表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/33

3.3話「朝食は、ほろ苦い味がした」




「おはよう。(あおい)(あかね)。」


「おはよ〜う!」


「おはよ。」


時刻は、九時を回っていた。挨拶し終えた青空は、二人を饗すため、朝食を作ると決めた。たが、二人の好物がわからない。そこで、聞いてみた。


「茜の好きな食べ物何かな?」


「言わない。だって食べれないもん…。」


青空君。何かわかるかな…。わかんないかな、青空君だって言えないよね。あ、でも食べ物って聞かれてた。どうしよ…。


「そっか、何か冷蔵庫にあるものから決めて作ろうかな。」


「あ、待って青空君。私、朝マックがいい!」


朝マックか、料理を振る舞いたかったけれど、今日くらい贅沢しようかな。


「いいよ。行こっか。奢るよ。」


「え、本当!嬉しい!」


「ありがとね…。」


僕ら3人は、マックへ着くと、それぞれ好きなものを注文した。(あおい)は、食欲旺盛で、沢山食べていたが、(あかね)は、少食なのか、一つしか頼まなかった。


どうしたんだろう。茜、調子悪いのかな。それとも、少食なのかな。あまり、食べないなんて、僕は、気になったが、深追いはしなかった。


3人は、食事を終えると、再び、家へと帰った。帰り道、僕らは、朝食が如何に美味しかったか、次は何を食べるか、今度はあそこに行きたいだとか、色んな話をした。


だけれど、僕は、二人に好きな人を聞くことはできなかった。気になって気になって、仕方なかったけれど、聞けなかった。いつ聞こうか。聞ける気がしない。いつか、聞けるだろうか。僕は、プロポーズしておいて、二人の今の事情を知らないでいる。話もしたし、お泊りもしたけれど、これじゃ、ただの友達じゃないか。若かりし頃の僕は、何を言ってたんだ。もっと、現実的になってもいいじゃないか。葵も茜も美人だ。僕とは、釣り合わない。そう思っていると、家に着いた。


「青空くーん!鍵貸して!」


「あぁ、いいよ。」


「先入ってるね〜!」


「うん。わかった。」


葵は、そそくさと家に入ると扉を強く閉めた。急いでいるのかと、思えたが、おそらく、くつろぎたいのだろう。


「ねぇ、青空君。朝ごはんありがと…。」


「いいよ。大した額じゃなかったからさ。」


「青空君。目閉じて…。」


「え、なんで?いいけど。」


理由はわからなかったけれど、僕は目を閉じた。すると、僕の唇に彼女、茜の唇がはっきりと触れたのがわかった。ほんの一瞬だった。僕はその感触を忘れられなかった。


「え、あ、かね…。」


「目、開けちゃったね…。いつでもいいからね。」


僕が、戸惑っていると、葵が、戻ってきた。


「も〜う、何してるの?あれ、邪魔だった?きゃは!」


「あ、いや、なんでもないよ。ただ話してただけだよ。入ろうか。茜。」


「うん…。」


僕らは、三好家へと、入ると僕は、忘れていたことをふと思い出す。あ、そうだ。LINE交換してなかったっけ。


「ねえ、葵、茜。LINEやってる?」


「やってるよ〜!」


「うん…。」


僕らは、交換し終えると、グループを作っておいた。

葵から、早速個人でLINEが来た。口で言えばいいのに。


{青空くんおはよう!さっき何してたの〜?笑)


弱ったな。言えるわけがなかったけれど、ここは適当に誤魔化すしかなかった。


(ううん、特に。今度、いつ早乙女家に行こうかなって茜と話してたんだ。}


{そうなんだー!3人で行こうね!私、楽しみ!!)


(僕も、楽しみだよ。}


葵も凝ったことするんだなとは思ったけれど、やはり、さっきの時間が気になったらしい。何もしてない。とは、言えなかった。それにしてもいつ行こうかな。今度の学校帰りにでも行けるといいな。と、考え耽っていると、茜からLINEが来た。


{おはよ♡こにちは♡届いてる?)


(届いてるよ笑さっきはびっくりした笑

どうしたの?}


{葵ちゃんには内緒だよ笑)


(もちろんだよ笑突然だけどさ、好きな人いるの?}


{言わなくても、わかるよね?青空君♡)


(そっか、わかんないけど、考えとく笑}


僕は、スタンプを送信し終えると、LINEを終えた。

誰が好きなのかは、わからなかったけれど、積極的な茜に驚いた。明日は何があるんだろう。期待で胸が一杯だった。けれど、僕はやっぱり、二人が好きだ。いつか、気持ちを伝えたい。僕は、今日も二人と話し始める。話題は……………………………………………………………………………気になっている人。

次回まで、どうぞよしなに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ