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オレの想像が創造されてしまった件について  作者: 海藤 正孝
最終章 なにもかわらない
110/110

8

あれからいくつかの月日がたった。

リアビが消え、ディゴットーオスを襲うものもいなくなった。

平和になり月日が過ぎるとやってくるものがある。

それは……


「結婚式かぁ……」


そう、結婚式である。

人生の墓場と言われるものに足を突っ込むことになるのだ。

幸せのゴールでもあるが。


「国の一大イベントにされちゃってんだよなぁ~」


国を救った英雄なのであるから一大イベントになってもおかしくないのである。

洋風な人間は多いが和風なものが多いこの国。

今の正宗の服装は和服である。


「新郎様。お準備ができていますよ」


いよいよ式場に呼ばれる時となった。

この国の結婚式の方法は特殊だ。

洋風になっていたり、和風になっていたり、独自なものだったりする。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


金髪の巫女に先導されながら式場へと正宗は入場していく。

その後ろから着物に身を包んだ妻となる女性たちが入場してくる。

その姿はいつもとは違うギャップがあり、美しいものであった。

そして一同が進んでいき、足を止めると赤い髪の斎主がおはらいを始める。

人は真剣な表情でそれを受ける。

何もしゃべらず静かに。

その後、斎主が神前で祝辞を読み上げ、新郎新婦の結婚報告を始める。

参列者も立ち上がり一同がそれを見つめている。

その後、普通の和式なら三献の儀等があるのだが、ここでは違う。

洋風のように誓いの言葉とともにキスをするのだ。

そして正宗はまず薺の前に向かう。


「汝ら、互いに一生愛すことを誓いますか?」

「はい」

「わたしもです!」


そう言いながら二人は唇を合わせる。

軽くソフトなキスが終わると次は阿利洒の前に行き少しかがむ。



「汝ら、互いに一生愛すことを誓いますか?」

「はい」

「……当たり前」


そして同じようなキスをする。

そしてそれが終わると隣にいる鞘歌の前に立つ。


「汝ら、互いに一生愛すことを誓いますか?」

「はい」

「当然やわ」


そしてキス。

もう何度も同じことをしているがそれぞれとするたびに何も変わることはない。

そして終わるとともに次の鞘歌の前に膝をつくようにして往く。


「汝ら、互いに一生愛すことを誓いますか?」

「もちろん」

「昔からずっとそうなってたっすよ……」


キスをする。

鞘歌は涙を流していた。

そしてキスが終わると正宗は指でその涙をぬぐった。


そして斎主のあいさつが終わると式は終了する。

5人はついに結婚したのであった……


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


あれから数日後。


「ご飯の時間っすよ~」


下から上の階への声が響き渡る。

昼食の時間だ。


「おー、ご飯ね」

「……お待ちかねかね」

「今日は薙扨さんの日でしたか」

「いつもの洋食やね」


そう言ってみんながテーブルに座る。


「では」

「「「「「いただきます!」」」」」


その言葉とともに一同は食事を始めた。

結局は結婚しても何も変わることはなかったが、これはこれでいいのかもしれない。

彼らはこれが幸せなのだから……

第一部 完


続きがみたいなら感想でいろいろ書いてくださいよ。

完結させたかったんですこの作品を

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