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怒りについて……皆、阿修羅でした。

阿修羅の逸話は日本人皆が今こそ知るべき逸話ではないだろうか……などと思います。

私は非天でした。


昔のことで「君は悲劇のヒロインだろ」と言われながら、それは腑に落ちなかった。


ずっと考えていくうちに気づいて、それはあなたじゃないのかと………人をののしるときに知らずにそれは自分へのののしりへとなります。


なら、今もあの時もずっと……私が何者なら腑に落ちたのだと………最初に思ったのは「偽善者」「嘘つき」でした………守りたいのは嘘で、慈しんでるのは……優しくあろうとするのは全部ウソで……私は人を正義のもとに、秩序の元で傷つけたかったのではないかと…………しばらくして気づきました……やはり腑に落ちない……


けれど、私は納得してる物が一つありました…………私は修羅界に堕ちていると、人に優しいふりをして菩薩行をしてるだけではないかと……くだらないと……


これは同時に阿修羅の話を噛みしめてました。


阿修羅は元はインドの正義の神でした。


よく語られてている話よりも別な話では、阿修羅は「不死と栄光の 薬・アムリタ」を作り上げようとしました。しかし、帝釈天が薬を横取りし阿修羅を天界から追い落としたのです。


阿修羅は奪われた物を取り返そうと武器を取り反抗し続けました。


彼は正義の神でした……しかし、争ううちに怒りを手放せずに、神ではなくなりました……………鬼に成り果ていたのです。


正しいのは彼なのです。悲しいのは彼なのです……この神話では帝釈天は確実な悪でした。


それでも、阿修羅は神ではなく鬼になり、帝釈天は神々しい神として輝いている。


だからこそ、彼は怒りを手放せない。


これが転じて争い続ける世界を修羅界といいます。


このあたりはかつての「怒りについて」より詳しく、書いてます。以前、私はこう続けました。


「修羅道は炎が消すことができない人々が居続ける世界……ネットで守る者のない正義は燃え続ける世界に落ちているのでしょう……人をけなし続けないと生きていけない修羅達の世界」


これは私も同じでした。


その考えを下敷きにして、私は考え続けました……私は何者で何だったのかと……私は阿修羅なのかもなと。


ゆえに、阿修羅を詳しく調べてみました。


阿修羅像は八面六臂 研究者はあれは思春期の成長を表すと違う。これは悟ったふりした大人の考えだと。


左の顔は「自分は間違っていないのに」と唇を噛み締めて耐えて心の内の怒りの表現ができない顔。右の顔はそのいかりに気づき、戸惑いながら哀れんでる顔。そして中央の悲しみから、優しく微笑もうと顔を歪ませ、許すために顔を歪ませていた。


この解釈が私の中で腑に落ちました。そして、阿修羅の手は様々です。真ん中の合掌印。今は手になにももっていません。元は後ろの二つ名では掲げて月と太陽を乗せて、ほかの2本の手は武器を持っていた。


そして、阿修羅は祈っている。その手は弱者のために祈り、守り慈む手だと。


武器を振り上げながらでも弱者に寄り添い守り、慈しみたいという心の表れだという。私の心と行動は全てが腑に落ちた瞬間でした。


あの時のどれもがウソではなく全てが本当だった。その矛盾こそが人なのだと。


阿修羅は三面六臂。それは人間がもつ多くの側面を表すには両手と一つの顔では表現できない。

彼らは多くの顔と多くの手が必要なのだと…………


私はあの時からずっと非天でした。許そうと手を合わせながら怒りながら、拳を振り上げていた。その拳を下ろす敵をもとめていた。そのことを私はやっと理解しました…………ずっと……


同時に気づきました皆が怒る理由があり、人へと怒りを向けて拳を振り上げて殴りつけている。


同時に後悔して、許そうと喘いでいるのかもしれない……彼らも、あの人も全てが……


知っていたはずなのに………怒りに飲み込まれる正しさを言い訳にしてしまう………


阿修羅を見てるとそんなふうに思う。


興福寺の阿修羅像は勧善懲悪の文化では作れない作品でした。西洋の悪魔像でこんなのは見たことない。


阿修羅こそ、日本人の曖昧な心へと目を向ける気持ちの表現なんだろうか……この像こそ、私でした。そして、多くのあなたなのだろうと。


阿修羅像をまた、ちゃんと見たくなりました。これはかつての私だったのだと。

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