3.5話「僕が3つ選んだのは…」
僕は、座席に座ると、昨日書いた紙を取り出し、まじまじと見つめた。昨日、思いつきで書いたとはいえ字が汚いなあ。葵や茜が何を書いたか気になった。僕は、昨日はやけに眠たかったので、二人にLINEはしなかったけれど、気になって仕方がなかった。二人の様子を覗いてみたけれど、僕は後ろ側の席なので、よく見えなかった。二人のことも気になったけど、昨日話した大地君の事も気になった。彼が何を書いたのか、彼が、何を楽しいと思ったのか。僕にはわからないからだ。するとだ、突然、秋賢君が、席を立った。
「先生!僕の楽しかった事を発表してもよろしいでしょうか!」
「おぉ、秋賢。元気だなぁ。いいぞいいぞ。ぜひ発表してくれ。」
「では、発表させて頂きます。僕の楽しかったことは、1つです。」
「おい、ちょっと待ってくれ、宿題は3つだぞ?1つ?聞き捨てならんぞ先生は。思いつかなかったのか?」
「先生。違うんですよ。1つで十分なんですよ。僕の楽しいことは今生きているこの人生なんですよ。理解して頂けますか?」
「な、なるほど。流石優等生。秋賢。…………………………満点だ。次は、誰が発表する?先生が当てるか〜?」
「先生。俺にも、発表させてください。」
「大地か!いいぞ。発表してくれ。」
「先生。俺は、秋賢の発言も悪くはないと思いますが、俺は3つ言うべきだと思ったので、早速3つ発表したいと思います。が、俺も1つにしときます。俺は、友達ができたことです。非常に喜ばしいです。以上です。なぁ、青空。」
「あ、あぁ、そうだね。」
まさか僕が振られるとは思わなかったけれど、当てられてしまった以上。答えるしかないよね。僕も発表することにした。そう心に決めた僕は、席を立った。が、なにかの拍子に僕は躓き、転んでしまった。
「お、おい。大丈夫か。青空。」
先生が僕が立てた音に反応し、呼びかける。
「大丈夫かよ。青空。急に振って悪かったよ。緊張してんのか?」
クラスのみんなも驚いたのか。僕を見ていた。僕は注目の的だった。本当に恥ずかしかったけれど、手を床につき、体を起こすと、立ち上がった。
「はは、恥ずかしいですね。わかりました。大地、大丈夫だよ。躓いただけだからさ。先生。1つは、高校に入学できたことです。2つ目は、友達ができたこと彼の名は大地君。心優しいです。3つ目は、友達と遊んだこと、いやぁ、楽しかったなぁ。まあ、もちろん男友達ですけど。はは。」
クラスはそんなのことかと、当たり前のことだと、爆笑していたけれど、僕は、そんな当たり前が、何気ない日常が好きなんだ。葵と茜に僕の喜びが、感情が伝わるといいけど…。3人で朝からマックを食べるような、そんな時間が好きなんだ。僕は、葵と茜の発表も聞きたかったけれど、クラスのみんなの反応や先生の評価を気にしてしまい、考え耽っていた。気がつくと授業が終わっていた。今日は、一限しかなく、僕は大地君を誘って、4人で早乙女家へと向かった。葵と茜は、大地君を快く受け入れてくれたけど、僕は心配になった。僕は、まだ、彼のことを詳しく知らない。何も起きないといいけれど…………。
この物語もいよいよ3.5話ですね。あれ、3.5話?3個?あ、いえお気になさらず笑
次回まで、どうぞよしなに。




