第二章 4
ちぃは部屋に一人でいた。
本体と呼ばれる人格でいた。
京介の事ばかり考え何も手が付かない状況だった
「そうだ・・」
ちぃは部屋で、じゃれながら京介の写真を撮ったことを思い出した
「焼き増ししたら怒るかな・・・でも・・寂しすぎる・・」
ちぃはカメラ屋に向かった。
保存してあるSDカードから プリンターに繋ぎ数枚をプリントアウトしてもらった。
『こ・・これ、引き伸ばしてもらえますか・・』
『ええ、良いですよ少しお待ちください。』
店主はニコニコしながら快く引き受けた。
その間、ちぃはデジカメの画像を何度も何度も眺めていた。
数分後・・・
店主が話しかけた
『お待たせいたしました。彼氏さんですか?とても仲がよろしいですね。』
数枚の写真を渡してきた
『はい大事な彼なんです(*´∀`*)』
他人から見ても仲が良い
皆に認めてもらうようで嬉しかった・・・
ちぃは店主が聞きもしないのに夢中になり京介の話をし始めた。
店主は店が暇であったためかちぃの話に付き合ってあげた。
『じゃあ、この写真は部屋に貼るんですね?』
『はい。(*´∀`*)』
『じゃあ これ差し上げますよ』
大きなファイルを渡してきた。
『これを使えば写真はそのままの状態で飾れるじゃないかな(笑)』
『(*´∀`*)わぁー 大事ぃ ありがとうございます』
ちぃは写真を大事そうに抱きしめながら部屋へ向かった。
部屋に着き、写真を並べ眺めていた。
カメラをしまおうと引き出しを開けた
そこに昔、撮った写真が数枚あった。
「あっ・・なんか 懐かしい・・」
ちぃの心を揺さぶるように過去の記憶が少し頭の中に流れてきた
誰かと居る・・・
会話が聞こえない・・・
女の子だ・・・
「ねぇ 行こう」
夕陽が見えていた・・
「必ず、ここに来るんだ・・」
「うん・・私も・・」
・
・
・
「ハッ・・なんか思い出せない・・でも 特別な場所・・」
そう呟き、京介の写真と一緒に夕陽の写真を 壁に貼った
。




