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この異世界バグってる  作者: Yeppie
第一章
1/5

ヒャッハー!

「ヒャッハー!」


遠くから響く男の声に、眠っていた俺はハッと目を開く。目に入ってきたのは溢れんばかりの真っ白な光。不思議と眩しくはない。光の奥にぼんやりと人影が見える。


「ヒャッハー!」


声と共にその人影が近づいて来る。誰?


「神じゃ。ヒャッハー!」


人影は既に目前にあった。白いローブの様な服を纏った白い髭の親父だ。精悍な顔に似合わない丸々と突き出た腹。ピンクのリボンで左上に束ねられた長い白髪。右手に提げてるのは瓢箪?ヒャッハー?なんで?神って何?コスプレ?で、ここ何処?俺、ちゃんとベッドで寝てたよな。え、俺、裸?あ、これ、夢か。


「わしは本物の神じゃ。これは夢ではない。お主は死んだのじゃ。」


あれ?俺何かしゃべったっけ。


「しゃべらなくてもわかる、わしの言葉もお主の頭に直接届けておる。お主の心臓は寝ている間に動きを止めたのじゃ。そして、わしがお主の魂をここに呼んだのじゃ、わしの世界に転生させるためにな。」


は?死んだ?本当に?いや、ちょっと待て。心臓が止まったって何で?神って…もしかして…まさか…


「わしが何かしたワケではない。わしは創造神じゃが、死神ではないからのぉ。自覚があまりなかったようじゃが、お主の心臓はもう限界だったのじゃ。苦しまなかったのは幸いじゃったのぉ。」


急にそんな事を言われても…いやまあ、俺もう52歳のおっさんだし、生活がかなり不健康な自信あるし、可能性は…いや、だから、これ、なんなの?うん、普通に夢だな、うん。


「残念じゃが、現実じゃ。お主の肉体は既に無い、魂だけの存在じゃ。ところで、お主はゲームに詳しいじゃろう?わしの世界はそのゲームに良く似た世界なのじゃ。その世界で少々問題が起きておって、お主の知識と能力を見込んでここに呼んだのじゃ。」


ゲームはスマホでトランプ並べるやつくらいしかやらんし知らんけど?トランプゲームに似た世界ってどんなの?あ、パズルゲームもやるか。


「いやいや、お主の世界で流行ってたじゃろう、DQNという名前のゲームじゃ、剣と魔法の世界を竜と冒険するゲーム。」


DQN?何?…あー、それ、貴文が昔夢中になってたゲームかな、なんか名前が微妙に違う気がするけど。うん、でも俺にはサッパリ判らん。あれ?俺が本当に死んだんなら貴文は今どうしてる?


「ん?お主がそのタカフミではないのか?タナカ・タカフミがお主の名前だった筈。」


「いや貴文は俺の息子、私は田中貴宏です。え、まさか貴文も死…」と思わず声に出してしまう。


「何ということじゃ。バグの影響がこんなところにも及んでいるとは。」


貴文は死んで無いよね、ね?


「死んではおらん。はあ、わしの世界を修復できそうな魂をタイミング良く確保出来たと思っていたのに、何ということじゃ。はあ、しかし転生はもう止められんしのぉ。はあ。」


貴文は無事か。じゃあまあ良いか。って良くねーよ。転生?バグの影響って何だよ?


「うむ。例えばだな、わしの姿は元々こんな風ではない。何かの不具合が起きて変わってしまったのじゃ。いつの頃からか腹は突き出て、髪型もこんなになるし、自分ではどうにも出来んかった。こういう不具合を起こすもののことをバグと呼ぶんじゃろう?そのバグのお陰で神を讃える言葉も変わってしまったのじゃ。」


腹は不摂生のせいじゃねーの?知らんけど。


「神を讃える言葉はヒャッハーではなく、正しくはヒャッハーというんじゃ。」


え?


「あれ?ヒャッハー。…ヒャッハー。……………ヒャッハー。」


んんん?


「ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー、ヒャッハー!ヒャッハー!!ヒャッハー!!!!」


自分を神だと言い張る親父は両手を広げ天を仰いだまま動かなくなってしまった。右手には瓢箪がくっ付いたままだ。何で俺こんな夢見てるんだろ。これって俺がバグッてる?


「と、とにかく、これがバグの悪さの影響なのじゃ。とにかく、このバグをどうにかして欲しいんじゃっ。」


どうにかしろっつわれても、仮に俺がゲームに詳しくてもバグの対処法なんて解らなくない?ゲーム機やパソコンに詳しくないと無理じゃない?俺、そうゆうの駄目なんだよな。ああ、貴文なら解るかもな。そーいやバグって英語で虫って意味だっけ。殺虫剤撒く感じ?


「そこでじゃ、お主に特別な能力、チートって言うんじゃろ?それを転生時に授けよう。チート能力をちぃっとな。」


ウィンク寄越すな。うん。夢なら覚めろ、目を覚ますんだ、俺、今すぐ。


「お望み通り、お主はもうすぐ目を覚ます。わしの創った世界でな。」


えー、自分で創ったんなら自分で直せるんじゃね?


「だ、か、ら、バグの影響がわしにも及んでいるから無理なんじゃ。だから影響がなさそうな別な世界のお主の魂を呼んだのに、この有様じゃ!おおっと、時間が来たな。転生が成功すれば、お主はその世界第二位の権力者の息子として生まれる筈じゃ。頼んだぞ!」


いや、無理。さっきから転生って言ってるけど、何なんだ?世界第二位って一位じゃないのは、どうして?訳が解らなすぎるぞ。


その疑問に応えはなく、あれだけ白く光っていた世界は暗転し、俺の意識はそこで途切れた。


………。


そして暗闇の中、暫くして別の男の声が聞こえて来た。


「ヒャッハー!」


またヒャッハーかよ。と、うんざりしたところへ、突然上に持ち上げられる感覚に驚いて目を開けると、俺を覗き込む男の顔が間近にぼんやりと見えた。ギョッとして思わず泣いてしまう。ん?泣いて?


「おお、元気な男児が生まれて嬉しいぞ。新しい息子だ!」


息子?え?あれ、俺抱き上げられてる?何で?さっきの夢の続き?意識とは裏腹に泣きじゃくる俺。すると俺を抱き上げている男が言った。


「お前の名前はエローシュだ。」


いや違います貴宏です。

コロナ自粛でヒマだった2020年頃に書いてたものです。

こういう小説を書くのは初めてです。

イキオイだけで書きました。

飽くまでギャグです。ツッコミはご遠慮ください。

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