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この異世界バグってる  作者: Yeppie
第一章
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この世界に転生して半年

この世界に転生して半年。何だか怖いので、あれからチート能力ってのを使ってない。離乳食が始まったので授乳回数が減りそう。もうすぐ乳母のカロリンともお別れなのかな?残念だ、つくづく残念だ。その代わり、これからのグルメに期待大。離乳食の美味いことよ、こんなん食べたことないぞ。

そして俺は今ベッドでハイハイをしていた。ハイハイでこんなにハイになれるってスゲエ。ベッドの中だから行動範囲は物凄く小さいが、このベッドの大きさなら充分だ。


「やあ、エローシュ。今日もゴキゲンそうだね。」


そう言って俺の顔を覗き込んでるのは次男のピオールだ。その後ろから勢いよく部屋に入って来たのは五男のポルダー。アシュリーと、もう一人メイドのフォリーが続いて入って来た。俺の世話を主にしてるのは、どう見ても十代にしか見えないフォリーとミュウビーで、ミュウビーは今俺のベッドの横に控えている。そういえば、男で執事みたいな人を見てない気がする。これから見ることあるのかな?


「だあー!」ベッドの縁をハイハイしながら元気良く応えてやる。「キャッキャ」や「ばぶう」以外のボキャブラリーが増えたぞ。そういえば、今日のピオールは何だか兵隊のような服装だな。


「これから騎士団の所へ行くんだよ。ほら、それっぽいだろう?」とピオールは胸を張る。

「それっぽいじゃなくって、ピオール兄さんは騎士なんでしょ?」とポルダーが笑う。

「騎士じゃない、まだ騎士見習いだよ。まだ正式に任命されたわけじゃない。」

「ええー、だってそれ、騎士の服でしょ?前の服と色が違うのわかるもん。」

「ボルダーはよく見てるね。そうだよ、違うよ。見習いだけど、階級が上がったんだ。正式に騎士になる直前ってとこかな。」


そこへもう一人の見たことのないメイドがやって来た。


「ピオール様、そろそろお時間です。馬車の用意が出来ております。」

「ありがとう、すぐ行くよ。エローシュ、またな。」


そう言ってピオールは部屋を出た。メイド何人いるんだろ。全員の名前覚えるのムリそう。


「まあえー。」と言ってピオールに手を振る俺。またねー。もう少しでハッキリ発音出来そうな気がするんだけどなあ、赤ん坊だしこんなもんか。気づいたらポルダーが俺をじっと見ていた。そして消え入りそうな小声で言った。


「ねえ、エローシュ、騎士ってかっこいいと思う?本当はね、ぼく、騎士ってあまり好きじゃないよ、内緒だよ。」うん、秘密は守れるぞ、俺赤ん坊だし。でもメイドには聞こえてるかもよ?

「でもね、ぼくもうすぐ5歳でしょ、5歳になったら剣を習えって父上が言うの。ぼくは魔法の方がかっこいいし、魔法だけで良いんだ。騎士の人たちも魔法使えるよ、だけど、やっぱり剣が中心なの。僕、剣ってなんか苦手。それに僕って小柄らしいし、ダメだよね。魔法って6歳からだけど、ぼく、待てない。」ポルダーは4歳だったのか。ベクターが6歳なのは予想通りか。

「だんあえー。」と言ってみる。がんばれ。今は小柄でも、これからすんごくデカくなるかもよ?


そこへ別のメイドが入って来て、家庭教師のマルエールが待っているとポルダーに告げた。入り口の方を見ると、三男のプースも来ていた。プースは部屋に入ってくるなり「お別れだよ」と言った。え、何で?そして「あまりムチャしちゃダメだよ。」とだけ言って出て行った。あれ、まさかチート能力のことバレてるのかな?俺が言葉を理解してるのもバレバレってこと?ええっ?


「そうそう、ハイハイし過ぎー!」とポルダーが笑う。あ、そっちか。

「プース兄さんはね、寄宿舎に入るんだ。ぼくも寄宿舎に入るのかな。寄宿舎ってわかる?」いや、判りません、判るけど判りませんよ、ええ、赤ん坊はそんなの知りません。

「ポルダー様、そろそろ。遅くなります。」メイドが促す。

「ごめーん、今行くー。エローシュまたねー。」

「あらえー。」またねー。


さて、ハイハイタイム再開。しっかし俺、だいぶ赤ん坊っぽくなったよな、赤ん坊だけど。

コロナ自粛でヒマだった2020年頃に書いてたものです。

こういう小説を書くのは初めてです。

イキオイだけで書きました。

飽くまでギャグです。ツッコミはご遠慮ください。

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