表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚された  作者:
1/5

召喚された!

色々整理したり、書き直したりするのでまだ読まない方がいいです。

 ここはどこだろうとふと思った、見渡せば周囲に拡がる平原、振り返れば森、木々がざわめき、獣達の気配を感じる。どうやら俺はここに召喚されたようだ。


  『ダンジョンにアタックせよ』


 ガツンと頭の中に声が響いた、召喚主から与えられた自分の使命だろうか、そして気づく、俺には名前がないようだ、いや、正確には思い出せないのだろう、自分の過去の記憶がない、知識は残されている、召喚前の世界、日本という島国で生まれ育って得た知識、常識?


そっと自分の手をみやる、人の手だ、人である事に少し安心した。


 言葉を出してみる、日本語だ、喋れる、聞こえる、手も動く、自分の姿に目をみやる、この世界の物だろうか、長けは膝の下あたりまで、質素な一枚の布でできた服だ、素材はわからない、皮製のベルト、履物は革でできたサンダルである。


 ふと、自分に近づく複数の気配を感じる……気配、そこに目を見やると、隆起している丘を、自分のスポーン地点へと登ってくる人影がみえた、自然と相手の気配を探る、敵意はないようだ、なぜ分かるのか、この世界で得た力なのだろうかと疑問がよぎる。


「はじめまして、君は今召喚されたようだね、僕も同じだ、この世界に召喚された者だ」


 近づいてきた男が声をかけてきた、日本語だ、歳は二十代くらいだろうか、黒髪だが日に焼けくすんでいる、無骨な体格、腰に鉄製の剣を携え、背中に木製の盾を背負っていた、後方には仲間だろうか、少し距離をおいてこちらの様子を伺ってるようだな。


「どうやらそうみたいです、あなた方もそうなんですか?」

 そう尋ねると男は答える。

「僕は2年くらい前からかな、正確な日数はわからないが寒い季節を二度過ごした、ここらを探索中偶に召喚の光が見えたから慌てて見にきたんだ」

 

 なるほど、召喚とは光とともに現れるのか、俺もいつか見れるのだろうか。


 「と、僕の名前はオーリ、今はそう名乗ってる、先に召喚された同類ってとこかな、ダンジョンにアタックすための旅の途中だ」とにやりと笑い、オーリと名乗る男はこの世界の事を説明するよと言った。


 この世界は白の柱と黒の柱が対立しており、オーリ達は黒の柱の眷属がダンジョンから溢れてくるのを狩りながら旅をしているらしい、黒の柱の眷属というのはいわゆるゴブリンやスケルトンと云った妖魔や死霊のたぐい、ダンジョンに巣くい、奥底に眠るモノを守り、時に這い出してくるらしい。


 「君は……なにかしら才能を授かってるのかい?」

  召喚者の多くは何かしらの才能を持っているらしい、力に長けた物、剣や弓、武具を操るのに優れた者、魔法や精霊を操るなど、様々な力を行使するのが当たり前にできるとか。

 「気配を感じたり……物を投げるのが得意みたいですね」

 

 頭に浮かんだ才能とやらを記憶から探りだしオーリに告げる、偵察、斥候、それが役割みたいだね、

とオーリは告げた。地味な感じがして泣きたくなるが仕方ない。


 オーリ達はこの近くにあるというダンジョンの様子を見にきていた最中だったらしく、情報収集とそこに巣くう付近の魔物の駆除、それを糧にしながら冒険者まがいな生き方をしているらしい。


 このままオーリ達と合流するのかと思ったがそうではなかった、召喚者として生きていくには現地人と敵対しない事、遇に召喚された人を見つけたらサポートする事を頼まれ別れる事になった、オーリ達にはするべき事があるのだろう、別離時は申し訳なさそうにしていた、護衛用の短剣、飲み水を入れる革できた水筒、火をつける道具を譲り受け、使い方を学ぶ、この世界では日本語は通じないらしい、言語把握の才があればこの世界の共通語に精通できるらしいが僕にはない、どこかで学ぶ必要があるのかも知れない。


 近くの人里まで三日程度の道のりらしく、街道と言えるのかわからない荒れた舗装の先を森沿いに目指す事にするよう忠告された、この世界の命は安い、装備も充分とは程遠いので注意しなければと心を落ち着かせる。一人旅は寂しいし危険が伴うだろうが召喚前の知識では海外旅行もそんなもんだった。


 気配を感じる能力は身を守るには役にたつはず、視界関係なく生き物を感知できるし、危険な猛獣のたぐいからも先んじて感ずれば距離をとれるだろう。

 物を投げる才能で投石し野兎を狩れる、食糧確保には困らないので不安はない。 


 人里への旅は日の出とともに歩き出し、正午をすぎたくらいで野営の準備を始める、火を起こすのも、寝床を作るにも時間がかかる、食料は取れたばかりの兎やらを解体し毛皮と肉にする、肉と栗に似た木の実を焼く、味には満足いかないが腹は膨れる、森の中に沢もあるので汚染されている心配もあるが水の確保も容易にできた。

 

 一人での旅は常に考える時間だ、召喚された事、他にも召喚された者がいる事、これから召喚される者もいるだろう、オーリのようにチームを組み、ダンジョンへと赴く事になるだろう、俺の役割は偵察や斥候と云ったあたり、この世界になじみ情報や装備を集め、チームの先導役をこなす、いつかダンジョンの奥底に辿り着き、そこにいる者、もしくは物を壊す、単純でいいなと少し思う。


 ダンジョンの奥底に辿り着き栄華に至るのか、使命果たせず力尽きるのか、生まれてきた意味を問うのは無意味だし、召喚された意味を問うのも同じであると思う、召喚されたからにはこの世界で精一杯やってみよう、怖いくらいに気分は前向きであった。




 


 

 



 

 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ