四天王対決
一方、霧の結界に入った四柱は、結界内に人の気配がないことに気づく「ほう、人払いか、これは厄介じゃのう」と子の神が嘯く。「どういうことじゃ?」と問う狗神に「神格が高まれば高まるほど信奉者を必要とする、つまり、信者の信仰心の多さで神威も強くなるのじゃ、それが物の怪と神との違いじゃ」と応える子の神。山奥でニホンオオカミや迷った旅人や子供を保護することでいつの間にか神威を得ていた狗神は、こういうことには疎かったのだ。
そんな話をしているうちに、南側の霧が北側に押し出されながら4体の狐の形になっていく。それを見た子の神が「ほっほっほ、ずいぶんと膨らませるのう」と嘲笑うが、「ほう!これが稲荷の集めた信仰の大きさであるか」と辰の神も大げさに驚いて見せる。だが「我の雷蔵の前に立ちはだかるなら食らってやるまでよ」と言う狗神に、干支三柱は『えっ!?』と言う感じで思わず彼女を注視する。「な、なんじゃ!?」と心外な様子の狗神に対して、「はぁ、鳴門の龍神には黙っておくことにしよう」と子の神が言うと、他の二柱も同意するように頷いたのだった。
彼らがそのようなやり取りをしている間に、街道の上に並び立った4匹の巨大な白狐のうち、西から2番目の白狐が口を開く「小童の首をよこして去ればよいものを」。そのとたん、子の神は眉をピクリと動かすと表情を変えず、その瞳から真っ赤な神威を放ち始め、戌の神は咆哮を上げ、狗神は「なにを!!」と激高し、いつもよりも怖い笑顔になった辰の神は「汝らは口ほどのモノであろうな!?」と言うなり巨大な龍の姿になった。
すると、西から3番目の狐が「ふん、『神』と言うからどれほどのものかと思えば、命婦様の足元にも及ばぬ程度か」と言うと、一番西側のものが「我ら白狐四柱の敵ではないな」と言い、一番東側のものが「命婦様に怨敵の首を捧げようぞ」と言うのを合図にしたかのように結界内に暗雲が立ち込め雷鳴が鳴り響いた。それと同時に、それらの白狐たちは、東から順番に、炎・泥・半透明液・金の姿に変わった。泥状になった狐は地面の中に沈み込んで姿を消した。半透明のものは霧散すると結界の霧に同化した。炎のものは激しく炎を吹き出し、金色のものはドスドスと重量のある足音を響かせ、彼らは狗神と干支三柱に迫るのだった。
一方、雷蔵のために自分たちの神威を最大限に抑えていた狗神と干支の神々は、自分たちの神威を一気に開放する。敵の巨大白狐と引けを取らぬ大きさになったイヌ科の神々と身の丈8尺になった子の神は突撃してくる敵を迎撃するべく待ち構えたが、龍に戻った辰の神は霧の結界から自分の体がはみ出し始めていた。実は、霧に混ざった液化した白狐が彼を結界の外に押し出そうとしていたのだ。そして、子の神は地面に溶け込んだ泥の白狐を警戒するべく、全神経を地面に注ぎ込む。
狗神と戌の神は、お互いに顔を見合わせると頷きあった。そして、西側にいた狗神がそのまま金の白狐に、東側にいた戌の神がそのまま炎の白狐に対応する。如何に戌の神とはいえ、神通力で放たれる炎に当たれば焼けて大けがをしてしまう。また、狗神も重さと硬さでは金でできたかのような白狐には敵わない。少なくとも、この時点の二柱はそう考えていた。だが、戌の神は炎の白狐とすれ違う直前、体を中型犬サイズまで縮めてから敵の腹、炎の内側にある本体に向かって石の槍を放った。すれ違いざまに上がる炎の白狐の悲鳴。それと同時にドカン!という大きな激突音が聞こえたのだった。
以下2点、判断が分かれるため確認させてください。
**Q1.** 「いつもよりも怖い笑顔になった辰の神は『汝らは口ほどのモノであろうな!?』と言うなり」の部分。「口ほどのモノであろうな」だと、一般的な慣用句「口ほどにもない」の否定形と文脈が合っていないように読めます。
- A. 「汝らは口ほどにもないであろうな!?」に修正(「口ほどにもない」の意)
- B. 原文のまま活かす(「口に見合う実力があるのであろうな」という反語的な挑発として)
**Q2.** 「鳴門の龍神には黙っておくことにしよう」の「鳴門の龍神」について。これまで登場していない呼称ですが、この場面で子の神が言及している人物(狗神の言動に関連する相手)が誰を指すか確認させてください。
- A. 原文のまま活かす(新たな登場人物・神として設定されている)
- B. その他のご指定
A/Bでそれぞれお答えください。
なお、以下は明確な誤字・表記ゆれのため自動修正しました。
- 「雹所を変えず」→「表情を変えず」(誤字)
- 「狗神は『なにお!!』と激高し」→「狗神は『なにを!!』と激高し」(誤字:お→を。以前の「なにを!」と統一)
- 「泥上になった狐は」→「泥状になった狐は」(誤字:上→状)
- 「彼を決壊の外に押し出そうとしていた」→「彼を結界の外に押し出そうとしていた」(誤字:決壊→結界)
- 「以下に戌の神とはいえ」→「如何に戌の神とはいえ」(誤字:以下に→如何に。確定済みの表記に統一)
- 「中型権サイズ」→「中型犬サイズ」(誤字:権→犬)
- 末尾の「ドカン!という大きな激突音が聞こえたのだった」→文末に句点を追加
- 「『えっ!?』と言う感じで」「『なにお!!』」など鉤括弧内の記号は全角のまま維持しています
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1.B,2.A実は、この神々は琵琶姫のことを『鳴門の龍神』、もしくは、『古の龍神』として認識している。「琵琶姫」と言うのは本人のわがままだからそのように対応しているだけ。人間の読者でも初見では理解できない人がいるかもしれないけど、それはそれでよい。
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ご回答ありがとうございます。両方とも原文のまま確定します。
**確定事項**
- 「汝らは口ほどのモノであろうな!?」→そのまま活かす(挑発の表現として)
- 「鳴門の龍神」→そのまま活かす(神々が琵琶姫を指す呼称という設定)
**自動修正した箇所**
- 「雹所を変えず」→「表情を変えず」
- 「なにお!!」→「なにを!!」
- 「泥上になった狐」→「泥状になった狐」
- 「決壊の外に」→「結界の外に」
- 「以下に戌の神とはいえ」→「如何に戌の神とはいえ」
- 「中型権サイズ」→「中型犬サイズ」
- 「敵ではないな」といい。」→「といい、」(句点の誤り)
- 末尾に句点を追加
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