乙名の富蔵《おとなのとみぞう》
サイカンはその村の乙名と会うことになったが・・・
※ 乙名とは、地域の有力者・指導者のことを表す室町前期の呼び方。
微妙な空気が流れる中、サイカンはしばらく考えてからありのままに言うことにした。「某はサイカンと呼ばれてござる。某には記憶がござらんが、目が覚めた時に傍らにおったカラスにサイカンという名を与えられ、そして、ここに来るように言われてきたのだ。」と。この話を聞いた村人は、ある者たちはケラケラと笑いだし、ある者たちは訝しみながら仲間内でヒソヒソ話をし始めた。そして、サイカンに何者かと問うた当の本人である強面の農民は、戸惑いながら「しばしお待ちくだされ」と断り、門の前から敷地の奥の建物の中に入っていった。
しばらくすると、身なりの良い男性が先ほど奥に入っていった強面の農民に先導されて出てきた。そして、その男はサイカンとの距離が2間ほどになったところで「お武家様をお待たせして申し訳ない」と断りつつ「カラスに言われてここに来たとかで」と言いながら、手を伸ばせばサイカンに届くところまでやって来た。そして「申し遅れました。私め、この村で乙名を務めさせていただいております富蔵と申します」続けてまくしたてるように「その御話になるカラス様はどのようなお方で?」とやけに丁寧に尋ねてきたのだった。「3本足のカラスだけが喋っておった。人からは八咫烏と呼ばれていると申しておった」とサイカンが答えると、富蔵と名乗った乙名は直ちにひれ伏し、それを見た農民たちも慌ててひれ伏すのだった。
富蔵はひれ伏しながら述べた「これはこれは、熊野三山の神々のお使いである八咫烏様のお使いで来られたとは知らず、大変失礼いたしました」そう述べる富蔵たちがひれ伏したままなので気まずくなったサイカンは「構わぬ、面をお上げなされ」と声をかけると、富蔵はひれ伏すのをやめて立ち上がると、礼をしながら「門前で話すのもなんですので、奥へおいでくだされ」と述べてサイカンを奥の間に誘うのであった。
客間に通されたサイカンには信楽焼の小鉢に注がれた白湯が出された。その白湯は少し竹の香りがした。「何もなくて申し訳ございません」と詫びた富蔵は「数日前から霧に閉ざされ、使いに出したものは戻って来ず、土石流で畑は流され、この屋敷の裏の蔵の米も底をつきかけております。」とこの村の惨状を述べると、「それゆえ、お武家様にお出しできるような茶もございませんが、この村には良い熊笹がございまして、その葉を煎じて湯通しした白湯をお出ししております。」と説明するのだった。「かたじけない」と謝辞を述べたサイカンは、小鉢を左手でひょいと持ち上げると、白湯に息を2・3回吹きかけて軽く冷まし少しだけ啜ると、清涼感のある熊笹の香りと熊笹の滋味が五臓六腑に染み渡ったのだった。
確認させてください。
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**1.「断り、屋敷の門の前から敷地の奥の屋敷の中に」**
文中に「屋敷」が3回連続して使われており、やや冗長です。
- A)「断り、門の前から敷地の奥の建物の中に」に修正(重複緩和)
- B) 原文のまま
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**2.「サイカンに何者かと問うた当の本人である強面の農民男性」**
「農民男性」という表現は現代的です。
- A)「強面の農民」に修正
- B) 原文のまま
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お選びください。
1.A,2.A
ありがとうございます。処理結果を出力します。
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**修正箇所まとめ**
- 「傍に」→「傍らに」
- 「断り、屋敷の門の前から敷地の奥の屋敷の中に」→「断り、門の前から敷地の奥の建物の中に」
- 「農民男性」→「強面の農民」
- 「訪ねて」のルビ確認(「訪」=「たず」)
断り > 断り 、 訪ねて来た > 尋ねてきた
上記の修正をしたものを出力してください
ご指摘ありがとうございます。修正して再出力します。
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確認させてください。
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**1.「表をお上げなされ」**
「表」は「面」(顔)の誤字と思われます。
- A)「面をお上げなされ」に修正
- B) 原文のまま
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**2.「奥の間に誘う」**
ルビの送り仮名処理が誤っています。
- A)「奥の間に誘う」(誘う、と振り仮名処理)
- B) 原文のまま
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**3.「この村の惨状の述べると」**
「惨状の述べる」は「惨状を述べる」の誤字と思われます。
- A)「この村の惨状を述べると」に修正
- B) 原文のまま
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お選びください。
1.2.3.すべてAで
ありがとうございます。処理結果を出力します。
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**修正箇所まとめ**
- 「表をお上げなされ」→「面をお上げなされ」
- 「誘う」→「誘う」
- 「惨状の述べる」→「惨状を述べる」




