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5月18日(水)放課後5

5月18日水曜日 放課後5


 ナギは目を皿のようにして両手を何度も見比べた。

右手には本のバーコード。

左手には手に持った紙。

そう、両手には同じ数字が並んでいたのだった!


 心臓が、早鐘のように打っている。

ナギはさっとその本を小脇にはさんで次の棚に向かった。


(また! ……同じ番号!)


 ナギは夢中で棚を巡りながら、自分の記憶を頼りに次々と書架を巡っていった。

そして、ナギ自身がこの春に借りた本を棚の中から探していく。

すると、なんと言う事だろうか。

とうとう蛍光ペンを引いた番号と同じ6冊全てが見つかってしまったのだった。


 ナギは呆然として手の中に積み上げられた6册の本を眺めた。

心の中は激しく混乱していた。


(一体これはどういうこと……!?)


ナギは足早に図書館の奥に向かい、壁際の空いている自習机を1つ占拠して本の束を置いた。

もう一度、本と、プリントアウトした番号と日付を一冊ずつ見比べる。

予約を入れた順番に並べ替えてみた。

すると、ナギがこの春先に借りた物ばかりで、それも借りた順番までもが一致している事が判明したのだった。


(……これは……、偶然にしてはできすぎているわ!)


もちろん、ナギはこの半年もっとたくさんの本を読んでいる。

しかし、そのごく一部とはいえ、ナギが借りた本をそのまま6冊も同時に借りるなんて、……!


「三瓶ルリカ」さんは、どうやって他にもナギが借りた本を知ったのだろうか。


 ナギの脳裏にナギが歩き回った棚をなぞるようについて回る小柄な影のイメージが浮かんだ。

さっきのマルちゃんの声が再び耳によみがえってきた。


〈私、いつも見ているから……!〉


(図書委員の当番の日とか、私が本を借りるところ、もしかしてずっと見られていた…?

……マルちゃん……それとも「三瓶さん」…に? 

ア、アミ……そうよ、とにかくアミに相談しよう!)


 半ばパニックになって、心の中で叫ぶ。

あわててポケットからペンをを取り出した。

手がまた震えてきて上手く取り出せない。

そうして、ナギはじれったいぐらいたどたどしくプリントアウトの脇に書名を書き写していった。


(つづく)

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