ゴブリン・ナイトメア2
ゴブリンは氷の棍棒を僕の頭目掛けて思いっきり振り下ろしてきた。
「オラアァァッ!!」
キィン!!
氷と氷がぶつかる音、翔太は棍棒を同じ棍棒で防いでいた。
「馬鹿な、コピー能力か?」
僕の手にはゴブリンと同じ氷の棍棒が現れていた。
「助かった…なるほど、そういう事か!」
(やっぱり、能力がわかってる武器なら思っただけで作る事が出来る!)
翔太はなんとなく自分が使える能力がわかって来ていた。
「だったら…今度は…炎の棍棒!!」
ゴブリンが棍棒を吹くと炎が燃え上がった。
炎の勢いは凄く、燃え移ればこの辺りの住宅はまず間違いなく全焼するだろう
このままでは近づく事さえ出来そうにない
(あれで殴られたら氷は溶けて大火傷…いや、焼け死んでしまう)
僕のストレスは限界に達していた。
そもそも何故自分がこんな事をしているのかもわからなくなって来ていた。
学校も、友人も、家族も、全てがどーでもよくなってしまう。
「ふざけるな!もう全部嫌だ!何故!何故だ!何故僕が、お前なんかと戦わなきゃいけないんだっ!」
「なに?」
そして僕は逃げ出した…
通学路からは大きくはずれ知らない道を走って行った。
「ここまでやっておいて逃げるか小僧!」
ゴブリンは人外だが、言うほど足が速くなかったのでなんとか振り切れた
僕は走って走って…やがて夜になった…
「はぁっ、はぁっ…ここ…どこだろ…」
今は知らない公園のベンチに座っている。
「うぅ…寒い、トイレトイレ…」
そして、公衆便所の大のほうの個室に入りドアを閉める。
(はぁ、寒いなぁ、ここどの辺りだろう…早く帰らなきゃ…)
ピタ…ピタ…
何かが裸足で歩いてくるような音がした…
コンコン…
そしてノックされる。
「あ、入ってまーす!」
僕は叫ぶが、すると静かになった…
しかし…
ガシャン!
なにやら音がした…
(ん…?上のほうから音が…)
そう思いながら翔太がトイレの上を見上げると…
先が尖った長い耳、緑の顔に金色の目玉、あのゴブリンが、怒った表情でこちらを見下ろしていた…
「ひいぃっ!!!」
「小僧!貴様のせいで今日一日授業出来なかっただろうが!絶対に食ってやるからな!」
ゴブリンはトイレの上から牙を剥き出しにして言い放った。
(ヤバイ!ヤバイヤバイヤバイ!このままじゃ、本当に食われてしまう)
ガタンッ!!
僕はドアを勢いよく開けて逃げ出した…
「まだ逃げるつもりか!無駄だ!外をよく見てみろ!」
ゴブリンに言われ翔太は公衆便所の外、そして公園を見渡した。
「嘘だ…ゴブリンが…こんなにたくさん…」
それはいまの翔太にとってこの世の終わりのような光景だった。
ゴブリン約数十匹が、公園内で楽しそうにシーソーをしたり、ジャングルジムに登ったりしで遊んでいたのだ…




