで私に会いに?』
『いや・・そう言う訳では無かったんだが・・新幹線の中で具合が悪くなってな・・それで大阪で降りたんや』
『どこまでいくの?』
『九州を目指している・・とは言っても詳しい・・目的地は分からない・・だが、行かなくちゃならないんだ・・』
『・・・そっか・・じゃあ体をちゃんと万全にして向かわないとね』
『そやな・・悪いな(笑)』
『ううん、いいの久しぶりだし』
『・・・』
『・・・』
『何も聞かないのか?』
『何を?』
『どうして九州とか・・』
『言いたくないんでしょ(笑)』
『まぁな・・(笑)』
京介とひとみは数時間バーで酒を飲んだ
『辛そうやん・・もう戻ろう』
『せやな・・悪いな・・・』
ひとみの部屋へと向かうことにした。
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