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【完結済】守ってあげたい蠱惑姫と思いきや、1人で何でも出来る孤独姫でした〜捕まえておけないので自由にさせておきます〜  作者: 朔島 涼
四章.エレノアの覚悟

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67.それぞれのその後

アダムは基本はアダム城で静かに暮らしているが、仲良くなったレオナルドに会いに、ヘレンツェに遊びに行ったり、変装してこっそりアランデルの街中を歩いたりしている。今のアダムであれば好きに過ごしても大丈夫と国王陛下含め、皆が納得している。過去のことは分からないが、アランデルで直接的に誰かを傷つけていなくて本当に良かったと思う。サルヴァ山周辺の街や村をを守り切った騎士団とエレノアにあっぱれである。


レオナルドはアダムの相手をしつつ、次期国王として政務や公務をしっかりこなし、国民からの信頼を厚くしていると聞く。元々器用な人なので、あんなに急な展開でなければ上手く国を纏められる能力を持っている。ちなみにヘレンツェ国王陛下夫妻は、今ももちろんお元気だ。ヘレンツェとは、この先も仲良くやっていけそうである。ちなみにレオナルドはエレノアとリヒトに今でもたまに呼び出され、とんでもない厄介事を押し付けられているらしい。


イザークはリヒトと第二王子に公務を任せっきりではあるが、騎士団で指揮をとり、武力によってアランデルを支える道を取っている。というのは本人談で、ほとんどは自由に過ごしており、ここぞの時だけアダム事件のように駆けつけているようだ。陛下がそれで良しとしているので、特に誰も咎めたりはしない。ここぞの時だけでも本当に解決してしまうため、謎のヒーロー的な扱いになっている。


4つのカフェはアダムからの魔石供給により、エレノア抜きでも稼働力を保っている。またアダム城オペレーションの知恵を活かし、エレノアのかわりになるリーダー土人形を店舗ごとに設定して、店のまとめ役となってもらったり、エレノアとの連絡役を引き受けてもらっている。王太子妃エレノアの経営するカフェと公にしてしまったことで、お客さんの数が倍増し、当初はネコの手も借りたいほどの忙しさであったが、今は慣れてきた事もあり落ち着きを取り戻しつつある。ちなみに、今のナンバーワン打ち上げ店舗はウェスタリアのアリスカフェである。エレノアの生家のお膝元である事、エレノアファンの貴族の訪問も増えた事で売上は鰻のぼりだ。


ロレーヌ侯爵家の男たちは、陛下とリヒト、第二王子の補佐で飛び回り、侯爵家の領地はクラウディアが行うというこれまで通りの日常を過ごしている。ひとつ変わったことといえば、王太子妃となり公務をこなすエレノアと、特にロレーヌ侯爵と兄たちは今までよりも一緒に過ごす時間が増えた事だ。クラウディアも話題のエレノアカフェに足を運んでくれるようになったり、エレノアがロレーヌ侯爵領の訪問に来たりして、クラウディアが領地に篭りきりになって以降、今が1番交流をもてているという不思議な現象も起きているという。


そして、リヒトとエレノアは今まで離れ離れであった事が嘘のように、阿吽の呼吸で公務をこなし、仲睦まじく過ごしている。お世継ぎ問題であるが、そちらもご安心を。エレノアが第一子を妊娠中で、既に安定期に入っている。男の子でも女の子でもそれはもう美形であり、魔力も高い事が期待される。ひとつだけ懸念があるとすれば、魔力の性質と魔力が多すぎる故の暴走。まあ、それを乗り越えた強い、本当に強い母がいるため、きっと何とかなるのだろう。ふたりがいれば、これからのアランデルもきっと安泰である。





「それでは結婚の誓いを。」

「私の事をずっと待っていてくれてありがとうございます。リヒト様の隣に居られる事を本当に嬉しく思います。生涯、リヒト様だけを愛すると誓います。」

「僕の元に帰ってきてくれてありがとう。生涯エレノアだけを愛すると誓う。この先ずっと一緒にいてくれるかい?」

「ええ、もちろん。でも、リヒト様は生涯私だけと誓ってはいけないのでは?」

「ん?お世継ぎ問題のこと?全然問題ないよ。僕たちに子ができなければ、弟もいるし、イザークおじさんもいるから。ふたりともさっさと結婚してもらって、代わりにお世継ぎをお願いしよう。」


2人の会話はもちろん最前列にいる第二王子とイザークにも聞こえており、ふたりの顔が同時に引き攣る。そんな様子を見て、リヒトとエレノアは顔を見合わせて笑った。


おしまい。

最後までお読みいただきありがとうございます!

ここで本編完結とさせていただきます。

『めちゃくちゃ強いのに戦わないヒロイン』というテーマが浮かんできたのでカタチにしてみました。

また誰かの物語が浮かんできたらアップしたいと思います。


では。

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