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共通BADエンド めんどう
「めんどうだから辞退してもいい?」
私は閻魔をやる気なんてサラサラなくて、生まれたときから顔も知らない父、ましてや閻魔に会いたいとは思わない。
「そうですか……ではお帰りはあちらです」
彼は残念そうにして、意外とあっさり私に帰り道を教えてくれた。
――洞窟を歩いて、目の前には明かりがあり、もうすぐ出口になる。
『道中後ろを振り返ってはいけませんよ』
お約束のあれか、なんてベッタベタな話だろう。
ここはまだ地獄じゃないんだったら、振り向いてもいいだろう。
私が後ろを向くと、さっきまであった洞窟の壁がなくなっていた。
私はまるで夢でも見ていたかのよう。
【物語がはじまらない】