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あれから時間がたち次の日となった。
決戦本番となった。
コット・アストの国家2代主力魔学機と少数量産のゴッドが平原の前に並んでいる。
その光景は見る人が見れば素晴らしいものであり、見る人が見れば恐ろしい光景である。
そのはるか後方に正宗と冴止はいた。
「コットとアストが露払いをして、ゴッドとおれ達創像機が突撃か」
「我々の所属する国の兵器は露払いだけとはな」
「不服か?」
「いや、われわれが活躍できればそれで結構!」
「そう言うと思ってたよ」
そう言っていると目の前のコットとアストの大群が動き出す。
ドシドシと魔学機が歩いていく様は凄味を感じるものである。
ドシドシという音が響き渡り、気がつくと残ったのはゴッドだけであった。
「ははっ、早いものだもう2機のゴッドだけだ」
「開始の合図が来れば出撃――さて、そろそろ我々のパートナーのところに戻ろうではないか」
「あっちはあっちで女子で喋ってたみたいだけど」
「なにを話していたか知りたいか?」
「女子だけの話。知りたくもないね!」
「フッ」
軽く笑うと冴止はその場を後にして往った。
それを見ながら正宗もその場を後にして往った。
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「あっ、先輩。話は終わったんすか?」
「そっちも話が終わったようで」
「カノットちゃんはもう帰りましたよ」
そう言って走りかけていくカノットを薺と鞘歌が指をさす。
「そうか――」
「なに話してたか知りたくないん?」
「……変なこと……いってたかも?」
「気にしない、気にしない」
フッと笑いながら正宗は大群が歩行していった方向を見る。
阿利洒と鞘歌はそれを見てクスッと笑う。
「おれ達はこれから決戦に行くんだ。そんなもん聞いてる暇ないね!」
「あー女の子の秘密の会話をそんなもんやって!」
「酷い人ですねー」
「……ダメダメ」
「男って肩身が狭いんだねぇ~」
「せ、先輩らしくていいっすよ!」
泣いたまねをして屈んでいる正宗を鞘歌が慰める。
それを見て3人はクスクスと笑っている。
すると携帯電話が鳴りだす。
「おやおや、リアビとの戦闘が始まったみたいやな」
「いよいよってことですね――」
「……戦が……始まる」
「燃えて来るっすよぉ~」
4人はそう言うと円になり手を重ねる。
その円は一部が開いており、人が1人はいれるようになっている。
そこに向かって正宗は近づき手を入れる。
そして全員の手が重なる。
「行くか!」
「「「「創像機――」」」」
「召喚!」