早寝朝駆け
別のアカウントのClaudeAIにルビを振ってもらいました。
風呂をいただいた後に一汁三菜と白米の飯と酒まで振る舞われるという歓待ぶりだったが、雷蔵は下戸であるため儀礼的に盃に少し口をつけただけだった。だが、狗神がその盃をひょいと取り上げて「助けて進ぜよう」と言うなり“雷蔵が口をつけたところ”に自分の唇をつけて飲み始めた。その瞬間、猛烈な怒気をはらむ神威が思わず立ち上がった琵琶姫からまき散らされ、給仕をしていた巫女たちが卒倒する。無自覚に人外になりつつある雷蔵は平気だったが、こんな時にどうすればよいかわからず、ただひたすら『某は何も存ぜぬ』という体で食事を続けるほかはなかった。借りてきた猫のようだとはこのことだろう。
その強烈な神威に気づいた神々が急遽食事の席に転移してくる。そして、巫女たちが卒倒している様子を見ると怒りに顔を赤らめた日本武尊が語気を荒げながら「古の龍神殿!我が眷属への配慮を賜りたい」と苦言を述べると、琵琶姫は怒気を収めながら「だって…」と不服を漏らす。そこに何処からか駆けつけてきたヤタが「何千年たっても幼いのう」と皮肉を言う。またしても怒気を放った琵琶姫は、それに対して「ヤマトタケル殿を人呼ばわりするような烏に言われとうない!」と嫌味で返すと、「チッ!」と舌打ちしたヤタはそそくさと退散した。だが、彼としても、宮司宅付近に待機していた自分の眷属たちが琵琶姫の神威に当てられて卒倒したために、木から落ちてしまったことに苦情を述べに来たのだった。口の悪さが災いするとはこのことだろう。
その間に、室内で倒れていた巫女たちや、廊下や別の座敷で倒れていた宮司やその家族、そして、待機していた神職たちを子の神や戌の神や辰の神たちが介抱して回っていたのだった。ちなみに、ヤタが去った後、琵琶姫が小さく「わらわは琵琶姫じゃ」と名前で呼んでくれなかった日本武尊に抗議したが、抗議された方は「ご自身の立場をわきまえて下され」と釘を刺してから眷属たちの様子を見回ると、神殿に転移していった。三柱は神職や巫女たちの介抱を終えて座敷に戻ってきたが、辰の神が琵琶姫に問う「如何なる理由でお怒りになられたのであるか?」と。彼がそう言った瞬間、あからさまに酔っぱらっている様子の狗神がいたずらっぽく笑う。当然、三柱のジト目が狗神に向かう。『またお前か』と。
「紀国殿は飲み過ぎのようじゃな」と子の神が言うと、狗神は「我は紀国ではない、キエじゃ」と反発する。その時、狗神以外の全員が『え!?』と言う顔で狗神の方を向く。通常、神と言えど真名を軽々しく口にすることはない。「ああ、違う、スナミコだったか」と彼女は呂律も怪しく言い直す。狗神は酒好きだが、酒に強いというわけではない。すきっ腹に自分の分と他人の分を一気飲みすれば、如何に神とて酔う。しかも、彼女は襟元がはだけて胸元が露わになり、裾も乱れて太ももを露わにした状態で、左足を雷蔵の胡坐の上に載せる醜態を晒していたのだった。「はしたなや!」琵琶姫はもう一度狗神を詰るとプイとそっぽを向いてしまった。
琵琶姫のそんな様子を見てげらげら笑い始めた狗神は、そのまま酔い潰れて倒れると寝入ってしまった。それからしばらくすると犬の姿に戻るのだった。その間に琵琶姫は座ったが、「雷蔵殿も悪いのじゃ」と言って彼の左肩をペチペチと叩き始める。その様子に、三柱はやれやれといった様子で神殿に転移で戻っていくのだった。
雷蔵はお代わりがてら、狗神がほとんど手をつけていなかった膳を食した。その間に、琵琶姫がなぜか自分の前の盃を雷蔵に勧めてきたので、「すまぬ、某は弱うござる」と断ったが、琵琶姫が口をとがらせながら「ん!」と盃を突き出してくるので、口をつけて飲むふりだけをして彼女に盃を返すと、彼女は嬉々として雷蔵が口をつけたところに自分も唇を当てて飲み干すのだった。
そうして琵琶姫の機嫌が直ったことに雷蔵は一安心した。だが、安心すると同時に猛烈な眠気が襲ってくる。薄く積もった雪が溶けかかったぬかるんだ道を重装備で歩いてきたのだ。かなりの疲労になるはずだ。雷蔵が食事の間のふすまを開け「世話になった」と礼を述べると、廊下に控えていた宮司が寝所に案内するのだった。
寝所に向かう途中「犬など放っておいても大丈夫じゃ」と嫉妬に任せて言う琵琶姫に雷蔵は「狗神殿がかわいそうでござる」と諭しながら、爆睡している犬形態の狗神の前足を肩に担いで寝所に曳いて行った。だが、肩高5尺もある巨大犬を曳いて歩くものだから、その重みで廊下の床板が大きな軋み音を上げていたのだった。
数刻ほど眠ったところで、雷蔵の眠りは何となく浅くなった。ノソリと起き上がると、衾から出た部位に冷気がまとわりつくので一瞬だけ震える。そうして両脇を見る。まだ幼さが残るあどけない寝顔を見せる琵琶姫と、衾の中に横たわる巨大な犬。雷蔵は少し違和感を覚えたが、多分、その様子を見た現代人もそれを「シュールな光景」と思うことだろう。そんな中、雷蔵の足元付近にさっきまでいなかった人影がいつの間にか現れていて声をかけてきた。「ふむ、起きたであるか、やはり、武人として猛っておるのであるか」と。
「ここから伏見の本殿まではほど近い、今は山科神社の結界によって守られているが、日本武尊殿の力に頼り続けるわけにもいかぬ。今ならばあの辺に人もおらぬ、よって、朝駆けこそが狐退治の上策であるな!」という辰の神の献策を聞き終えた雷蔵は床を出ると、身支度を始めるのだった。
AIの反応↓
読みを当てはめるスクリプトを書いて、元の文と一字も変わっていないことを照合します。
2件のコマンドを実行しました
「放って」に読みの食い違いが1か所ありました。「放っておいても」は「ほうって」、「放った」は「はなった」なので、直して再照合します。
ファイルを共有しました、コマンドを実行しました
73話のルビ入り本文を、「雷蔵伝73話_ルビ入り.txt」にして送りました。
単漢字を含む全ての漢字に付け、ひらがな、カタカナ、記号、全角数字(「5」)には付けていません。元の文と照合して、本文が一字も変わっていないこと、ルビの外に漢字が残っていないことを確認しました。「我」は、「我が」が「わが」、「我は」が「われ」になっています。
読みを確認してほしい語
以前の話と読みが違うかもしれない語です。違う場合は、教えてください。作り直します。
語今回の読み別の読みの可能性
紀国きのくに「きこく」
人外じんがい「にんがい」
真名まな「しんめい」
肩高かたたか「けんこう」
古のいにしえの「ふるの」
曳いてひいて
一安心ひとあんしん
無自覚むじかく
猛ってたけって
放っておいてもほうっておいても「放った」は「はなった」と読み分けています
投稿のときの注意
1行目のタイトル行にもルビを付けてあります(早寝朝駆け)。アメブロはそのまま使い、なろうは、手順どおり、タイトル行と次の空行を、本文から外してください。
雷蔵伝73話 ルビ入りTXT




