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愛他的な君は




生きていく意味を 君の中で見つけたかった

日の光に照らされて 儚く映る君の中で


そうしたら僕は 君と一緒にいてもいいのかな

君といることを この世界の誰かは 許してくれるのかな


オレンジ色の夕焼け 今日も一日が終わっていくね

今日の一日は楽しかった? 僕はとても幸せだった

理由はあるけれど 君にはきっと言えないや


俯いている僕の手に 君の手が合図を送る

俯いたままの僕の手に 君の手が優しく絡む

隣を見ると 君は恥ずかしそうに笑った


あぁ うん たぶん 悲しいんだ ごめんね





ごめんねと言うと 君はいつも怒るんだ

君が叱るのは僕が 間違ったときだけだから

謝り方を間違えてしまったのかな


ねぇ それじゃあ君は

僕が生きていることも 叱ってくれるのかな

そんなことを期待していたのに いつも

君は何事もないように笑ってくれるんだ


僕が生きているだけで 君は笑ってくれた


あぁ うん たぶん 悲しいんだ ごめんね




君の名前を呼ぶたびに

君はこっちに反応を示す


それだけで 泣いてしまう僕を

君は「バカだなぁ」とあきれ顔をくれるんだ

好きだって言うと 君はきっと受け取ってくれるから

だから僕は そんなこと死んでも言えないよ


いつだって僕を大切にしてくれたのに

いつだって僕は君の大切な僕を傷つけて

流れる血を見つめて これが正当な評価だと安心した


どうしたら嫌いになってくれるの?

僕が聞くと

どうしてそんなことを聞くの?

君が聞いた

君のことが大切だからだよ

僕が答えると

うそつきと君は言った


あなたが大切なのは あなただけでしょう


僕がこの世で一番好きな声で

そう告げてくれた




それでも 大切だったよ

だから幸せになってほしかった


僕よりも君のことを幸せにできる人が

君の中で見つかれば


あぁ うん たぶん 嬉しいんだ ごめんね


そうして君はまた「バカだなぁ」と

あきれ顔をくれた

そうして君はまた「へたくそ」と

僕を笑った


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