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【完結済】守ってあげたい蠱惑姫と思いきや、1人で何でも出来る孤独姫でした〜捕まえておけないので自由にさせておきます〜  作者: 朔島 涼
二章.ヘレンツェの王太子

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28.追い払い作戦開始!

「リヒト、着いたよ。」


外でレオナルドの声がして馬車を降りると、目の前には海が広がっていた。到着したのはヘレンツェでもおそらく大きい港町で、大小様々な船が停泊している。


「うぁー素敵です。これが海ですね。見渡す限り水です。本当に広いのですね。」


エレノアは目を輝かせる。


「ふふ、海が見られてよかったね。」

「はい!」


ご機嫌で返事をするエレノア。海際のフェンスのギリギリまで走って行って海を見渡す。


「落ちないように気をつけてね。」

「はーい!」


リヒトはもはや保護者だ。レオナルドもその様子にくすくすと笑っている。思ったよりも元気な姿にリヒトは密かに安堵する。そして、話を本題に変えた。


「ちなみに対象の魔物はどこかな?」

「あそこだよ。ほとんど位置を変えずにずっと港の出口に居座っている。」


レオナルドの指さす方を見ると、巨大なクラゲのような生き物が見えた。エレノアもリヒトの元に戻ってきて同じ方向を見る。


「全然動きませんね。」

「確かに。」

「いつもあんな感じで…見かけたことのない船が通った時だけ捕まえに行こうとするんだ。逆に、一度捕まりかけた船は2度と狙われないんだけどね。」


レオナルドは困ったように笑う。


「なるほどですね。」

「そうか…近づいてみても?」

「もちろん、いいよ。任せる。」


レオナルドの了承を得て、リヒトとエレノアは顔を見合わせる。


「捕まらない高さで近づいてみようか。」

「分かりました。」

「「【【上昇気流】】」」


2人同時に空に飛び上がると、周囲からどよめきが起こる。緊急事態なので街中で披露しているが、アランドル国内ですら、一般人の前で空を飛ぶことはあまりない。魔力の少ない者が多いヘレンツェであれば、尚更驚くであろう。が、そんな事を気にしている場合ではない。目の前で大きめの漁船が捕まりかけているのだ。


「急ごう。」

「この高さです。魔物は私たちに気がつきませんね。」

「真上で少し高度を落として、花火でも鳴らしてみよう。」

「【花火】」


小さめの花火を2、3発上げると巨大クラゲの動きがピタリと止まった。そして、空を見上げるような格好になり、おそらくリヒトとエレノアを見つけた。すると巨大クラゲは明らかにテンションが上がったように見えた。その後、『おいで』とでも言っているようなモーションをして、嬉しそうに沖の向かって移動を始めたのだ。


「遊びたいのかしら?着いてきて欲しそうですね。」

「そうだね、僕たちの事は別に捕まえようとしていないし。」


エレノアとリヒトがクラゲよりも少し前に出て声をかける。


「着いていくわ。どっちに行ったらいいの?」


すると、言葉が通じるかのように進行報告に向けて触手を伸ばし、スピードを上げて泳ぎ始めた。これでミッションは半分完了である。後は戻ってこれないくらい離れたところに置いてくればいいだけだ。巨大クラゲはさすが魔物なだけあって、なかなかの速さで進んでいる。時折、リヒトたちがきちんと着いてきているかも確認しながら。






迷いなく、真っ直ぐ3時間ほど進んだ頃、遠目に島が見えてきた。


「あんな所に島が。」

「あの島に向かっているのかしら?」


巨大クラゲはやはり、その島に徐々に近づいていって、やがて止まった。そして、そこでリヒトとエレノアは驚愕する。


「こ、これは…」

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